週刊プレイボーイ51号でラストグラビアを披露している村上友梨

またひとり、本物のグラビアアイドルが舞台を去る――。『週刊プレイボーイ51号』(12月3日発売)の袋とじグラビア「LAST SEXY」をもって、グラビアを引退する村上友梨(むらかみ・ゆり)。

アイドルやファッションモデルがグラビアをやるのが当たり前となった現在、「プロのグラドル」と呼べる存在は意外なほど少なくなってしまった。16歳で「ミスFLASH」の準グランプリを獲得し、グラビア人生をスタートさせた村上は、その数少ないひとりだった。

* * *

「最初は『絶対にやらない』って言っていたんですけどね......(笑)。人生ってわからないですね」

村上の肉感的な体形と童顔は、確かにグラビアとの親和性は高かった。若くして人気グラドルの仲間入りを果たし、はた目には順風満帆に見えたグラビア人生だったが、それでも本人は、早い時期から悩みを抱えていたという。

「『自分だけの強み、私、ないなー』って、いつも思っていて」

その思いは、20歳を過ぎてからさらに強くなった。

「人と違う何かを持った自分になりたくて、そうして始めたのが介護の仕事だったんですよ」

村上が芸能の仕事をしながら介護施設で働いているのは、ファンの間では有名な話だ。知り合いのつてを頼って「週1、2くらいで、最初は夕食を作るだけ」のヘルプだったのが、やがて朝から入るように。

そこから村上が、介護の仕事に情熱を注ぐようになるまでは早かった。介護職員初任者研修という、介護の基礎知識・スキルがあることを証明できる入門資格、続いて介護福祉士実務者研修という、医療的ケアなど実践的なスキルを習得してサービス提供責任者として働くことができる資格も取得。今は週に4日から5日は介護施設に勤務しながら、来る来年1月の介護福祉士の国家試験に合格するべく勉強に励んでいる。

「もともと人の世話を焼くのが好きなんですよね。あとは、すぐに切り替えられるところも『向いている』と言われます」

村上が担当するのは、多くが認知症を発症している高齢者である。ひとりひとり性格も違うし、時にはきつい言葉をぶつけられることもあるという。

「受け止めすぎてもだめなときもあるというか。話を聞くにしても、いつまでもその人にかかりっきりになっているわけにもいかないですし、受け流すことも必要で」

長く続いた趣味も人に誇れる特技もなかった。介護の仕事は「天職かもしれない」と村上は言う。

「介護施設で働いていると、そこにいる人たちの人生が見えてくるんですよ。一日のうち、自分の親とよりも長い時間を過ごしているわけですから、だんだん自分の親族のように思えてくるんです」

介護福祉士の資格を取ったら、そちらの道一本で行くのか―尋ねると、村上は首を横に振った。

「芸能の仕事はこれからも続けていきます。目標としていた資格を取れれば、それまで見えていた世界が違うふうに映るかもしれない。グラビアを引退するのは、前々からDVDを30本くらい出したら、その後のことを考えようとは決めていて。先月出した最後の作品で、29本。次のステップを踏む時期が来たのかなと思えたので」

グラビアをやっていてよかったか――? その質問には、少し考えながらこう答えてくれた。

「よかった、です。それで会えたファンがいて、それにこれだけいろいろな所、海外にも連れていっていただけたのは、グラビアをやっていたからこそですし」

これからグラビアの仕事をやっていく後輩に何か伝えるとすれば。この答えは、早かった。

「自分らしくすること。やっぱりどんな仕事も、どう楽しくするかってすごく大事じゃないですか。それは自分らしくあることだと思うので。撮影翌日はいつも全身筋肉痛だったりとか、きついこともたくさんありましたけど(笑)、撮ってもらうたびに新しい自分を発見できて、それもすごく楽しかった。本当に感謝しています」

華々しく始まった彼女のグラビア人生も、ここでひと区切り。『週刊プレイボーイ』51号(12月3日発売)では、村上友梨が渾身のグラビアを披露している。

●村上友梨(むらかみ・ゆり) 
1992年11月7日生まれ 広島県出身 身長165cm B89 W58 H84 血液型=A型 ○最後のDVD作品『エピローグ~また逢う日まで~』(イーネット・フロンティア)が好評発売中。
公式Twitter【@yuri___murakami】
公式ブログもチェック! https://ameblo.jp/yurim1107/