『週刊プレイボーイ31・32合併号』(7月20日発売)は、スーパー戦隊ヒロイン大特集と題し、グラビアは最新作『魔進戦隊キラメイジャー』の新條由芽、工藤美桜をはじめ、小宮有紗、大久保桜子、山崎真実ら、スーパー戦隊シリーズ出身女優のみでラインナップ。また、カラー特集「週刊プレイボーイが撮り続けた美しきスーパー戦隊ヒロインたち」では、歴代ヒロインたちによるお宝水着グラビアも特集されている。
その発売を記念して、『海賊戦隊ゴーカイジャー』(2011~2012年放送)のアイム・ド・ファミーユ役でブレイクした人気女優、小池 唯(こいけ・ゆい/29歳)のインタビューをお届けする。
彼女はこの5年間、目立った芸能活動をせずファンから復活を心待ちにされてきたが、今回めでたくアプローチに成功。『ゴーカイジャー』の日々を振り返ってもらうとともに、現在と今後について語ってもらった。さぁ貴重なインタビュー、派手に行くぜっ!
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――ご無沙汰しております! 相変わらずかわいらしい!
小池 いえいえ、そんな(照笑)。
――小池さんはSNSをやらず、また約5年に渡り目立った活動をあまりされてなかったので、ファンはずっと案じていました。中には芸能界引退かなんて声もありましたが......。
小池 うふふふ。そうみたいですね(笑)。でも、引退はしていないです。少しだけですがお仕事もいただいていたし。
しばらく自分を見つめ直したかったのと、あと私は小さい頃から芸能界にいるので、普通のお仕事をしてみたくて。これまでは知り合いに紹介された会社で事務をやったり、居酒屋で働いたりしていました。でも5年という区切りもつき、今は女優のお仕事を改めてやっていけたらと思っています。
――おーっ、それはうれしいです! 結婚か、なんて噂もありましたが。
小池 あははは。それはないですよー! 本当に何もないです!
――いやー、ほっとしました(笑)。さて今回は小池さんの代表作『海賊戦隊ゴーカイジャー』のお話を伺いたいんですが、ゴーカイピンク役に決まった時は、どんな気持ちだったんですか?
小池 夢の中にいるようでした。私、戦隊シリーズのオーディションを何度も受けていたんです。でも毎回ダメで。特に『侍戦隊シンケンジャー』(2009~1010年放送)の時なんて、ものすごく悔しくて。なので『ゴーカイジャー』の時は「意地でも受かるぞ」って人生で一番気合いが入ってました。決まった時は気が抜けて、現実のこととはまるで思えなかったんですよね。
――もともとスーパー戦隊シリーズが好きだったんですか?
小池 もちろん。でも自分の中で大きくなったのは高校の頃。私、(逢沢)りなと学校が一緒なんです。彼女が『炎神戦隊ゴーオンジャー』(2008~2009年放送)に決まったので、自分もやりたいなって思うようになりました。
あと、昔から子供が好きなんです。保育士さんになりたいと思った時期もあったくらい。スーパー戦隊は子供たちが見る番組なのでやりたかったんです。
――小池さんが演じたアイム・ド・ファミーユは、元お姫様の戦士。自分を「わたくし」と呼んだり、みんなにお茶を勧めたりと高貴な雰囲気が漂っていましたね。
小池 すべてが上品でないといけないから苦労しました。セリフは普段、使わない言葉ばかり。台本に「承(うけたまわ)ります」って書いてあった時は、読み方がわからず困りました。
あと、お芝居もハジけられないのがまた難しくて。戦闘シーンの掛け声も「トォ!」ではなく「ハイ!」みたいな。初めて自分の映像を見た時はあまりに弱そうで、これで地球を守れるのかなって心配になりました(笑)。
――でも小池さんのかわいらしいルックスと合ってましたよね。アイムのふわふわのピンクの洋服なんて普段から着てそうだし。
小池 よく言われました(笑)。ピンクの服は好きだったけどずっと避けてたんです。昔から女のコっぽいとよく言われていたから、ブリッコと思われるのがイヤで。でも、アイムをやってから堂々と着るようになりました。ふわふわなのはさすがに着なかったけど。
――キャラ的には似てるんですか?
小池 アイムっておっちょこちょいで天然なんです。そこは近いかも(笑)。あと意外に芯の強いところがあるんですけど、私もこう見えて割と頑固なんで、そこも似てると思いました。
――スーパー戦隊シリーズの撮影現場は、ベテランのスタッフさんが多く、厳しいことで有名ですけど怒られたことは?
小池 そこまでのことはなかったですね。くしゃみくらいかな。
――くしゃみ、ですか?
小池 グリーンとシルバーがシリアスな場面をやってる時、離れた場所でお茶を飲んでたんですけど、「くしゅん!」ってやっちゃって。「カット~! くしゃみ誰だ!」って怒られました(笑)。あ、あとジョーさん(ゴーカイブルー)の長い髪をふざけてツンツンって引っ張ってたら、本当に抜けちゃって怒られたりとか。
――あははは。アイムファンの間では、第29話『アバレ七変化で新合体』は神回と言われてます。アイムは敵を翻弄(ほんろう)するため、新婦、ナース、女性警察官、女子高生などに変身しました。
小池 コスプレ回でしたよね。あれは普段、アイムがハジけたことができないからって、わざわざ考えてくれたらしいです。フィッティングの時は、いつもとまるで違う雰囲気の衣装だから大丈夫かなって少し不安だったんですけど、ウェディングドレスなんて滅多に着ないし、知らず知らずハジけちゃいました(笑)。
――当時、小池さんはグラビアもやってましたけど、コスプレってことで気持ちがグラビア・モードになったりは?
小池 さすがになかったですよ。あ、でもナースの衣装の時だけは、少しそういうのはあったかもしれないです。うふふふ。
――ご自身で特に印象に残ってる回はあります?
小池 なんと言っても第41話ですね。
――『なくしたくないもの』ですね。アイムの過去も描かれたエピソード。故郷・ファミーユ星を滅ぼした憎き敵が相手で、復讐を果たすため、周りの制止を振り切って闘いに臨みます。
小池 あの回は台本を読んだ瞬間から、泣いちゃったんです。
――目の前で両親が殺される凄惨なシーンとかありましたよね。
小池 それもあるけど、なにより自分がひとりで立ち向かっていこうとすると、全員で「俺たちがいるだろ」って......。その時は他のメンバーとも物語同様に親しい関係だったというのもあり、普段以上に気持ちが入っちゃって。もうみんなの顔を見るだけで涙ぐんじゃう。一日中号泣してました。いや1日で撮り終わらなかったので2日かな。だから顔がパンパン(笑)。回想シーンの中でお茶を出すところとか、泣いた直後に撮ったので、めちゃくちゃ鼻声だったりするし。あの回は自分にとって一生忘れられないですね。
――かなり熱い想いが込められてたんですね。ところでベタな質問をしていいですか? えーと、アイムはゴーカイジャーの中で一体、誰のことを好きだったんですかね? 実は前から気になってまして。
小池 あははは。そういう話、ファンの方はよくされますよね(笑)。私も最初、それを考えました。えーと、アイムは優しさがあって男らしい人が好きだと思うので、マーベラス(レッド)かジョー(ブルー)かな。いや、初めの頃とかペアで動くことも多かったので、きっとジョーです。
――お姫様ってことで、やっぱりナイト(騎士)みたいなタイプがいいんですかね。では小池さん自身はどうです?
小池 私は口数が少なくて、何を考えてるのかわからない人が好きなんですよ。知りたくなるっていうか。だから......クールな性格の、やっぱりジョーかな(笑)。私、守られるタイプみたいによく見られるんですけど、実は逆というか。世話するのが好きなんです。
――保育士さん志望だっただけあって母性本能があると(笑)。では最後に小池さんが考えるスーパー戦隊シリーズの魅力とは?
小池 カッコよさとかいろいろあるけど、やっぱり「仲間との絆」じゃないですかね。いつもそばでお互いを見守って、困ったときに助け合える存在の大事さというか。子供たちも見ていて「あんな仲間が欲しいな」って憧れるんじゃないかな。私自身も『ゴーカイジャー』で素晴らしい仲間を得られたし、それって幸せだなって思います。
――今でも『ゴーカイジャー』に出られた当時を思い出します?
小池 もちろんです。あの時ほど大変で、そして充実していた毎日はないですから。自分の中の大切な宝物です。『ゴーカイジャー』があるから、今がある。だから、あの時の自分に負けないようもっと頑張っていこうって思うんですよね。
■小池唯(こいけ・ゆい)
1991年4月4日生まれ。10代半ばより芸能活動を開始し、2008年本格的にグラビアデビュー。2009年、日テレジェニック2009のメンバーとして活躍。アイドルグループ「Tom a to n'Pine」を結成しデビュー。2011年『海賊戦隊ゴーカイジャー』に出演。