(左から)佐藤快磨監督、吉岡里帆、仲野太賀、寛一郎 (左から)佐藤快磨監督、吉岡里帆、仲野太賀、寛一郎

11日、吉岡里帆が映画『泣く子はいねぇが』の公開直前舞台挨拶に出席。初めての母親役について語るとともに、自身の幼少期の写真を公開した。

本作は、親になることからも、大人になることからも逃げてきた主人公が過ちと向き合い、成長する物語。舞台は秋田県の男鹿(おが)。そこに根付く伝統文化「ナマハゲ」を通して、親としての責任や道徳といったテーマが描かれる。巨匠・是枝裕和も認める、佐藤快磨(たくま)が監督・脚本・編集を務めた。

吉岡が演じるのは、子供じみた主人公に愛想を尽かした妻。監督から「主人公に後悔を抱かせるような、忘れられないような人でいてほしい」とリクエストされ、「そこの部分は考えましたし、悩んでいた」そう。「決別の話でもあるので、ただの男と女の別れではなくて、本当の意味での決別をするというのはどういうものなのかなと、自分の人生と照らし合わせた」と語った。

「圧倒的な台本の力というか、長年費やされた塊(かたまり)の強さを感じ」ていたという吉岡。今回は、「ゼロからスタートするという感覚」で初の母親役にも挑戦した。

「ただ(現場に)入ってからは、すんなりと母親になるってこんなに苦しくて大変なことなんだなって体現していく感覚がありました。小さな赤ちゃんとも一緒に撮影して、抱っこさせていただたんですけど、『この子を守らなきゃ!』という気持ちが大きくて、ずっと考えていました」と振り返った。

映画村でポニーにエサやりをする2歳のころの吉岡 映画村でポニーにエサやりをする2歳のころの吉岡

イベントでは、「泣く子」だった自身の子供時代の写真も公開。吉岡が披露したのは2歳頃の「かなり貴重な忘れられない思い出の写真」だ。広島に住んでいる祖父と太秦映画村に出かけた際の写真だが、「映画村のお化け屋敷って和風で怖い。遊園地でもおばけテイストに作ってるところもあるじゃないですか。あんなのギャン泣き、今も怖いです」と当時を思い返した。

写真を見た主演の仲野太賀は、「小さい頃から面影が。これ最新の写真集にも入っているんですかね?」と、先日発売された吉岡のセカンド写真集『里帆採取 by Asami Kiyokawa』に言及。吉岡は「入れてもらおうかな、追加で」と笑いながら答えた。

乳離れエピソードという意外な共通点に驚く吉岡 乳離れエピソードという意外な共通点に驚く吉岡

また吉岡は、共演した寛一郎の子供時代のエピソードに意外な共感も。

「すごく好きだったんです。おっぱいが......」と話し出した寛は、「乳離れしなきゃいけないと、母親の乳に父親がすごい怖い顔を落書きしたんです」と父・佐藤浩市の秘話を公開。すると吉岡は驚いた顔で「私もそれ、されていました。同じです」とまさかの共感。筧も「オレだけかと思ったら、ここにもいたんですね」と驚愕していた。

映画『泣く子はいねぇが』は11月20日(金)より全国公開。