『週刊少年ジャンプ』の人気作『Dr.STONE』(原作:稲垣理一郎、作画:Boichi)の世界観を再現した『実験する漫画展 AGC MEETS Dr.STONE』が、20日から東京・京橋のAGC Studioで始まった。会場には作中で開発されたアイテムや原画45点が展示されている。
『Dr.STONE』の舞台は、全人類が"謎の光線"によって石化し、石器時代まで文明が後退した「石の世界」。3700年後に復活した科学マニアの主人公・石神千空(いしがみ・せんくう)を中心に、世界の文明レベルを現代社会にまで発展させる科学アドベンチャー作品。
作中では、科学王国VS武力王国との戦争や食糧問題など、人類の発展をなぞりながら、原始的な「発電機」や「携帯電話」、「GPS」など現代の読者に身近なキーアイテムが次々と登場。科学実験に使用する精密機器や工業用の機械もないなかで、簡素な素材から作られる現代アイテムには驚かされるばかり。
2017年から連載スタートとなった本作は、子供はもちろん、大人でも楽しめる内容で7月からアニメも始まるほどの人気ぶりだ。
そんな人気マンガと世界最大手のガラスメーカー・AGCがコラボレーションし、今回の展示は開催。会場には、人力発電機やガラスでつくられたレコード、三角フラスコで作ったブラウン管など、再現されたキーアイテムを展示。マンガファンにとっては感動モノ!
また、それぞれ実際に体験できたり、最新技術も紹介されていたりと、これから夏休みを迎える子供たちにとっても学習体験としてピッタリ。親子そろって"マンガの世界観"と"科学の魅力"を味わえる内容となっている。
今回、この展示を開催したのは、もともと『Dr.STONE』の愛読者であるAGCの小長谷堅人(こなやが・けんと)さん。
「千空が一番最初に発した『ガラスは科学の原点だ!』というセリフで企画を考えました。普通の人に僕らの仕事を伝えても、いまの世の中って便利すぎて『あっそう』って感じになるんです。でも、こういうものが出来上がって、こう便利になっていくっていう過程が忠実に描かれていて、すごくいいなと思います」
そうマンガの魅力を話す小長谷さんだが、社内では原作を知っている人は少なかったそう。しかし、「最近は蒸気機関や船ができたり弊社の開発するガラスと離れていく一方なんですけど(笑)、文明の最初のころはうちと非常に近いところだったので、相性いいと理解してもらえた」ため、開催に至った。
「私自身、『少年ジャンプ』で『スラムダンク』を読んで、いまでもやってる。子供たちにはこの漫画を読んで、科学系だったり日本の物作りに関わってくれるとうれしいですね。それと個人的には、一緒にくる大人にも科学の面白さや楽しさが伝わってほしいと思っています」(小長谷さん)
『実験する漫画展 AGC MEETS Dr.STONE』は8月31日(土)まで東京・京橋のAGC Studioで開催。入場料は無料(予約不要)。詳細は公式サイトにて。