(左から)権野監督、潤浩、広末、長渕、飯島、山口、瑛太

25日、「映画『太陽の家』キャスト発表記者会見」が都内で開催され、20年ぶりの映画主演となる長渕剛のほか、飯島直子山口まゆ潤浩広末涼子瑛太権野元(ごんの・はじめ)監督が出席した。

映画は、神技的な腕を持つ大工の棟梁・川崎信吾(長渕)が、広末演じるシングルマザーと出会い、そのひとり息子をひとりの男として成長させていくストーリー。

会見に登壇した長渕は開口一番、「20年ぶり、20年ぶりと言われるのがすごくイヤでね。遊んでいたみたいでしょ?」と笑いながら不満を吐露。

しかし、「この現場に携わることができて最高ですね! まさにファミリーです」と楽しげに話す長渕は、その深い思い入れからか、長々とストーリーを説明。権野監督が「剛さん、そろそろ......冒頭の15分くらい話しちゃってる」と焦って止めるも、笑顔で「ストーリー分かっていても面白いからさ」と気にしていない様子。

「俺の人生にこういうことがあるのかな?と涙が出たり、父や母、妻や娘のことを思い起こしたり。この映画には『いいなぁ』という響きがある。涙がヤバイ!と思うくらい出てくる」

と感慨深げに溢れる愛を語った。

飯島のビンタを再現する長渕

映画では、破天荒な夫を見守りつつも、手のひらで転がす妻を飯島が演じた。

「こんなことでもない限り長渕さんを転がすようなことはできない」と明かしたが、長渕をビンタするシーンは3度も撮影したそう。飯島自身、「1回目は私がその後のセリフを噛んじゃって」と恐縮していたが、長渕が「スイングが大きくて、2発目は分かっていたけど目をつぶってしまった。3発目は思い切りヒット、バチ~ンって」と容赦ないビンタを暴露し、会場を笑わせた。

また、「長渕さんと共演するなんて想像もしていなかったので光栄」だという広末は、「時々垣間見える長渕剛感。そのライブ感を楽しんでいる信吾(長渕)さんの情熱で、綺麗ごとではない家族や友情を伝えてくれる」と撮影を回顧。

さらに長渕が「言葉で言うと稚拙だけど、良いなと涙が出てくる。こんなに愛はデリケートで優しくてふわふわしている。幸せです」と話すと、広末も長渕や作品の温もりに触発され、

「熱くて、しつこくて、恩着せがましいくらいの情熱にあふれた作品。私もカットがかかってから涙が止まらなくなったのを思い出しました。恥ずかしいぐらい涙が止まらなくて......私の人生にもこんな親切な他人がいてくれたら良かったのになとか」

とこぼれそうになる涙をこらえながら、思いのたけを語った。

『太陽の家』は今月1日にクランクインし、5月上旬に撮影終了。2020年に劇場公開を予定している。