タレントのかとうれいこが、『週プレ プラス!』の連載コラム『7日間の女神たちへ!!』に登場した。

90年代、グラビア界を席巻した芸能プロダクション・野田義治社長率いるイエローキャブの「長女」として多くの男たちを魅了した"リアル・レジェンド"が、野田社長との印象的な出会いから、日本を代表するグラビアアイドルとして多忙を極めた日々を振り返る。

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――芸能界デビュー当時のお話からお聞きしていこうと思います。この世界に憧れとかありましたか?

かとう 高校生の頃かな、80年代アイドル全盛期で皆さんキラキラしていましたから、興味はあったと思います。

――芸能界にはスカウトですか?

かとう はい。高校の時は親の許しもなくて、大学生になった頃、カメラマンの人に写真を撮らせて欲しいって声をかけられて、その写真がきっかけで事務所に入った形ですね。

――その写真がイエローキャブの野田社長の目に留まったんですね。野田さんとの出会いが「かとうれいこ」の運命を作ったわけですが、初めて野田さんと会った時の印象など教えてください。

かとう 最初に電話があって、待ち合わせたのが野田さんが事務所のように使っていた乃木坂の喫茶店でした。お店に入って「あの人だけではありませんように」って思った「あの人」が野田さんでした(笑)。

――業界オーラ全開の人って感じですか?

かとう まさに、です。声が大きくて当時のお弁当箱みたいなケータイ電話をガッチャンてね。喫茶店の中で大きな音をたてて。それが出会いです(笑)。

――素敵な出会いですね(笑)。だいたい90年から93年くらいには「かとうれいこ」さんが男性誌をはじめ、いろんな媒体の顔になっていくわけですが、売れてきたという実感はありましたか?

かとう そういう実感はなかったですね。ただ忙しかった。時差ボケだったりね。90年代の前半とかは特にマルチタレントって感じでいろんなお仕事をさせていただきました。いったい自分はなんだって思うぐらい、いろんな仕事をしましたね。ありがたいことですけど。

『週刊プレイボーイ』1990年49号より(撮影/中村昇)

――わりと思うような仕事ができたんですか?

かとう いや、全然。中途半端というか、これで良いのかなと思いながら仕事していましたね。「今日はパーフェクト」って気分になったことはないです。自分を全て出し切っているんだけれど、「私」じゃとても追いつけないな、と思いながらやっていました。

――当時は、かとうさんのスケジュールに合わせて、いくつもの雑誌がロケ先で交代で撮影する、なんてよくあったでしょう?

かとう カメラマンさんが変わらないで、いくつもの雑誌の撮影をするとか、よくありましたよ。

『週刊プレイボーイ』1993年46号より(撮影/小沢忠恭)

――デビューからいろんな仕事をして、かとうさんもいろんなビジョンを考えていたと思うんですが、野田さんの考えとぶつかるなんてことは、ありましたか?

かとう ありましたね。野田さんは現場が好きで、いつも近くにいたので。野田さんは思ったことをバーンって直球に伝えてくる。でも二十歳そこそこの自分はその意味がわからない。そうなるとこちらも溜めないで、その場で「なんで」って言い返しちゃう。

――それはそれで、いい関係だったんでしょうね。

かとう そうですね。人を介してのやり取りじゃないから、周りがまあまあって止めてくれる。

――野田さんはかとうさんの後に続く「巨乳アイドル」の後輩をどんどん世に出していきましたが、その状況で事務所の長女的なかとうさんはプレッシャーを感じたりしませんでしたか?

かとう そういうのは無かったですね。同じ事務所でもなかなか話す機会がなくて。共演して、はじめましてって感じで。それも何年か経ってからですね。

――かとうさんから見て、今のグラビアアイドルってどう映りますか? またこれからグラビアアイドルを目指す人たちに、かとうさんからアドバイスいただければと。

かとう 難しいな。ただ、グラビアの子は遠すぎてもダメで近すぎてもだめ、そんな気がする。今のアイドルの子はSNSでいろいろ調べられて大変だと思うけど。距離感が大事なんでしょうね、きっと。

●かとうれいこ
1969年2月19日生まれ 埼玉県出身
1989年クラリオンガールに選出され、注目を浴びる。その後、グラビアアイドルの第一人者として数多くの写真集、イメージビデオなどを発表。また、タレントや女優、歌手とさまざまな分野で才能を開花させた。2001年の結婚を機に仕事をセーブ。2012年から芸能活動を再開し、バラエティやドラマ、イベントなど幅広く出演している。

★週刊プレイボーイ創刊55周年スぺシャルインタビュー『7日間の女神たちへ!!』では、かとうれいこさんのインタビューを4回にわたって配信!

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