近い将来、女優やモデルといった分野の最前線で活躍していくであろう10代の美少女たち。そんな彼女たちの魅力を読者に知ってもらうべく、週プレNEWS&週プレモバイル連載『微熱少女』。

毎週月曜日に、週刊プレイボーイが注目した美少女が登場するこの連載では、撮りおろし写真とロングインタビューで彼女たちの魅力をお届けします。

第8回目は、モデルとしても活躍する14歳の新人女優・新音(にのん)ちゃんが登場! 3月15日(金)から公開の映画『まく子』ではヒロイン役に抜擢され、注目を集めている。

インタビュー前編となる今回は、映画『まく子』への思いや撮影裏話のほか、デビューや女優を目指す意外なきっかけについて聞いてきた。

――モデル経験があるだけあって、撮影はバッチリでしたね! 

新音 ありがとうございます! 女優としての撮影だったので、いつもより自然体で取り組めたかなと思います。モデルのお仕事では洋服や靴をよく見せるように意識するんですけど、今回は表情をよく見せるようにがんばりました。

――白いワンピースがよく似合ってました。

新音 白いワンピースは、映画『まく子』で着ていた衣装とすごい似ていて。今回撮ってもらった写真と映画のシーンを重ねて見てもらえるといいかなと思います。

――映画『まく子』では、「ある星から来た」と話す不思議な転入生の女のコ・コズエを演じていますが、かなり特殊な設定の役柄ですよね。どんな女のコなんですか?

新音 コズエは、小さな子どもみたいな性格で好奇心旺盛なんですけど、人との接し方や振る舞い方がわからない。物語が進むにつれてだんだん人間らしい姿になっていくので、演じ方がとても難しかったです。演じるうえでの工夫が必要でした。

――演じる工夫?

新音 まず、人間らしくないように振る舞うのが難しかったですね。髪の毛をかき上げたり、洋服を直したり、まばたきをしたり、自然とやってしまう動作をやらないように気をつけて。あとは、目をパッと開いて、目力をすごい強くしておくのが大変でした。猫背にならないように、体を揺らさないようにもしていましたね。

――大変そう......。確かに、映画の中ではすごい異質な女のコで、動きにも不自然さがあるというか。

新音 ですよね(笑)。走るシーンでも「上半身を動かさないように走って!」って言われて、そんなのどうやればいいの!?って(笑)。でもその手探り感も楽しくて、とても良い経験になりました。

――かなり難しい役ですね。演技のために何か参考にしたことは?

新音 西加奈子さんの小説「まく子」が原作なので、撮影前にしっかり読み込んでおきました。本には感情の描写が書かれているので、役の気持ちを少しでも表現できるようにしたくて。

――"まく子"といえば、落ち葉を撒くシーンは見とれちゃいましたよ。

新音 原作では砂なんですけど、映画では落ち葉を撒いて。落ち方がきれいに映るように、何回も撒き続けましたね(笑)。光に反射しやすい特別な砂があって、それを落ち葉に混ぜて撮ったんですよ。

――そんな美しいシーンも見どころの今作。共演者の方々とは仲良くなれましたか?

新音 3週間ぐらい一緒にいたので、子役の子たちとはすぐ仲良くなれました。みんなプロで尊敬しちゃう子ばかりだったんですけど、休憩中はひとつの部屋に集まって人生ゲームをしたりほんとの同級生みたいで。でも物語の私は他の人と馴染まない役なので、孤立してるような空気も作らなきゃいけないなとも思っていたんですけどね......(笑)。

――そして、大人の共演者も豪華な面々です。

新音 オカアサン役のつみきみほさんとは親子なのに同じシーンが少なくて、お話する機会がほとんどなかったんです。でも、監督から「つみきさんの演技はすごいよ」と聞いていて。実際ご一緒させていただき、人間らしくない振る舞いや表情がすごくて、圧倒されちゃいました。

草彅剛さんは、最初の挨拶のタイミングを逃しちゃったので失礼な人だと思われたらどうしようって緊張していたんですけど、ものすごく優しい方で。演じる時も役に馴染んでいて、だけど緊張感もちゃんとあって。あんなに余裕が持てる演技を私もできたらいいなって思いました。とにかく、オーラがすごかったです!

――かっこいいですよね。

新音 主演の山﨑くんが草彅さんにサインを考えてもらっていたんですよ。それがすごく羨ましくて! 私もお願いしてみればよかったなぁ、自分からもっとお話してみればよかったなぁって。

――サイン考え中なんですか?

新音 そうなんです。友達から「映画に出たらサインちょうだいね」って言われているんですけど、まだサインが決まってないんですよ!

――芸能人っぽい悩みですね。デビューは?
 
新音 キッズモデルとしてデビューしましたが、私はずっとモデルよりも女優になりたかったんです。だから、女優の新音として知られるようになりたいんです。

――憧れの女優は?

新音 ハリウッド女優のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。5歳ぐらいの頃、LUX(ラックス)のシャンプーのCMを見て、こんな髪の毛キラキラの人がいるんだって驚いたのがきっかけです。「私もこの人みたいになりたい」って女優に憧れるようになって、出演作もいっぱい見ました。

――映画からじゃなくて、髪の毛に憧れて女優に!?

新音 はい、キラキラの髪の毛に憧れました。まだ小さかったし意思もしっかりしていないかったので(笑)。そして、12歳の頃、初めて映画に出させてもらったんです。

――第68回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門・正式招待作品として選出された映画『Blue Wind Blows』(2018年公開)ですね。

新音 はい、初めてなのにヒロイン役をやらせていただいて。やっぱり私がやりたいのは女優だなと心に決めました。

――なんで女優だと思ったんですか?

新音 充実感がありました。お芝居は皆さんの協力が大きいというか、ひとりでは絶対に作れない世界だし。何回見ても面白い映画、見る人の価値観を変えてしまうような映画があるので、私もそんな作品に関わって誰かに感動を与えるような存在になれたらいいなと思っています!

★後編に続く⇒「役のためなら髪を剃っても染めてもいい」大人っぽい見た目とのギャップが魅力的な14歳のハーフ美少女・新音の女優としての覚悟

(スタイリング/朝倉 豊 ヘア&メイク/川村友子)

●新音(にのん)
2004年12月10日生まれ 大阪府出身
◯東京ガールズコレクションやファッション誌等でモデルとして活躍。RADWIMPSのMV『狭心症』で注目され、2018年に映画『Blue Wind Blows』で女優デビュー。2作目の出演となる映画『まく子』は、3月15日(金)からテアトル新宿ほか全国ロードショー。
公式サイト【http://www.anore.co.jp/ninon/

★新音ちゃんのアザーカット、そして撮影時のメイキング動画が『週プレモバイル』でご覧いただけます!

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