15日、東京・グランドプリンスホテル新高輪にて日本映画界の祭典「第43回日本アカデミー賞」の優秀賞発表記者会見が行なわれ、15部門の優秀賞及び新人俳優賞などが発表された。

選考対象となるのは、2018年12月16日~19年12月15日に公開された劇場映画及びアニメーション映画。発表された優秀賞作品のなかから最優秀賞を選出し、3月6日(金)に同場所で授賞式が開催される流れだ。

優秀作品賞には『キングダム』『新聞記者』『翔んで埼玉』『閉鎖病棟―それぞれの朝―』『蜜蜂と遠雷』。優秀アニメーション作品賞は『空の青さを知る人よ』『天気の子』『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』『ルパン三世 THE FIRST』『劇場版ONE PIECE STAMPEDE』と、話題作が名を連ねた。

なかでも『翔んで埼玉』は優秀作品賞のほか、優秀監督賞(武内英樹)、優秀主演男優賞(GACKT)、優秀主演女優賞(二階堂ふみ)など最多12部門で優秀賞に輝き、注目を集めている。

気になる優秀主演女優賞には、二階堂のほかにシム・ウンギョン、松岡茉優、宮沢りえ、吉永小百合。優秀助演女優賞には天海祐希、小松菜奈、高畑充希、長澤まさみ、そして二階堂がダブル受賞。歴代最多主演女優賞受賞の吉永は今回で19回目の受賞(うち4回は最優秀)となった。授賞式当日は、彼女たちの華やかなドレスや着物姿も見逃せない。

そして特別賞枠の新人俳優賞には、『見えない目撃者』『パラレルワールド・ラブストーリー』での熱演が評価された吉岡里帆の名も。同賞は映画初出演に限らず主演・助演クラスの大役を演じ印象を与えた俳優を対象に選ばれるもので、岸井ゆきの、黒島結菜、横浜流星らも受賞した。

記者会見では、授賞式で司会を務める2名も登壇。これまで授賞式会場でのインタビュアーやテレビ放送での司会を務め、今回は総合司会者という大役を任されたフリーアナウンサー・羽鳥慎一は、「お話をいただいたとき、うれしさと同じくらいプレッシャーに襲われまして非常に複雑な状況にあります」とかなり緊張している様子。

「当日は、映画作品にたずさわる多くの方が久々に会う場。同窓会のような場という認識を持ちながら、たくさんの笑顔に包まれるような授賞式になるように微力ではありますが貢献させていただければと思っております」

続いて昨年、『万引き家族』で最優秀主演女優賞に輝いた女優・安藤サクラは、2回目の司会に挑む。

「初めて司会をやらせていただいたときに、『これは特等席だな!』と思いながら司会をやらせていただいて。その経験が特別ないい時間になったんです。今回はより一層緊張感を持って、受賞者の皆さんにとってすごくステキな時間になることを一番に考えて頑張らせていただきたいと思っております」

と楽しみにしているようだ。

監督や俳優はもちろん、映画関係者が一堂に集まる授賞式。誰にどんな話を聞きたいかという質問に羽鳥は、

「リラックスした俳優さん方のコメントが引き出せればいいなと思っております。つい先ほど、受賞者リストを初めて見させていただきまして、『決算!忠臣蔵』で優秀助演男優賞の"岡村隆史"という文字にすごく安心しました。ここを休憩所にして頑張っていきたいなと思います!」

と答え、笑いを誘った。

安藤は、役者へのインタビューはより緊張感があるという。

「同じ仕事をしているからこそ聞くのがおこがましいという戸惑いはあるんですけど、そこはチャンスをいただいたと思って、自分自身が映画のいち視聴者として素直に感じたことをお伺いできたらいいなと思います。映画ファンとしては、会長功労賞の受賞者の方々にお会いできると思うととても楽しみです」

各部門の最優秀賞に輝くのは、どの作品か、誰か。「第43回日本アカデミー賞授賞式」の模様は、3月6日(金)21時~日本テレビ系で放送される予定だ。