13日、都内で「映画『流浪の月』完成披露試写会」が行なわれ、広瀬すず松坂桃李多部未華子横浜流星李相日(リ・サンイル)監督が出席。

今作は広瀬と松坂のW主演作。かつての誘拐事件の被害女児(広瀬)が、15年後に偶然、犯人(松坂)と再会し、新たな関係性を築いていく物語。それぞれの恋人役を多部と横浜が務める。同名の原作は2020年の本屋大賞を受賞し、話題になった。

長年、空手をやってきて「人に弱みや涙を見せるな、男はこうであるべきだとたたき込まれてきた」という横浜は、恋人役の広瀬に甘えることに悩んでいたそう。そのため、撮影前には広瀬とふたりきりの時間を設けてもらった。


「広瀬さんに(作中と同じ様に)膝枕をさせてもらったけど、これだと重いかな? 体重をかけ過ぎかな?とか思ったりして。でも、そこで少しずつ距離感を近づけていけたし、監督が言っていた『気持ちよさ』とか『甘えることは楽なんだぞ』ということを感じることができた」とコメント。

膝枕をされた広瀬は「リハ室で30分くらいだったんですけど、1、2キロくらいしか膝に重さがなくて! あと、ずっと敬語だしカオスでした(笑)。でも、肉体的に接触するだけで、距離感だったり、心の開き方が全然違いましたね」とその時の様子を振り返った。


そんなふたりに対し、松坂の恋人役を務めた多部は、「皆さんの裏話を初めて聞いて、今、『私って本当に何もないまま撮影に参加したんだな』って。膝枕なかったですもんね」とコメント。

「(松坂と)現場で手をつないでいようとか、抱きついておこうくらいでした」と続けたが、「もうちょっといろいろしたかった」とつぶやくや、顔を真っ赤に。松坂も「ものすごく意味深ですね」と苦笑いしながらツッコみ、会場を笑わせた。

その後、イベントでは自身にとって言葉に表せない「宿命の相手」を発表。


「もうひとりのわたし」と答えた多部は、「この年齢になると、自分で悪いところも分かってて。でも、心の中で葛藤して、結局いい自分が負けて、自分にとっては悪い自分が出てきてしまったりとかする」と訥々と語り、「いつまでも自分の性格とは切っても切れないなって思いながら毎日生きています」と話した。


そして、広瀬は「姉」の広瀬アリスに対し、「姉妹であり、友達であり、同業者であり、いつもなんだろうなと思ったりして。切っても切れないし、先輩でもある。なんか不思議な距離感の姉妹」だと明かした。

映画『流浪の月』は、5月13日(金)より全国公開予定。