テレビドラマ『お耳に合いましたら。』で地上波初主演。さらに、映画『サマーフィルムにのって』でも主演。

今、話題作で光を放つ女優・伊藤万理華(いとう・まりか)が、8月16日(月)発売『週刊プレイボーイ35号』のグラビアにカムバック!

コンプレックスに浸り沈む彼女の暑い夏を見よ!

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■"当て書き"されて知る本当の自分

――今回のグラビアのテーマは「サマーコンプレックス」です。

伊藤 そのテーマ、すごく共感しました。今公開中の映画『サマーフィルムにのって』の撮影が途中でコロナの影響で止まってしまって。去年の夏の期間、「もしかしたらこの映画、公開されないかもしれない」って不安で。

でも何もできなくてひとりでうなだれていたんです。解決方法が見つからなく、漂っている感じがして。ずっと部屋で泣いていました。

――夏のジメジメとした空気感のなか。

伊藤 そうなんです。感情をどこに出せばいいのかわからなくて。私は映画監督の役で「絶望。未来が見えない」っていう展開があるんですけど、「この映画、公開されないかもしれない。未来が見えない」って、状況がリンクしてしまって。苦しい夏でした。だから今回のテーマも響きました。

――なるほど。とても味わいのある表情でした。

伊藤 なんか『サマーフィルム...』は本当に大きかったです。自分をちょっと受け入れられたかなって。乃木坂46のアイドル時代は、キャラじゃないけど、それなりに写真写りとか「かわいい衣装を着てみたいな」とか気にしてたんです。でも今回の映画の役ってほぼ当て書きで。

演じているとすごくリアルだったんです。「私、こんな表情するんだ。こんな癖があるんだ」「これって、本来の私が映画に出てるのかも」って気づかされて。「他人にはこういうふうに見えてるんだ」って。

――当て書きされることで本来の自分を知る、という。

伊藤 そう。そんな自分を受け入れることができたっていうか。でも、「すごい不細工だな!」とも思いましたけど(笑)。

――確かにアイドルとは違う、人間くさい伊藤万理華が映っていました。そんな『サマーフィルム...』を撮った松本壮史監督が演出するドラマ『お耳に合いましたら。』(テレビ東京系)で地上波連続ドラマ初主演。現在、好評放送中です。

伊藤 はい。指名なのか、たまたまなのかわからないですけど、私を選んでくださったのは、そんな本来の不細工な自分を魅力と思ってくれたのかなって。

――主人公のむき出しな感じが魅力的です。

伊藤 そうですね。乃木坂46時代も、むき出しだった自分が作品に出ていたときのほうが、人に伝わっていた気がします。個人PV(メンバー個人個人を撮った特別映像のこと)とか、アンダーライブ(選抜に選ばれなかったメンバーだけで行なうライブ。伊藤はそこでセンターを務めるなど活躍)のときとか。

――あの頃の伊藤万理華を見てファンになった人は多いと思います。

伊藤 当時は、がむしゃらに踊っていた自分が好きではあったんですけど、同時に「こんな私のどこがいいんだろう?」って思うことも多くて。でも今回の『サマーフィルム...』で思ったのが、「自分を一番理解して、大切にしてあげなくちゃいけない」ってことで。

そう思えたからこそ、過去の乃木坂での活動とか、写真集『エトランゼ』とか、本当に自信を持って人に見せたいって思えるようになりました。人に批判されるかもしれないし、それって怖いことですけど。

――自然体の自分を見せて、それを受け入れてもらえなかったら。確かにすごく怖いです。

伊藤 でも、変に高い理想とか、「かわいく写りたい」っていう、小さなカッコつけが実はずっと邪魔だなって思っていて。そういうプライドを取っ払ってもらえました。今、素っ裸です(笑)。

――素晴らしい! では次回、週プレに出るとしたら、どんなグラビアをしたいですか?

伊藤 もっと体を仕上げて、素っ裸......ではないんですけど、開放的なやつを撮っていただきたいです。日常の女のコのむき出しな感じとか(笑)。

(スタイリング/大橋みずな ヘア&メイク/田村直子(GⅰGGLE) プロップスタイリング/ORIN) 

●伊藤万理華(いとう・まりか) 
1996年2月20日生まれ 神奈川県出身 身長158cm 血液型=O型 
◯2017年の乃木坂46卒業後、女優として活動中。現在放送中のテレビドラマ『お耳に合いましたら。』(テレビ東京系、毎週木曜24:30~)で地上波連ドラ初主演。主演映画『サマーフィルムにのって』が公開中。
公式Instagram【@marikaito_official】