「キン肉マン 友情の40周年展」東京会場開催に駆け付けた清野茂樹、ゆでたまご・嶋田隆司、声優の上坂すみれ(写真左から) 「キン肉マン 友情の40周年展」東京会場開催に駆け付けた清野茂樹、ゆでたまご・嶋田隆司、声優の上坂すみれ(写真左から)

今年で連載40周年を迎えた漫画『キン肉マン』のこれまでの歩みを振り返る企画展「キン肉マン 友情の40周年展」が東京・池袋の東武百貨店で現在好評開催中(10月29日まで)だ。

その会場内に設置された特設リング上にて10月20日(日)、同作のファンを公言する人気声優・上坂すみれが作者のゆでたまご原作担当・嶋田隆司先生と語らうスペシャルトークショーを展開。プロレス実況等でおなじみ清野茂樹フリーアナウンサーによる司会進行のもと、抽選で観覧券を手にした約150名のファンの前で濃厚な"肉"トークが繰り広げられた。

まずはイベント開始と同時に登壇したキヨアナこと清野アナウンサーが、本日の主役・ゆでたまご嶋田先生の名前をご紹介。舞台がリングの形をしているだけに(!?)観客エリアからは「しーまーだ! しーまーだ!」と、まるでプロレス会場さながらのコール大合唱が自然と湧き上がるなか、嶋田先生の入場シーンから幕を開けた。

成増が東京初の住みかだった嶋田先生 成増が東京初の住みかだった嶋田先生

今の率直な思いを聞かれた嶋田先生は開口一番「これほどの規模の原画展を開催するのは初めてなので不安もあったが、今日もたくさんのお客さんに来てもらえたのを見てホッとしている。『キン肉マン』の人気を実感できた」とコメント。

これにはキヨアナも思わず「いやいや、人気はとっくに定着してるじゃないですか!」と控えめすぎる嶋田先生の感想にややツッコミ気味の返しで応酬。

さらに9月に開催された大阪・あべのハルカスに続く東京・池袋での開催については「大阪の会場が僕らにとって初の漫画賞『近鉄漫画賞』を受賞した思い出の地だったのに対し、僕らが上京して初めて住んだ場所がここ池袋から伸びる東武線沿線の成増の下宿。

だから池袋の街と東武百貨店には上京したての頃よく通ったもので、その意味ではまさにここが僕らの"東京暮らし"最初の思い出の地」と、今回の"友情の40周年展"の各会場がゆでたまごにとって、図らずも原点回帰ツアーの様相を呈していることに思いを馳せた。

上坂さん、あふれる肉愛! 上坂さん、あふれる肉愛!

続いてその後、キヨアナから本日のもうひとりのスペシャルゲスト・上坂すみれの名前がコールされると、先ほどの嶋田先生入場時と同様「うーえーさか! うーえーさか!」との大合唱がやはり観客エリアから湧き上がる。拍手喝采の中、満を持して上坂すみれもリング上に迎え入れられ、本日の登壇者3名が揃ったところでいよいよ、本格的なトークセッションの始まりとなった。

そこからは、上坂すみれの『キン肉マン』愛あふれるトークが、これでもかと炸裂!

・そもそも興味の入口となったのは昭和時代のプロレス好きに端を発していること。
・タイガー・ジェット・シンと上田馬之助の強烈な個性を誇る極悪コンビに魅了されていたが、『キン肉マン』の世界にはそれに勝るとも劣らぬ強烈なキャラクターが数多く存在していることを知り、どんどん作品世界にハマっていったこと。
・シリーズごとに各超人のイデオロギーがためらいなく変化していく発想の自由さに心打たれたこと。

また、好きな超人として挙げたウォーズマンに対しては、
・ファイティングコンピューターなのに感情豊かで恐怖心を隠さなかったり、ファン感謝デーには子供相手にスマイルを浮かべてみたり、時には試合前にヒゲも剃ってしまうなど、随所に垣間見える人間らしさに大いなる愛おしさを感じること。
・姫路超人病院で半分布団にもぐりながらTV観戦する様子がかわいくて仕方ないこと。
・それでも身を挺して仲間のために尽くそうとする姿勢がカッコいいこと。
などなど、枚挙にいとまがないほど飛び出す魅力ポイントの具体例の数々には、作者の嶋田先生もただただ圧倒されるばかり。

20代の女性から上田馬之助という単語が出るとは! 20代の女性から上田馬之助という単語が出るとは!

そこに輪をかけてキヨアナが「そういう場面を挙げるなら、個人的にはウォーズマンに喧嘩(クォーラル)スペシャルをかけようとしたネプチューンマンが彼の腕をとった時にベアークローごと拳が外れ、あのネプチューンマンの頭上に『?』の描き文字が浮かぶ描写が私は大好き。可愛いという意味ではここは外せない」とかぶせて応戦し始めたことで、トークはますますカオス&マニアックを極める方向へと突き進んでいくことに。

さらにこの機会に上坂すみれから嶋田先生にぜひ聞いてみたい質問を直接ぶつけていくコーナーでは『キン肉マン』のみならず、スピンオフ作品である『闘将(たたかえ)!! 拉麺男』に関する話題まで飛び出した。

同作誕生の経緯について尋ねられた嶋田先生は、「僕らは香港のカンフー映画が大好きだったが、当時は中国拳法をテーマにした漫画作品はほぼなかった。中国拳法は闘いだけでなく、次々と倒れてくる木人をかわしていくなどの修行風景も面白い。だからラーメンマンを主役に立てて、そういう話を自分たちでも作ってみたいと思ったのが始まりだった。日本でその道の第一人者だった松田隆智(りゅうち)さんの著書などを夢中で読み漁って知識を広めては、僕らなりのカンフー作品を作ろうとしていた」と当時を振り返る貴重な秘話を披露する一幕も。

会場も超満員です 会場も超満員です

そして最後に、今年迎えた40周年以降の抱負について尋ねられ、具体的な夢のひとつとして、今連載している新しい『キン肉マン』シリーズのアニメ化をぜひ実現できるよう努力したいと力強く答え、同じくそれを熱望するファンからこの日最大の拍手喝采を浴びて、約50分にわたる充実のトークショーは大盛況のまま幕を閉じた。

80点以上の生原画、および複製原画が展示されるのを中心に、これまでの作品の記録やストーリーについての紹介、キン肉ハウスなどの再現ステージ、さらにはレアグッズ展示やオリジナルグッズ販売など、まさに40周年を彩るにふさわしい内容盛りだくさんの同展は、10月29日(火)までここ東京・池袋の東武百貨店 8階催事場にて開催。その後は、11~12月に名古屋へと場所を移しての開催も予定されているぞ。

東京での開催も一度なら、名古屋での開催も一度。機会が二度、君のドアをノックすると考えるな!?

まだの方はぜひこの記念すべき希少な40周年の開催期間中に、いずれかの会場まで足をお運びになられてみてはいかがでしょうか!!

~「キン肉マン 友情の40周年展」~

東京
●会場:東武百貨店池袋店 8階催事場
●期間:2019年10月16日(水)~10月29日(火)10時~20時
(※最終入場は各日閉場の30分前まで/最終日は18時閉場)
●入場料:一般~大学生1300円/中学~高校生800円/小学生以下 無料
(※東武カード、東武友の会会員証、ロイヤルカードのご提示で一般~大学生、中学~高校生は200円引きにてご入場いただけます/「障がい者手帳各種」ご提示で、ご本人様とご同伴1名様まで無料でご入場いただけます)
●お問い合わせ:東武百貨店池袋店(03-5951-8189)

名古屋
●会場:名古屋パルコ 西館6階パルコギャラリー
●期間:2019年11月23日(土)~12月8日(日)10時~21時
(※最終入場は閉場の30分前まで)
●入場料:一般~大学生1300円/中学~高校生800円/小学生以下 無料
(※パルコ株主、JFR株主ご本人様及びお連れ様1名まで無料/障がい・療育手帳ご提示でご本人様と介添え者1名様まで無料/パルコのアプリ『ポケットパルコ』ご提示で100円引き)
●お問い合わせ:名古屋パルコ(052-264-8111)

「おとなのジャンプ酒場」では「キン肉マン 友情の40周年」開催記念&応援フェア開催中

●期間:10月9日(水)~29日(火)
●場所:「おとなのジャンプ酒場」(東京都新宿区歌舞伎町1-18-9 WaMall歌舞伎町5F)
●営業時間:月曜日から金曜日(17:00~23:00 LO22:30)土日祝(14:00~23:00 LO22:30)