数々のドラマや映画、CMに出演し、2000年代には週刊プレイボーイのグラビアでも活躍していた国民的女優・相武紗季。
彼女の17歳~19歳までを撮り続けたラスト水着写真集『10代』と南の島でサーフィンに初挑戦したセミドキュメンタリー写真集『surf trip』(ともに集英社刊)が、10月1日(月)より2冊同時にデジタル配信をスタート!
そこで、昨年秋に第一子を出産し、今年6月から女優復帰している彼女を直撃! 初めてのロケの思い出やグラビアに対する思い、水着撮影の裏話などを聞いてきた。
――二十歳の誕生日に発売した記念すべき写真集『10代』と、初めてサーフィンに挑戦するなど旅先でのナチュラルな表情を収めた写真集『surf trip』。2冊同時にデジタル復刊が決まりました!
相武 ありがとうございます!
――改めて自分の写真集を見てどう思いますか?
相武 若い(笑)。1枚1枚の写真をこうやって見ると、「こんな感じで撮っていたな、こんな場所に行ったな」といろいろ思い出せて楽しいですね。ただただ懐かしいです。この撮影ではイヤな気持ちになったことがなくて、もう幸せな記憶しかないんです。
――そう言ってもらえてうれしいです! では、まず週刊プレイボーイ編集部からリリースした写真集『10代』のお話から。17歳、18歳、19歳の頃に撮影されたものですが、覚えてます?
相武 そうですね、17歳......。こういうグラビアを撮ってもらう機会がなかったので、すべてが新鮮でした。最初は緊張してたんですけど、カメラマンの中村昇さんの独特な雰囲気によって緊張感が緩和されていくんです。まだ10代だったので、いろいろ指導してもらいながら。
――どんな指導をされてたんですか?
相武 撮影の前日は「そんなに食べるなー」と言われ、撮影が終わったら「いっぱい食べろー」とか(笑)。撮影中もいろいろなことを教えてもらい、楽しみながらグラビアのことを勉強してたかなと思います。
――ロケの思い出など、印象的だったことは?
相武 「真冬に水着を着るんだ!」と(笑)。グラビアでは普通のことかもしれないですけど、最初は知らないことだらけだったので驚きました。ダウンジャケットを着てストーブで暖まりながら、小雨降るなか水着になって。「これをやることで集中力が養われるのかな? こうやって強くなるのかな?」と水着になる意味を考えていた記憶があります。
――初めての現場だと、こういうものなのかと思っちゃいますよね。
相武 そうなんです。でも、水着やポーズを強いる環境でもなくて。「こういう感じで撮るからね」ときちんと教えてもらいながらだったので、すんなり受け入れられました。ひとつひとつの動きが的確というか、面白かったですね。
――この表紙の写真は、初めてのロケで撮影されたそうですね。ほんのり赤く火照った顔と強い表情が印象的です!
相武 そうです、伊豆の温泉。すごく寒かったんですけど、温泉でポカポカだったのに「そこに上がって寝転べー」って昇さんに言われるんです。露天風呂の石があるところに寝転んで「ああ、きっとこの感じがいいんだろうな」と(笑)。「ここで私は何を求められてるんだろう」と自分で考えたり教わったりしながら、テスト! 復習! テスト! 復習! の繰り返し。「こうやって自分は試されてるんだな。それなら、できることをやらないといけないんだ」と、若い年齢なりに考えていた気がします。
――撮影中、頭の中はフル回転だったんですね! そんなときの表情がこの表紙?
相武 そうですね。私いつも笑っちゃうんですけど、「笑わない!」と言われていて。でも、カメラを向けられたら笑うじゃないですか。10代の時に、笑わないでいい写真なんて撮られたことがなかったんです。
――笑っちゃダメって難しいですよね。
相武 難しかったです。心を無にして、強そうに見せなきゃいけないときはちょっと怒ってみて。撮影中は、余計なことを考える時間なんてなかったです。"水着に着替えて出たら撮られちゃう!"みたいな(笑)。撮影ポイントまで歩いて向かう途中で「そこで振り向く! 脚を上げる!」って突然撮影が始まるんですよ。水着に着替えるとどこでも撮られちゃって笑顔も出せない。今振り返ってみてもすごく新鮮ですね。
――そもそも水着の写真を撮られることは、イヤじゃなかったんですか?
相武 最初はイヤでした! 嫌々ロケに行った気がするんですけど、現場についたら温泉地は楽しくて、ご飯もおいしくて、スタッフの皆さんも優しくて。想像と現実が違って、行ってみたら全然イヤじゃなかったんです。
――水着がイヤだったのは、やはり恥ずかしかったから?
相武 恥ずかしいですよー! ムチムチしてたし、人前で水着を着ることなんてないじゃないですか。ただ、みんなに見られて恥ずかしいような現場じゃなくて、みんなから見守られているような現場だったので。信頼できる人たちのなかでしか撮ったことがないことは、本当に恵まれていたなぁと思います。
――撮影現場はどんな雰囲気だったんですか?
相武 サバサバした仕事感というより、独特のファミリー感があって。編集さんにカメラマンさん、スタイリストさん、メイクさん、いつも固定のスタッフさんだったんですよ。すごく親切にしてくれるお兄さんお姉さんが脇を固めてくれて、その方々が信頼を置くカメラマンさんが撮ってくれる環境。撮影を重ねるたびに自分のことを知ってもらえるし、皆さんとも仲良くなれて。私、いまだに写真を撮られるのが苦手なんですけど、グラビアの撮影はイヤじゃなかったことが不思議です。
――じゃあイヤな気分のまま撮られるということもなかったんですね。
相武 なかったです。「なんでこんなに小さい水着を着せるんだろう」という気持ちはありましたけど(笑)。
――実際、小さいですもんね(笑)。
相武 小さいです! いつもスタイリストさんに「なんかこの水着小さくない!? こんなのどこで売ってるの!?」って聞いていて。でも写真の仕上がりを見るとそれほど小さく見えないし、そこまで色気が出てるわけでもない。このぐらいなら全然イヤじゃないなと納得できたんです。両親もイヤがってなくて、受け入れて応援してくれてたのも良かったですね。
――この紙の写真集『10代』にはDVDがついていたのですが、「週プレ グラジャパ!」で購入したデジタル版『10代』のみ、DVDに収録されていた動画の視聴が可能です。この映像は、地元の兵庫県・宝塚周辺で撮影したんですよね?
相武 えー! そうでしたっけ!?
――宝塚市内に行って、箕面の滝を散策して......。
相武 箕面の滝! 行きました! あの頃、いろいろな場所でDVDの撮影をしたような......。
――はい、移動中とか旅先の体験とか。北海道の小樽でも撮影してます。
相武 小樽! お金の博物館みたいなところに行って、1億円の重さはこれくらいってやりましたね。あれはすごい楽しかった! 懐かしいなぁ。記憶って薄れるものなんですね。
――いや、よく覚えてますよ! 10年以上前のことをこれだけ話せるなんてすごいです!
相武 いや、それはこのチームのインパクトが強いからですよ(笑)。ロケ行くたびに絶対何かが起こるので、ずっと忘れられない思い出です!
(スタイリング/浜木沙友里 ヘア&メイク/千葉智子 衣装協力/Laguna Moon)
●相武紗季 AIBU SAKI
1985年6月20日生まれ 兵庫県出身 身長165cm
◯NHK連続テレビ小説『マッサン』や『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』など多数出演。2017年秋に第一子を出産し、今年6月にドラマ『ブラック・ペアン』で女優復帰。『オードリーのNFL倶楽部』(日本テレビ系)に月1レギュラーで出演中!
公式Twitter【@ai_bu】
公式Instagram【@aibu_saki】
★後編⇒「うちの子にはまだ早い」楽し過ぎた10代、波に乗ってた20代のデジタル写真集。女優・相武紗季があの頃の記憶を呼び戻す!