2019年2月9日(土)より、Bunkamura ザ・ミュージアムで「クマのプーさん展」
が開催される。

この展覧会は、1926年にイギリスで発表された原作小説「クマのプーさん」の世界を、原画を中心に紹介するもの。イラストの鉛筆描きの原画や資料、今までの出版物などがあわせて200点以上が出品される貴重な展覧会となっている。

そんな、「クマのプーさん展」のナビゲーターに就任し、音声ガイドを担当するのが、朝の連続テレビ小説『わろてんか』や映画『青夏 きみに恋した30日』で主演を務めるなど、女優として大活躍中の葵わかなさんだ。

映画・ドラマ・CMと様々なジャンルで、活躍する彼女に今回の展覧会の話はもちろん、演技に対する思いや、ちょっと意外なプライベートまで話を聞いた。

――まず、「クマのプーさん展」のナビゲーターに就任した感想を教えてください。

 すごくうれしかったです。実は、美術展の音声ガイドのお仕事は、ずっとやってみたいと思っていたんです。美術館に行くと必ず音声ガイドってあると思うんですけど、女優さんや俳優さんがやられていることが多くて「羨ましいなぁ」「やってみたいなぁ」と密かに思っていました。しかも、初めての音声ガイドのお仕事が、小さい頃から馴染みのあるプーさんの展覧会だったことも、とても光栄です。

――葵さんから見た「クマのプーさん展」の魅力は?

 今回開催される「クマのプーさん展」は"原作のプーさん"の展示なんです。恐らくみなさんがイメージしているアニメのプーさんとちょっと違う、「原作ならではの面白さ」があると思います。原作のプーさんは、イメージよりもっとおバカさんなんです(笑)。みんなから「バカなクマのやつ」とか言われてからかわれているんですけど、なんだかそれがとても愛おしいんですよね。

最初は「なんでプーさんこんなことしちゃうんだろう!」とか思うんですけど、読み進めていくうちに、どんどん可愛く思えてくるはずです(笑)。原作のクラシカルな絵もすごくおしゃれなので、大人のカップルや男性ひとりで行っても楽しめる展覧会だと思います。

――特に葵さんの好きなキャラクターいらっしゃいますか?

 わー、みんな可愛いからなー......プーさんも、コブタも可愛いし......、なかなか選べない!(笑) あ、でもフクロというキャラクターがすごく好きです。このお話の中でのフクロは「頭の良いキャラクター」という設定で、文字の書けないプーさんの代わりにお手紙を書いてあげたりするんですよ。だけど、その文字が実際にはちゃんと書けてなくて(笑)。

それでも周りのみんなも字が読めないから、ありがとう!って感謝されてたり。そういう、クスッと笑えるようなやりとりが、おかしくてとても可愛いんです。

――原作を読んでから行くとより楽しめそうですね! また、音声ガイドといえば来年1月18日公開予定の映画『劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説』でナレーションを担当されていますよね。

 はい、挑戦させていただきました。ナレーションはセリフの量も多いし、長いので、もちろん大変でしたが、終わった後はひとつの物語を語りきったという達成感ですごく気持ちよかったです(笑)。完全に入り込んで読んでいたので、終わった後もしばらく余韻に浸っていました。本当にいい経験だったし、楽しかったのでぜひまたやらせて頂きたいです。

――そういった、ナレーションの仕事もそうですが、葵さんはドラマや映画、CM、舞台など、数多くの作品に出演されてきたと思います。自分の中で、特に印象に残っている作品や、ターニングポイントになった作品はありますか?

 どの作品も印象深いんですけど、いろいろな意味で映画『陽だまりの彼女』(2013年公開)が印象深いですね。『陽だまりの彼女』は、初めて出演した映画作品でしたし、当時の自分にとってはかなり大きい役柄を演じさせていただいて、新鮮で多くのことを学ばせていただきました。

――例えばどんなことを学びましたか?

 当時は中学生だったのもあって、撮影期間中はわからないことだらけで、ずっと頭に「はてなマーク」が浮かんでいる状態でした。本当に、何も知らないし分からないという葛藤の中にいて、どこに行ったら答えが見つかるのだろうって。

それまで、長い間同じことについて考える機会もそれまでなかったですし。ドラマは1話単位でどんどん話が進んでいくけれど、映画は1つの物語りにじっくり取り組むので、具体的にどうこうじゃないですけど、漠然とそれまで見落としてたものとか、色々なことに気づけた気がします。あとは共演者の方や監督に、すごく親切に教えてもらったので、お芝居って楽しいなぁ、もっと頑張りたいなぁと思うきっかけにもなりました。

――そういった経験を積まれ、それから多くの役を演じてきた中で、演技への取り組み方に変化はありました?

葵 女優としてもそうなんですけど、年々自分自身も大人になっていくので、考え方や捉え方はすごく変化していっていると思います。最近だと朝ドラ『わろてんか』も経験させていただいて、そこでも自分なりの変化はたくさんありましたね。

――朝ドラといえば、撮影期間がすごく長いと思うのですが、その中でモチベーションをどのように保ち続けたのでしょうか?

 たしかに、撮影中は毎日同じ役を演じてはいるんですが、同じ日ってないと思うんです。役の中では、すごく短い単位ではあるけど毎日が進んでいて。そういう意味では、飽きたり、つらいと思うようなことはなかったですね。

あとは、本当に自分はお芝居が好きなんだなぁって改めて実感できました(笑)。好きじゃなかったらできてなかったと思います。好きなことだったら一日中できるじゃないですか!

――本当に女優というお仕事がお好きなんですね。でも、葵さんみたいに忙しく活躍されていると、体力的にも精神的にも大変な時があると思いますが、そういう時はどんな方法で発散しますか?

 普段は、自分ひとりで色々考えることが多いので、それを外にアウトプットすることが、私なりのストレス発散方法ですね。例えば友達や家族に会って喋るとか、カラオケで大きな声を出すとか。私の場合、溜め込むとテンパってしまうので、空いた時間にはなるべく人に会って、溜めないようにしています。

――人と会うといえば20歳になって、お酒も解禁ですね! 飲みに行ったりはされますか?

葵 行きますね! そういう意味でも外に出る機会は増えたかもしれないです。同世代の女優さんや、高校の友達と、たまに飲みにいくのが楽しいです。まだ、ビールは苦くて飲めないし、甘いお酒もあんまりすきじゃないので、いつもレモンサワーを飲んでいます(笑)。

――なるほど。レモンサワーが好きだったらすぐに色々なお酒が飲めるようになりそうですね! 話は変わりますが、趣味などについてもお聞きしたいと思います。記事で、読書が好きだというの見かけたのですが、特に好きな作品はありますか?

 特に好きな作品というと気分やタイミングで変わるので、挙げるのは難しいのですが、いろいろなジャンルの本を読みます。ファンタジーも好きだしヒューマンドラマも恋愛小説も好きです。あ、でも怖い話だけは読めないです(笑)。ミステリーは大丈夫なんですけど、オバケ系はすごく苦手です......。

――オバケが苦手なのはなんか可愛らしいです。読書以外に、最近のマイブームなどはありますか?

葵 最近はジムでの加圧トレーニングにハマっています! あとは車の免許を取りに行っていて、そのふたつが今のブームですね。ジムは人に勧めてもらって通い始めたんですけど、だんだんハマっちゃって、今では一番のストレス発散になっているかも。

免許は、やっと仮免許を取得しました! この前、路上教習に行って最初は怖かったんですけど、慣れてきてからはすごく楽しかったです! 免許を取るのが楽しみです。

――ありがとうございました。では最後に、「クマのプーさん展」ナビゲーターとしての意気込みをお願いいたします!

 みんなが大好きなプーさん、私も1ファンとして観に行きたい素敵な展覧会です。音声ガイドを担当させていただくにあたり、プーさんの世界観や可愛さが少しでも多くみなさんに伝わるように頑張っていけたらなぁと思っています!ぜひたくさんの方に観にきていただけたらうれしいです。

■葵わかな(AOI WAKANA)
1998年6月30日生まれ 神奈川県出身 血液型=A型
◯連続テレビ小説『わろてんか』ほか出演多数。CM「アート引越センター」「マイネオ」「あきたこまち」出演中。「カンテレ開局60周年特別ドラマ BRIDGE はじまりは1995.1.17神戸」(カンテレ・フジテレビ系 2019年1月15日放送)、映画「劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説」(2019年1月18日公開)、舞台「ロミオ&ジュリエット」(2月~)などが控える。公式Twitter【@AoiWakana0630】、公式Instagram【@ aoiwakana0630】

●「クマのプーさん展」は2019年2月9日(土)~4月14日(日)までBunkamura ザ・ミュージアムで開催! その他、詳細情報は公式HPをチェック!