HKT48のエース宮脇咲良が6月19日(土)、マリンメッセ福岡A館で卒業コンサートを行ない、4000人のファンがその門出を祝った。

宮脇は2018年より先日まで日韓合同のアイドルグループIZ*ONEで活動しており、アジアでの人気が爆発中。この日は普段のHKT48コンサートより、多くの女性ファンが会場を埋めた。

1曲目はせつない別れを歌った『桜、みんなで食べた』。間奏で、送り出すメンバーたちが全員で「咲良のことが大好き!」と叫び、コンサートのボルテージを上げる。そこからは『君のことが好きやけん』、『初恋バタフライ』と続けてたたみこむ。そして「ありがとうの気持ちを伝えられるようなコンサートをします」と宮脇が宣言。

ユニットパートでは宮脇と関係性の深いメンバーたちが見せ場を作る。一緒にIZ*ONEで活動していた後輩の矢吹奈子とは『夢を見ている間』をデュエット。矢吹は「本当の姉妹みたいになれてうれしかったです」と涙ながらに話す。盟友の村重杏奈と歌ったのは『思い出のほとんど』。いつもはバラエティ担当として周りを笑わせる村重がここでは泣きっぱなし。「ばーちゃんになっても仲良しでいよう」と友情を誓った。

そしてサプライズも。神曲『大人列車』のイントロとともにステージ奥、白いスモークの向こうに浮かぶシルエット。兒玉遥の登場だ! 宮脇とは"さくらっぴ"として、グループをともに引っ張った関係性。だが体調不良により1年以上活動休止のまま、ひっそりとグループを卒業。2度とHKTのステージに上がることはないと思われていただけに、ファン号泣案件だ。

サプライズは続く。『12秒』のイントロとともに登場したのは、今や芸能界の大スター指原莉乃。午前中の東京での生番組を終えての参戦というハードスケジュール。宮脇はIZ*ONEの活動で指原の卒業コンサートに出られなかったことをずっと気にかけており、「私の卒業コンサートで、みんなでもう一度ステージに立てたことがうれしい」と話した。

アンコールでは卒業に合わせてプロデューサーの秋元康が書き下ろした『思い出にするにはまだ早すぎる』を歌う。そしてスタッフ、秋元康、家族、メンバーへ感謝の言葉。

ファンには「みなさんに出会うためにアイドルをしてきたんだと思います。また直接会えるようになったら近況を聞かせてください。私はみなさんの夢を応援しています。夢を叶えていく姿を見るのが大好きです。だからこれからもずっとずっとそばにいて色んな景色を見たいです。また会える日を楽しみにしています。10年間本当にありがとうございました」と語りかけた。

そして最後はすべてのメンバーが登場して、再び『桜、みんなで食べた』。間奏で、今度は宮脇が「10年間ありがとうございました!」と大声で叫んだ。

全30曲すべて出演。可愛い、カッコいい、歌で聴かせる、踊る。宮脇咲良のアイドルとしての10年間が詰まったステージだった。鹿児島で生まれ、福岡のHKT48に加入。そしてAKB48のセンターを務め、韓国進出と活動の幅を広げてきた宮脇。まだ次の道は発表されていないが、さらに大きなステージで会える日は遠くないはずだ。