バレーボールに青春をささげ、挫折をバネに芸能界を目指した北向珠夕(きたむき・みゆ)
19歳デビューから1年、5月13日(月)発売の『週刊プレイボーイ21号』で初表紙&初巻頭グラビアに大抜擢!

■グラビアはチーム戦。覚悟を決めないとダメ

――待望の初表紙です!

北向 まず、「アマゾネス」にびっくりしました(笑)。スタッフさんが、現場で盛り上がっていたのは知っていましたけど、まさか本当に使われるとは......。

――しかも、「令和の」ですから。

北向 大きく出ましたね(笑)。先ほど、アマゾネスの意味を初めて聞いて理解しました。「強い女性」を表す言葉だって。

――北向さんのグラビアには、ピッタリだと思います。

北向 週プレさんではこれまでも、「野性」や「出し切る」だったり、強さを求められることが多かったです。今回のテーマは「挑む」だったので、より強さを表現できたと思います。

――ロケは八丈島で1泊2日。いかがでした?

北向 初日に、嘘みたいにキレイな夕日が出たんですよ。雲が多くて、今日はダメかもって諦めかけたときに、みんなで祈りました。「出ろー!」って。そうしたら、雲の割れ目から光が差して、本当に感動的でした。

――あのときは、強風が吹き荒れる、厳しい状況でした。

北向 寒い、なんて言っていられないです。夕日は一瞬じゃないですか? 私、グラビアの、ここぞにかけるバタバタ感が好きなんです。天気の運と、スタッフさんの準備と、カメラマンさんの期待。すべてに応えられないと、いい作品を残せないはずです。

――元バレーボール少女の血が騒ぐ?

北向 みんながトスをつないで、転んで、ギリギリのところで、最後に私がスパイクを打つ。自分がミスをしたら負け、決まれば勝てる。グラビアの現場は、チーム戦の要素もあるので、覚悟を決めないとダメなんです。

――スーパーエースの使命感ですね。頼りになります。

北向 そんな大げさじゃないとしても、使命感が私の気持ちを前に向かせます。だって、大会の中で、笑えるチームはたったの1チームだけですよ。みんなを笑顔にするためには、私がやり切らないと......って、部活の話ばかりしていますよね? すみません。

――いやいや、北向さんの熱血ぶりがよく伝わります。現場ではネガティブな発言が、一切ないですから。頭が下がります。

北向 母にお仕事の報告をすると、よく言われるんです。その場にいることは普通じゃない。自分の力だけじゃない。そして、周りにしっかり感謝しなさいって。自分より大変な思いをしてくれている人の存在がある以上、弱音を吐くことは絶対にありませんね。

■恥じらいや柔らかさ、女性らしさを出したい

――グラビア歴が、ほぼ上京歴にもなります。東京の生活には慣れました?

北向 人混みでは常に弱気でしたけど、1年たって、ぶつかられても負けるものかって、少しは強気になれます。洋服を買いに行っても、店員さんの「試着しますか?」を、ちゃんと断れるようになりましたね。無駄な試着が減りました(笑)。

――ジム通いも、相変わらず熱心だそうですね。

北向 古参、というか、神会員さんと呼んでいるのですが、私が通うジムのおばさまたちが、スゴいんです。間髪入れずに、次々にトレーニングをこなされ、そんな姿を見ると負けてられない気持ちに火がつきます。撮影の前は、特に追い込みます。

――ほかに、変わったことは?

北向 なんだろう......? あ、最近、アマゾンプライムに入ったんです。これまでは、レンタルビデオ屋さんで借りていたのが、手軽に映画やドラマを見られるようになりました。東京で生活していないと、まず入っていないです。

――地元・青森でも関係ないような?

北向 いやいや、私的にはナウいことなんです!

――ナウい?

北向 やっぱり東京にいて、この仕事をやっているからこそ、映像作品を積極的に見るようになりました。地元にいたら、その存在に気づいているのかも怪しいです。

――ハマった作品はあります?

北向 映画『レ・ミゼラブル』を、3回は見返しています。見放題をいいことに(笑)。見返してわかるのが、ストーリーの途中の話がかなり省かれていること。だから、作品をより深く味わうためには、原作もしっかり読み込む必要があると思うようになりました。それはきっと、演技にもつながると実感しています。

――女優デビューも期待されています。

北向 まず、自分の中で足りないものをしっかり理解しないと、役はもらえないと感じています。いろいろな雑誌でグラビアをやらせてもらえるようになって、強みは出せるようになった手応えはありますが、さらに上を目指すためには、また別のものが必要になるはずです。

――具体的には?

北向 女性らしさ、ですかね。普段のしぐさだったり、現場での振る舞いだったり、どちらかというと、堂々としているというか、物おじしないタイプなんです。恥じらいや、柔らかさが出せると、また表現の幅が広がると思います。

――次のグラビアは決まりですね。女性の部分を深く、濃く、追求する撮影にしましょう。

北向 表紙をやらせていただいた今だからこそ、また新しいチャレンジをしたい気持ちでいっぱいです。自分自身でも楽しみでしかないので、期待して待っていてください。

●北向珠夕(きたむき・みゆ)
1999年12月14日生まれ 青森県出身
○バレーボールの腕前はジュニアオリンピックに出場するほど。特待生として県外の強豪校に進学するも、肩のケガで引退。高校2年生の頃、原宿の竹下通りでスカウトされる。以後、夜行バスで東京にレッスン通い。2018年、旭化成キャンペーンモデルに選ばれる。現在はグラビアを中心に活躍中