『絶対に笑ってはいけない』シリーズのすべてに参加しているココリコの田中直樹(左)、遠藤章造(右)

大晦日の定番といえば、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の『絶対に笑ってはいけない』シリーズ。

2003年に放送がスタートし、現在8年連続で民放視聴率トップ! レギュラーを務めるココリコを直撃した!

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■前妻・千秋さんの登場は忘れられない

――これまでの『絶対に笑ってはいけない』を振り返って、一番印象的だった場面は?

遠藤 やっぱり、離婚翌年の2008年に、仕掛け人として前妻の千秋さんが出てきたのが一番印象に残っていますね。

これまで親父、おふくろ、弟、今の嫁、それから口説き損ねた女性まで出てきたりと、プライベートな部分をかき回されたケースはいろいろあったんですけど、やっぱり前妻が出てくる以上の衝撃はないです。出てきたときは目を疑いましたね。

――普段の生活でも油断できないですよね。

遠藤 ここ最近はないんですけど、再婚前は、9月や10月くらいに「誰やコイツ」みたいな女性から誘いのメールがいっぱい来ましたね。これは本当なのか、はたまた『笑ってはいけない』のスタッフが送り込んでるのかわからないんですよ。結局はっきりしないまま年を越しました。でも、そこから連絡がないってことは、たぶん仕掛け人だったんでしょうね......。

それから、違う番組の楽屋にCCD(小型カメラ)っぽいものがあると気になったり。それでスタッフに聞くと、前の番組でつけてたやつを取り外してないだけだったとか。そういうビビりながらの生活はしてますね。

――去年の『絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時』で驚いたことは?

田中 去年でいうと、松本(人志)さんが脱糞したタイミングで年をまたいでるんですよ。それが大晦日にテレビで流れて、視聴者の方々はそんな映像を見ながら年を越してるわけじゃないですか。その状況がすごいなって思いますし、そういう番組に出させてもらってるのも光栄なことだなって感じますね。

――遠藤さんはどうですか?

遠藤 (月亭)方正さんが毎年蝶野正洋さんからビンタを受けてるじゃないですか。でも、昨年9月発売の『FRIDAY』の記事で蝶野さんが、「ビンタが問題になるご時世なんだから、今年はオファーがあってもビンタはしない」って言ってたんです。

それを見て方正さんが「『笑ってはいけない』が関わっていない雑誌で、オンエアのタイミングとも関係ない時期に言ってたわけだから、本当にビンタはないんじゃないか」ってずっとおっしゃってたんで、ないのかもしれないと思っていました。でも、まあ実際はありましたね(笑)。どこまでも油断できないという点で、これも忘れられません。

――昨年の『笑ってはいけない』で、オンエアされなかった裏話はありますか?

田中 浜田(雅功)さんがちょっとした段差でつまずいたり、さっきつまずいたのと同じ場所でまたつまずくシーンがオンエアにも入ってるんですが、現場ではもっと何回もそういうことが起きてました。年々メンバーが年を重ねていく様子が、カメラに映ってないところでも感じられましたね。

■収録はハード。でもやめたくない

――メンバーが年を重ねていく一方、収録自体は年々過酷になってる印象ですが。

田中 内容はどんどんハードになっています。メンバーの5人はどんどん年を取っていくのに、実は罰をする執行隊は年々若くなっているんですよ。この開きをどう埋めていくんだろうと思いますね。

――収録はつらさと楽しさのどっちが勝るんですか?

遠藤 やってるときはやっぱりしんどいです(笑)。でも、ロケが終わってから後日お客さんも入れて、レギュラーメンバー5人でトークをしながら、収録した『笑ってはいけない』のVTRをひと通り見るんですけど、そのときにお客さんに笑ってもらえたり、エンディングでVTRの内容に沿った替え歌を聞くあの瞬間は、達成感に包まれますね。普通なかなか出られない大晦日の番組に出させてもらえてるわけですし。

――田中さんは毎年タイキックを受けていますが、あれについてはどう思ってる?

田中 自分だけが受けることについては全然納得してないです(キッパリ)。

――じゃあ、今後の『笑ってはいけない』でも、タイキックは勘弁してほしいと。

田中 それはもう毎回思ってます。毎年受けるのが当たり前みたいになってますけど、なんとかこれは変えたいですね。

――松本人志さんが、吉本興業上層部から「レギュラーメンバーを、ココリコからフットボールアワーや千鳥に変更してはどうか」と打診されていたという、「ココリコ『ガキ使』レギュラー降板危機」があったそうですが、あれはどう受け止めましたか?

遠藤 そればっかりはぼくらにはどうにもできないところなので、なんとも言えないですね。そもそもその話自体、ついこの前松本さんご本人から聞いて知ったばかりでしたし。

田中 でも、ぼくらはやりきるしかないので、替えられないように頑張っていかなきゃって思っています。

――さっき収録がしんどいという話がありましたが、今後もオファーがあれば出たい?

遠藤 それはもうダウンタウンさん次第じゃないですか? ぼくたちがどうこうできるわけでもないですし。でも、やれるならそこのメンバーとしてやっていきたいです。

――田中さんは?

田中 こういう取材とかで「大変ですね」「しんどいでしょ?」とか言われて、ぼくらだけではなくダウンタウンさんだって方正さんだって大変だとおっしゃってますけど、それよりもこの中にいて楽しいことを経験させてもらってることのほうが強いので、本心はそう大変じゃないです。やりがいがあるから頑張れてますね。ただ、タイキックだけはもう勘弁してください!

■ココリコ
1992年にコンビ結成。ボケの田中直樹(左)は71年4月26日生まれ。ツッコミの遠藤章造(右)は71年7月13日生まれ。共に大阪府豊中市出身。2004年は遠藤、06年は田中が仕掛け人を務めることもあったが、それも含めて初期の03年から『笑ってはいけない』のすべての回に参加している