(左から)アンソニー・ダニエルズ、ジョン・ボイエガ、J.J.エイブラムス監督、デイジー・リドリー、オスカー・アイザック、プロデューサーのキャスリーン・ケネディ、脚本のクリス・テリオ

映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の来日記者会見が12日、東京都内で行なわれ、出演者のデイジー・リドリージョン・ボイエガオスカー・アイザックら出演陣と、J.J.エイブラムス監督ら制作陣が登壇。レイの両親やレイアの登場など、その結末をめぐる質問に答えた。

「スターウォーズ」シリーズが完結する今作について、主人公・レイ役のデイジーは、「自分の人生と『スター・ウォーズ』を分けて考えることはできません。それだけ大きな存在で、家族のような環境を作ることができた。その中で、安全に色んなことを試すことができた」と"一抹の寂しさ"を吐露。ポー・ダメロン役のオスカー・アイザックは「まだ公開しなくてもいいんじゃないかな。素晴らしい時間を過ごしたこの友人たちと、さよならしなくてはならない。もう少し作品を仕上げない?」と共演者たちとの別れを惜しんだ。

42年の集大成となるストーリーについて、エイブラムス監督は「2年ほど議論を重ねて、より良いエピローグを目指した」と自信をのぞかせ、監督と共に脚本を担ったクリス・テリオも「ジョージ・ルーカスが1977年に生み出した精神は受け継がれている」と誇りを込めて、断言。

スター・ウォーズの魅力を語ったデイジー

誰もが知りたいその結末。予告映像も含めて気になる部分も多く、記者からはストーリーに関していくつもの質問があがった。

まず、レイの出自について明らかになるのか質問されたデイジーは、「両親は明かされます」と明言。続けて「『スター・ウォーズ』が美しいのは、家族の物語である一方、自分が誰を愛するのかを見つけ、家族を作っていく物語でもあること。血で繋がっていなくても愛や友情が生まれる関係が人にとっていかに大きいか。とても美しい点だと思います」と物語の魅力を示した。

レイアへの想いを明かしたエイブラムス監督

そして2016年に亡くなったキャリー・フィッシャーが演じたレイアが登場することについても、当然質問が。エイブラムス監督は「レイアなしには『スカイウォーカー・サーガを終わらせられなかった」と明かしたうえで、キャスト変更やデジタルキャラクターの使用は避け、『フォースの覚醒』で撮った映像素材を使ったと告白。「感傷的な作業でしたし、実際に人がいない中でシーンを作るのは奇妙な感じもしました。彼女が亡くなってしまったのは本当に悲しいことでしたが、また彼女に出会えるのでぜひ楽しんでいただきたい」と胸中を明かした。

また、ファンの間では、唯一シリーズ全作に出演しているC-3POの「真の黒幕説」が噂されているが、その真偽についても問われた。C-3POを演じるアンソニー・ダニエルズは「私自身、全作品に出演し、全ての作品を紡いでいますが、それと同じように、闇も紡いできています。C-3POは金色でピカピカ光ってはいますが、それは闇であることを欺(あざむ)く隠れ蓑(みの)なのかもしれません」と含みを持たせて回答。

「ファンのかたの想像力は素晴らしい」と話すアンソニー

一方、テリオは「議論はしました。ファンの想像は面白くクレイジーだと思ったもの、なかなかいいものもありましたが、どれも実際に使ってはいません」ときっぱり否定。さらに「今まで言えなかったことがあります」と続けて、「実は、アンソニー・ダニエルズが、私とエイブラムス監督にとって、本当の意味でのインスピレーションになったんです。『ジェダイの帰還』を初めて少年の時に観て以来、ずっと彼の声が頭の中にありました。C-3POのセリフをもう書くことができないのは悲しいです。それほどC-3POとアンソニーは『スター・ウォーズ』のハートであり、魂であると思います」と吐露した。

熱い抱擁を交わすアンソニーとテリオ

そしてC-3POに対する思い入れを明かされたアンソニーは、テリオに歩み寄り抱擁。その姿に、登壇者を含め会場にいた全ての人々から大きな拍手が送られ、幕を閉じた。

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は12月20日(金)に全国公開。