7日、丸井グループと東宝による短編アニメ『そばへ』で声優を務めた福原遥が、製作発表会に出席した。
今回のプロジェクトで丸井が掲げたテーマは「インクルージョン」。『すべての人が「しあわせ」を感じられるインクルーシブで豊かな社会を共に創る』という丸井の企業理念を元にしたもの。『未来のミライ』(2018年公開。監督:細田守)で助監督を務めた石井俊匡を起用した東宝の大田圭二取締役は、このプロジェクトについて今後、"若手監督の登竜門"として位置付ける考えを示した。
今作は雨の日に失くした傘が、妖精となって街を駆け巡り、持ち主の元に戻るストーリー。タイトルの「そばへ」は東北の方言で天気雨を意味する「日照雨(そばえ)」が由来。「苦手な人も好きな人も、お互いがどう寄り添っていくか。傘を通して好きになるかも」という理由で"雨"を舞台にした石井は、後半にかけて雨を美しく描いたそう。
同作について「心が温まる作品ですごい感動しました。鳥肌が立った」という福原は、自身の雨にまつわるエピソードを披露。
「小さいころは傘を差さないで、友達とわーって走り回ったり、校庭でびちょびちょになってみんなでキャッキャッしていました。最近は大人になったので、傘をプレゼントしていただいて、オシャレなので雨の日に差したいです」
劇中ではほぼセリフはなく、もともと福原の声はBGMに流れる音楽の"楽器"のひとつとして使用する予定だったそう。しかし、実際に福原の声を聴いた監督が、「録ってみたらよかったので、無理矢理、セリフをねじこむ形で」起用。石井に「魅力は声。地に足ついているかわいさ」と褒(ほ)められた福原は、「うれしいです」と照れたように微笑んだ。
今作はYouTubeの「マルイノアニメ公式チャンネル」にて公開中。また劇場CMでも公開される。