左から森淳一監督、田口トモロヲ、吉岡里帆、高杉真宙、浅香航大 左から森淳一監督、田口トモロヲ、吉岡里帆、高杉真宙、浅香航大

映画『見えない目撃者』の初日舞台挨拶が20日、都内で行なわれ、吉岡里帆高杉信宙浅香航大田口トモヒロ森淳一監督の5人が登壇した。

今作は韓国映画『ブラインド』のリメイク版。交通事故で視力を失った元警察官・浜中なつめ(吉岡)が、事故現場にいた国崎春馬(高杉)とともに猟奇殺人の真相を暴くうちに、彼女らにも危険が及ぶという"ノンストップ・スリラー作品"。

R-15指定で、吉岡が「テレビだと今の時代、放送できないだろうな」と明かす過激な描写も。特に「最後の20分、無音が続くシーン」については、浅香が「(物語を)知っている僕も、観終わった時にTシャツが汗で濡れていた」と話すほど緊迫する内容だ。

アクションシーンも多く、吉岡は「自分はそんなに筋肉がなかったので、筋肉をつけたほうがいいなと思ってジムに通いました」と撮影前から体づくりをして臨んだそう。

「ドキドキハラハラしながら楽しんでいただきたい」と作品をアピールした吉岡 「ドキドキハラハラしながら楽しんでいただきたい」と作品をアピールした吉岡

そんな「かなり攻めた作品」ということで吉岡が、盲導犬役のパルと犯人から逃げるシーンを「攻めたポイント」として紹介。

「本当、映画でこんなシーンあるかなって、観たことないような逃走シーンがあります。なんとか(パルと)息を合わせて撮りましたが、かなり攻めて攻めて。時間をかけて撮っているのでみなさんに楽しんでいただきたいと思います」

そして逆に「攻められたポイント」として、「猟奇殺人犯との対峙シーン」を挙げ、「人が人を追い込んでいく様ってこんなに怖いんだなって演じていてすごく感じました。私は目が見えない役を演じていますが、観ているみなさんと一緒にその怖さを感じていただけるような作りになっています」と五感で感じる恐怖をアピールした。

何度も撮り直しを行ない、自身でも細かいと語る森監督 何度も撮り直しを行ない、自身でも細かいと語る森監督

またイベントでは、登壇者たちから森監督の細かいこだわりについて、トークが繰り広げられる場面も。

監督自身「あまりに細かく注文を出しすぎて煙たがられていたかも」「面倒くさい監督だって思われてたかなと反省しています」と厳しさを自認していたが、吉岡は

「こだわりはたしかに、ものすごく強い方だなと思いました。私としてはすごく心強くて。愛情だなって思ってたんですけど。監督が体調を崩されてか細い声で演出しに来てくださったときは、それを見ると守りたくなった。大丈夫かなって」

とフォローしつつ、当時を回顧。さらに他の共演者からのフォローもあり、森監督は「今度から気をつけようと思ったんですけど、こんな感じでいいのかなって、ほっとしています(笑)」と発言し、場を和ませた。

映画『見えない目撃者』は、現在全国の劇場で上映中。ハワイ国際映画祭への正式出品も決まっている。