A、B、C各ブロックで得点の高かった1名がファイナルステージへと進み、3名で最終決戦を行なう。復活ステージは決勝当日の昼に行なわれ、勝ち上がった芸人は例年ダークホース的存在になるので、こちらも目が離せない A、B、C各ブロックで得点の高かった1名がファイナルステージへと進み、3名で最終決戦を行なう。復活ステージは決勝当日の昼に行なわれ、勝ち上がった芸人は例年ダークホース的存在になるので、こちらも目が離せない

ピン芸人日本一を決める「R-1ぐらんぷり」。過去には裸芸や本田圭佑のモノマネなど、とがったチャンピオンを輩出してきたこの大会。今年も見た目はオジサンが多いけど......どうなの? 徹底予想してみた!

■平成最後に輝くピン芸人に注目!

今年もピン芸人の日本一を決める「R-1ぐらんぷり」の季節がやって来た! バラエティで活躍を続ける、ブルゾンちえみやあばれる君などもこの大会の出身。ちなみに、なぜ今バラエティでピン芸人がこんなに活躍できているの? お笑い評論家のラリー遠田氏に聞いた。

「ピン芸は、歌やダンス、モノマネ、ギャグなどキャッチーな要素を含むことが多く、そういうところがバラエティ番組で使いやすい。また、コンビだと番組MCはふたりセットでツッコんだり、イジったりしなければならないため、ピンのほうが扱いやすいのも理由です」

なるほど。では、今後もピン芸人からブームを巻き起こす人材が出てくる?

「はい。その点で今年も『R-1ぐらんぷり』は注目。ピン芸人が全国ネットのゴールデンタイムにネタを披露できる機会は少なく、ここにすべてをかけていると言っても過言ではありません。しかも、3月という年の頭に開催される大きなお笑いの大会なので、その年に活躍する芸人の登竜門にもなっています」

■今年の見どころと注目芸人は?

それでは、今年のR-1の話題に。昨年は全盲に近い弱視の濱田祐太郎が優勝、一昨年は裸芸のアキラ100%が優勝とインパクトある芸人がチャンピオンになっているけど、今年はパッと見たところ普通のオジサンが多いような......大丈夫でしょうか?

「正確に言うと、オジサンと若手が二極化しているんです。今大会では霜降り明星の粗品(そしな)や河邑(かわむら)ミクのように20代の芸人も出てきている。フレッシュさを求めるなら20代、芸の完成度の高さを求めるならアラフォー世代の芸人と、違った味わいが楽しめます」

ちなみに、今大会の最注目ポイントは!?

「『誰が霜降り明星の勢いを止めるのか』ということ。昨年末の『M-1グランプリ』で優勝した霜降り明星は今、勢いに乗って多くのバラエティで活躍中。そんな彼らはピン芸でも結果を出していて、昨年は粗品とせいやのふたりともR-1で決勝に進みました。

今年は粗品のみが決勝に進出しましたが、せいやもまだ敗者復活の可能性が残されています。霜降り明星のふたりは勢いそのままにここでも優勝を果たしたい。ほかの芸人はなんとしてもそれを阻止したい。『霜降り明星vs霜降り包囲網』という戦いの構図ができています。一見地味なオジサンたちの頑張りが熱いポイントなのです」

なるほど。それは確かに「あえて」見たくなる! では、出場順に各芸人の見どころを紹介してもらおう!

【チョコレートプラネット 松尾】
「IKKOのモノマネで人気沸騰中。おそらく今大会もこのネタが炸裂しそう。霜降り明星粗品と並ぶ人気者枠として盛り上げてくれそうです」

【クロスバー直撃 前野悠介】
「クロスバー直撃は、ネタが玄人好みで、芸人の間では昔から評価が高いコンビ。前野はコントに使う小道具作りが得意で、今大会もその特技を生かしたネタに注目です」

【こがけん】
「ハリウッド映画のモノマネで『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』にもたびたび出演している実力派。見た目は地味だが、映画好き、料理が得意、歌がうまいなど芸の幅の広さが魅力」

【セルライトスパ 大須賀】
「独特の視点のボケが炸裂する漫才がウリの芸人。ピン芸でもその持ち味は変わらず、大阪の準決勝会場では出場者の中で一番ウケていた。全国的な知名度がないことだけが心配です」

【おいでやす小田】
「4年連続決勝進出の実力派。昨年、活動の拠点を大阪から東京に移しましたが、まだ世間にアピールできるような結果を残せていない。イジられキャラとして天性の才能があるため、ここで爪痕を残せれば、バラエティで活躍できる可能性は大です」

【霜降り明星 粗品】
「先ほど述べたように、M-1に優勝して今ノリに乗っています。ツッコミの精度はピンでも変わらず。M-1とR-1の2冠という前人未到の偉業を成し遂げられるかに注目です」

【ルシファー吉岡】
「おいでやす小田と共に4年連続で決勝進出しています。得意の下ネタ、エロトークを抑え気味にする作戦で悲願の優勝を果たせるか!?」

【松本りんす】
「薄毛が気になってネタに集中できないと伊集院光に指摘されて、カツラを買ってもらったそうです。カツラ着用を公言している珍しいタイプの芸人。ネタバレになるので、詳しく書けませんが、ぜひ本番もカツラに注目です」

【河邑ミク】
「決勝メンバーの紅一点。芸人離れした美貌を生かし、清純派ぶる女子の生態模写を得意としています」

【三浦マイルド】
「2013年のR-1王者が再び参戦! なだぎ武以来ふたり目となるV2を狙う。一度優勝したものの、いまだにアングラ芸人のイメージがぬぐえないのでこの機にブレイクしてほしいです」

■敗者復活&優勝予想!

それでは、ダークホース的存在の復活ステージ通過者予想をお願いします!

「繰り返しになりますが、霜降り明星のせいやの勢いが侮れません。あとは、飛び道具的に、相方がM-1の審査員批判で話題になった、スーパーマラドーナ田中もキャラが濃いので出場となれば、盛り上がりそうです。

そして優勝予想ですが、ズバリ! 霜降り明星の粗品。ネタの面白さは文句なしで、知名度もバツグンなので観客も彼のネタを今まで以上に自然に受け入れてくれるはず。どう考えても彼の優位は動かないでしょう」

気になる決勝は本日3月10日(日)19時からカンテレ・フジテレビ系列で放送予定。楽しみに待とう!