映画『キングダム』の製作報告会見が9日に都内で行なわれ、山崎賢人、吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多(かなた)、満島真之介、高嶋政宏、要潤、大沢たかおら出演陣と、佐藤信介監督が登壇した。
『キングダム』は原泰久による同名の人気マンガが原作。2006年から「週刊ヤングジャンプ」で連載し、3600万部のコミックス累計発行部数を誇る。
中国の春秋戦国時代を舞台に、「天下の大将軍」を目指す戦災孤児の信と、後の秦の始皇帝となる若き王・えい政、そしてその仲間たちの活躍を描いた物語。圧巻のバトルシーンはもとより、登場人物が発揮するリーダーシップなども注目され、ビジネスマンにも人気となっている。
今回、信役を務めた山崎は「信は戦争孤児で奴隷ですが、熱さだったり雑草魂といいますか、とにかく上にいきたいという気持ちを持って生きています。(僕も)過酷で辛いことがあっても乗り切れるという気持ちで演じました」と全力投球で役に臨んだそう。
そして、「『映画化するうえで大事にすべきどころはどこなんでしょう』とお話させていただいて、そこを撮れたときに良かったなと思いました」と、原作者の原からアドバイスをもらったことを明かした。
一方、信とは王と臣下の関係ながらも、信の友として描かれるえい政を演じた吉沢は、王として「(えい政は)とんでもない輝きを持っているキャラクター。しゃべり方や立ち姿といった外見だけではなく、内から出るオーラをどうしたら表現できるか考えた」と役作りに苦労した点を告白。
しかし、そんなふたりを称賛するのは、「山界の死王」と呼ばれ絶対的な強さを持つ楊端和(ようたんわ)を演じた長澤。
撮影でふたりと2カ月後に再開した長澤は、「以前と違った風格をまとっていたんです。ふたりの空気感や思いがこの映画を作っているんだな、ふたりの切磋琢磨する姿に刺激を受けました」と、その成長ぶりを明かした。
さらに長澤は、「河了貂(かりょうてん)は環奈ちゃんしかできなかったと思う」と原作の役に一番近かったキャストとして橋本を絶賛。
フクロウを模した蓑(みの)を纏(まと)う貂に対し橋本は、「マスコット的な、ちょっとコロンとしたキャラクターです」と説明。屈強な武人たちが集う中で、アクションも少なく「映画の中でクスっと笑えるポイントを作っている」キャラクターだ。
ただ「とにかく生き抜く術をたくさん持っていて、女のコなんだけど生きていくために少年ぽくみせたり、ずる賢い。でも中国の歴史のなかでは当たり前だったのかな」とキャラクターに思いを馳せたうえで、「いままで男のコっぽくみられることがなかったので、ショートカットにしてサバサバした男っぽさを出すことを心がけた」と役作りに関して語った。
『キングダム』は来年4月19日より全国公開。公式サイトではメイキング動画と本編映像の一部が公開されている。