『ヴェノム』の吹き替えに挑戦した中川翔子『ヴェノム』の吹き替えに挑戦した中川翔子

「マーベル」の人気キャラクター・スパイダーマンの宿敵にして、凶悪なダークヒーローとして知られる「ヴェノム」を主人公とした映画『ヴェノム』が、11月2日(金)より全国ロードショーとなる。

正義感溢れるジャーナリストが地球外生命体に寄生され、悪のキャラクターとして覚醒していく姿を描いたアクション映画だ。

今回は公開を記念して、主人公エディ・ブロック(トム・ハーディ)の彼女、アン・ウェイングの声を担当する中川翔子さんを直撃! 映画の魅力について語ってもらった。

――まずは今回、出演依頼がきた時のお気持ちから教えてください。

中川 めちゃくちゃうれしかったです。「え! あのマーベル? 本当に!」って感じでした(笑)。マーベルの作品といったら、面白くないわけがないですからね。それに出演できるなんて感激です!

――中川さんが演じたのは主人公エディ・ブロックの恋人、アン・ウェイングでしたが、どんな演技を心がけました?

中川 アンは仕事がバリバリできる上、クールな性格でミニスカートが似合っちゃう大人の女性! 「かっこいい! 私もこんな女になりたい!」って憧れちゃいます(笑)。

普段、アニメなどで声優をやる時は年齢を下げて演じることが多いんですけど、今回は彼女のかっこよさを出すため、逆に年齢を上げ、とにかく大人を意識しました。ただ、大人といっても声を低くすればいいわけじゃないですからね。いろんな声を模索し、普段、出したことのないトーンでやっています。

――なるほど。マーベルファンでもある中川さんだけに、かなりこだわったと。

中川 「芸能人が、ちょっと挑戦してみました~」的なのは、自分を含めファンとしては許せないですしね。見ている人には、とにかく私の顔がちらつかないようにしたかったです。なので監督には最初、「ボコボコにしてください」とお願いして、普段の何倍もかけてアフレコしました。

――この作品の魅力というと?

中川 いわゆるダークヒーローものとしての面白さ、ヴェノムとエディによるバディムービー(二人の主人公が活躍する映画)としての面白さですね。

あとはなんといってもアクションシーンのものすごさ! いまの時代、新旧の素晴らしい作品をたくさん観てきて、みんな目も心も相当肥えてるわけじゃないですか。私も「そんじょそこらの映像じゃ驚かないぜ!」って思うんですけど、それでも今回の壮絶すぎるカーチェイスや激しい肉弾戦とか、もう「なにー! これは!」ってものばかり。あっという間に観終わっちゃう最強のジェットコースタームービーですね。

――悪者に寄生されてしまうという設定や、手が変形して刃物になる演出など、日本の名作マンガやアニメに通じる面白さもあるのかなと思いました。

中川 そうですよね! 『デビルマン』だったり『寄生獣』だったり。あと悪がカッコよく暴れまわるところとか、特撮ヒーローものの悪の幹部の美学を思い出したり。アニメや特撮は日本人にとって慣れ親しんでいるし、もはやDNAの一部に組み込まれていると思うんですよ! その意味で、『ヴェノム』は入りやすい作品だと思いますね。

――『ヴェノム』がダークヒーローものとお話しされていましたけど、ダークヒーローの魅力とは?

中川 やっぱりカッコつけることなく、自分の本能だけで判断しちゃう力強さですよね。だから見ていて、有無を言わさず物語の世界に引き込まれちゃいます。あとはやっぱり、ギャップかな。ものすごい悪者がちょっとした時に見せる仕草や言葉の可愛さなどはもうたまらないです(笑)。そういうシーンを見るだけでわくわくしちゃいます。

――アン自身、エディの元彼女として何度も危険にさらされながらも、強い姿を見せています。なぜ彼女はそんな強くいられるんでしょう。

中川 仕事をバリバリやるキャラなのもそうですけど、ためらうことなく、どんどん新しい世界に飛び込んでいけるからじゃないですかね。だからエディと別れた後もさっさと新しい彼氏を作っちゃうわけで(笑)。つくづくかっこいいですよ!

――中川さんは新しい世界にいけるタイプですか?

中川 私は自分の好きなものしか興味を持てない人間だったんですけど、30代に入ってから、自分の"好きの道路拡張工事"ができるようになりました。要らないと言っていた運転免許を取ったり、友達を誘って下町までお酒を飲みに行ったり。アンを演じてからは、なおさら以前のような、つまんないメンタルにはならないようにしようと思いましたね。

――最後に、もし自分がエディのようにヴェノムに取り憑(つ)かれたらどうします?

中川 えっ、どうしよう! でも実は本当に取り憑いてほしくて。バラエティで、ひな壇に座るときとか、もしヴェノムが一緒にいてくれたらアドバイスをもらえるんじゃないかなって(笑)。私、テレビに限らないですけど、いつも大事な場面で判断を間違えたりタイミングを逃すことがたくさんあるんです。

――そばにヴェノムみたいに相談したくなる存在はいないんですか?

中川 飼ってる猫には話しかけますけど、勝手にすればみたいな感じです(笑)。だからエディが本当に羨ましい! この映画を見て、私のようにヴェノムに取り憑かれてほしいと思う人はきっとたくさんいると思いますね!

(C)&TM 2018 MARVEL

■『ヴェノム』
11月2日(金)より全国ロードショー。

詳細は公式サイト【http://www.venom-movie.jp/】、公式twitter【@VenomMovieJP】、公式Facebook【https://www.facebook.com/VenomMovieJP/】より