とびきりチャーミングなキャラクターとその美貌で圧倒的な人気を誇る乃木坂46の2期生・寺田蘭世が、待望の1st写真集をついにリリース! 発売を記念したインタビューを受けてくれた彼女から飛び出した言葉とはーー!?
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――写真集のインタビューを読んでいて驚いたんですが、芸能界を引退するんですか?
寺田 そうです。芸能界にいて、(女優やモデルといった)他の道に進むのは自分の性格に合わないと思ったんです。これからは自分が作った道を自分の足で歩いていきたいです。
――驚きましたが、寺田さんらしい選択だと思います。乃木坂46からの卒業については、いつ頃から頭に浮かびはじめましたか?
寺田 8年半活動してきて、何度か思うことはありました。でも、この1~2年はずっと頭にありました。特に強く感じたのは去年でした。
――去年といえば、コロナ禍でエンターテインメントの世界が大きく変わりました。それと関係はありますか?
寺田 もしかしたらコロナ禍でお家にいて、あれこれ考える時間が増えたことも影響しているかもしれないけど、外的な変化よりも内的な変化のほうが理由としては大きいと思います。現状の乃木坂46には満足したなと感じることが多くなったので。
でも、私はオーディションに受かった瞬間から卒業を意識していました。始まりがあれば、終わりもあるので。(合格した)14歳の頃からスタッフさんに、「自分の性格的に『辞めたい』と言ったら、それは本当に辞めたい時なので、引き留めないでくださいね」と言っていたので。
――先月のアンダーライブでは、「悔いがない」「清々しい」とスピーチしていましたね。
寺田 最後のスピーチは、さすがに泣くかもなぁと思っていました。今まで乃木坂46のメンバーで、最後のスピーチで泣かない人を見たことがなかったので。でも......泣かなかったですね。
――あの日のスピーチはとてもあっさりしていたというか、本当にやり残したことがないんだなと思いました。
寺田 それは今までやるべきことをやってきたと思えているからでしょうね。今までの活動もそうですし、ライブの終盤のスピーチを任せていただける機会も何度かありましたけど、その時だって話すべきことを話してきましたから。自分で清々しく感じたのは、それが理由なんだと思います。
――ライブの裏側はどんな雰囲気でしたか?
寺田 メンバーも普段とあまり変わらない様子でした。私も変わらずにいたので。
――今回のアンダーライブは、最後の座長として迎えましたが、それほど変わることはなかったんですね。
寺田 「ここの振り付けは揃えよう」とか、そういうことは言いましたけど、それはいつものことですね。3期生と4期生の覚えた振り付けって、私たち1期生、2期生と教わった先生が違うからニュアンスが違ったりするものなので。それは時代の流れで仕方ないことなんですけど、「でもね、本当はこうなんだよ」ということは残しておきたいなと思いました。
――同期には卒業することは伝えていましたか?
寺田 2期生ってだいたい先に相談するものなんですけど、私は誰にも言いませんでした。写真集を撮影し始めたりすると卒業を察するものなので、みんなはそれで知ったんじゃないかな。まだ在籍中だったけど、卒業が決まっていた堀(未央奈)には伝えていました。あと、卒業した佐々木(琴子)にも。
――なぜ在籍中の同期には伝えなかったんですか?
寺田 距離が近い人ほど人見知りしちゃうからです。もし伝えたら、嬉しいとか悲しいとか反応してくれると思うんですけど、それに耐えられないなと思って。近いゆえに言いにくいものなんです。
――では、後輩についてお聞きします。先日、『乃木坂46のオールナイトニッポン』に出演された寺田さんは、「最近の乃木坂46は、清楚でいなきゃという空気感を感じる。自分たちが作った乃木坂46の枠にはまりにいっている」という旨の発言をしていましたね。
寺田 以前の乃木坂46って、自分たちは何者だろうと模索しながら活動していたんですね。各々が個性的で、その個性をバラエティ番組でも出していました。でも、いつしかついた「清楚」というイメージに自分たちがとらわれている気がしています。制服衣装を着ているうちはおとなしくしておこうって。でも、長い目で見たら、もっと素を出したほうが魅力的に映ると思います。ファンの方も長く応援してくださいますし。相談してくる後輩の悩みって、だいたいそこなんです。
――自分の素をどこまで出していいのかという。
寺田 はい。すぐには変われないと思うけど、これから入ってくる5期生にはもっと素を出せる子がいたらいいなって思います。
――卒業後はどんな人になりたいですか?
寺田 自分の性格も見た目も含めて、私は自分として生まれたことに誇りを持っているので、これからも変わらず素敵な女性でありたいと思っています。卒業発表をしてから、お花をいただくことが多いんですけど、そこには赤いバラが必ず入っているんです。たぶん、私に強いイメージを持っているからだと思うんですけど、そんな赤いバラが似合う女性でありたいです。
私には強いイメージがありますけど、それって日本武道館のスピーチ(2016年12月のアンダーライブで「1+1=2なんて誰が決めたんだ」などと話した)でそう思われているんでしょう。でも、自分で言うのも変ですけど、私の強さってそこだけじゃなくて、多様性を認められることだと思っているんです。「その意見もいいよね。でも、こういう考えもあるよね」って。私はどんな人も、どんな考えも平等に見たいんです。だけど、今では「どう見られてもいいかな」と思えるようになりました。
――さらに、芸能活動からも引退ということですが、これから何をするかは発表しないんですね?
寺田 公言はしないつもりです。というよりも、まだ何をするかは本当に決まっていなくて。約9年間アイドルをやってきたので、少しだけ人生の夏休みをいただこうかなって。14歳からアイドルしかやってこなかったので、自分が何に向いているのか、自分の価値観と合うものは何だろうって、時間をかけて見極めようと思っています。
■寺田蘭世(てらだ・らんぜ)
1998年9月23日生まれ 東京都出身 155cm
乃木坂46・2期生オーディションに合格し、デビュー。カップリング曲「ボーダー」やアンダー曲「ブランコ」「滑走路」では、 センターを務め、17thシングル「インフルエンサー」で初の選抜入りを果たす。グループのファッションリーダー的存在でもあり、清楚で上品な出立と力強いパフォーマンスのギャップに魅了されるファンが続出。コラムニストとしても活躍。
公式Twitter【@ranze1st】
公式Instagram【@terada.ranze.official】
「乃木坂46 寺田蘭世1st写真集『なぜ、忘れられないんだろう?』(集英社より、11月9日(火)発売)
【パネル展】
・SHIBUYA TSUTAYA/2F 開催期間:11月9日(火)~21日(日)
・タワーレコード渋谷店/4F 開催期間:11月9日(火)~28日(日)