仮面ライダーシリーズで視聴者の心をときめかせた女優たち。彼女たちは当時、どんな思いを胸にその役を演じ、そして今、どうしているのだろう。

12月7日(月)発売の『週刊プレイボーイ51号』では記念すべき第1作『仮面ライダー』から、現在放送中の『仮面ライダーセイバー』まで、長きにわたって『週刊プレイボーイ』が撮り続けてきた仮面ライダー歴代ヒロインたちの水着グラビアを一挙大公開!

仮面ライダー女優、3人が語る「あの頃」と「今」。初回の甲斐まり恵さん、第2回の秋山依里さんに続く第3回は、3人のライダーが登場し、複数ライダーが敵と戦うという「平成シリーズ」の源流となった『仮面ライダーアギト』。主人公、津上翔一とともに叔父の家で暮らし、持ち前の明るさと超能力でアギトを支え続けたヒロイン、風谷真魚(かざや・まな)役の秋山莉奈(あきやま・りな)さんにインタビュー!

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■自分も変身して悪と戦いたかったんです!

――当時、オーディションで真魚役を射止めたときの感想は?

秋山 ずっとモデルの仕事をやっていてお芝居は未経験。その上、高校受験前で仕事をお休みするか悩んでた時期だったんですけど、これだけは絶対出たいと思ってたのでうれしかったです。『美少女仮面ポワトリン』(1990年)が大好きで、変身して悪と戦うことにあこがれていたんです。

――普段は明るく勝ち気な女子高生。でも父を失った悲しみを胸に秘め、また自身の超能力にも葛藤するというキャラ。役作りの苦労は?

秋山 いや、役作りどころか、お芝居すること自体初めてだったので。毎回、台本を丸ごと一冊頭に詰め込み、現場に臨んで......。とにかく必死でした。

ただ真魚の基本的な設定は私にピッタリだったので、日常シーンは等身大で演じることができました。その上、私が普段やっていたからとピアノやテニスのシーンがあったり、私の私服をイメージした衣装を着させてもらったり。特に白のダッフルコートにピンクのマフラー姿は、当時の私の姿そのものですね。

――劇中ではアクションシーンもありましたね。

秋山 怪人に襲われ、必死に逃げ回ったり、クルマのボディの上でゴロゴロしたりとかね。とてもおびえた表情をしていたけど、内心はすごく楽しかったです(笑)。戦う翔一くんたちを見ながらうらやましい、自分も変身したいってひたすら思ってました。

――思い出に残ってるシーンは?

秋山 パッと浮かぶのは、敵に敗れたショックで引きこもる翔一くんに会いに行く場面(第34話)。「ずっと人の居場所を守るために戦ってきたけど、今度は自分のために戦いなよ!」って励ますんですけど、そのとき元気づけようと、翔一くんが家庭菜園で育てた野菜で作ったお弁当を差し入れるんです。

戦いを決意した翔一くんは気合いを入れるためすごい勢いで食べるんですけど、まじめなシーンなだけになんかおかしくて(笑)。むしろ私のほうが元気をもらった気分でした。

――その後『仮面ライダー電王』に出演。ライダーシリーズで2度目のレギュラー役に就きました。

秋山 『電王』のときはプロデューサーさんから声をかけてもらい出演が決まったんです。タイムマシン列車の客室乗務員の役でしたけどその衣装がボディスーツみたいなピタピタの衣装で。それを着て出たら、昔の私を知るスタッフさんたちにびっくりされましたよ。

――びっくり? いったいなぜ?

秋山 劇場版『仮面ライダーアギト PROJECT G4』で全身タイツみたいな衣装があったんですけど当時、まだ高校生で体のラインが出て恥ずかしいって大泣きしたことがあったんです。『電王』のときはもう21歳だったし、グラビアもやってたから平気で。むしろ衣装を楽しんでましたね。

――そんな秋山さんも現在はふたりの息子を持つお母さん。SNSを拝見しましたが、とてもお幸せそうです。

秋山 4歳になる上の子は『ライダー』に出たいとよく言ってます(笑)。下の子は、今年公開された映画『仮面ライダー電王 プリティ電王とうじょう!』の撮影中はおなかの中にいて、今6ヵ月です。

――生まれる前からライダー映画に出演してるんですね(笑)。いつかは家族で共演も!?

秋山 そうなれば最高です。そのときは敵役でもいいので、ぜひ変身したいですね。

●秋山莉奈(あきやま・りな) 
1985年生まれ、東京都出身。子役モデルを経て、2001年、『仮面ライダーアギト』で女優デビュー。2007年、シリーズ2作目となる『仮面ライダー電王』に出演