『週刊プレイボーイ』のグラビアに登場するタレント、女優、アイドルなど、各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いをつづる連載シリーズ『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。

今回はタレントのほのかさんが登場。彼女は『週刊プレイボーイ2016年25号(6月20日号)』に初登場し、グラビアを披露。当時、「かわいすぎるビールの売り子」として野球場で人気者だった彼女。水着グラビアに加えて野球のユニフォームのような衣装も着用し、そのフレッシュな姿を披露してくれました。

学生時代から芸能界に憧れるも、応募したオーディションにはまるで受からず、半ば挫折。それが「ビールの売り子」の仕事で元気を取り戻し、芸能界入り。現在はファッション誌『CanCam』専属モデル、タレントとして活躍しています。今回はそんな彼女のデビューのきっかけから、初グラビア撮影までを聞いてみました。

週刊プレイボーイ2016年25号(撮影/唐木貴央)より 週刊プレイボーイ2016年25号(撮影/唐木貴央)より

――ほのかさんは、2016年に「かわいすぎるビールの売り子」として話題を呼び、それをきっかけにタレント活動を始めましたが、もともと芸能界志望だったんですか?

ほのか ずーっと憧れていました。中学、高校の頃はファッション誌のモデルオーディションや芸能事務所のオーディションを見つけては、ひたすら応募していました。でもどれもダメ。

その後、ひとつだけタレント養成所に受かったんですけど、そこは結構な額の育成費を支払わなきゃいけなかったし、なかなか仕事のチャンスもない。結局1年で辞めて、普通の学生生活を送っていました。やっぱり私には難しいのかなって、ヘコみましたね。

――「ビールの売り子」は、どんなきっかけで始めたんですか?

ほのか 大学1年の時、おのののかさんがテレビでビールの売り子について話をしているのを聞いて、応募しました。その時は、それが芸能界に結びつくとは考えてなくて純粋に好奇心からです。

それまで接客のアルバイトをいくつかやってきて、どのお店でも評判がよかったので(笑)、「自分ならたくさん売れるかも!」と思ったんです。頑張れば報酬を得られる歩合制というのもやる気になりました。土・日を中心に、週に3~4日入っていましたね。

――野球に興味があったんですか?

ほのか なかったです(苦笑)。最初の頃は電光掲示板さえ読めず、試合前「7回裏に戻ってきて」とスタッフさんに言われても、意味がわからないからそのまま売ったりして。

「誰のファンなの?」と聞かれた時は、わかったような顔をして「みんな好きです!」と答えていました。その後、少しずつルールを覚えていきましたけどね。

――売り子さんって、体力的にキツくないですか?

ほのか バドミントンをやっていたし、小さい頃から運動好きのお父さんとジムに行って体を鍛えていたので、体力には自信があったんですけど、確かにキツかったです。15キロある樽を担いだまま3時間動き回りますから。重すぎて猫背になりました。雨の日はもっとハードで、何度も転びそうになるし。

――そのお仕事で特に印象に残っているのは?

ほのか 1日で700杯売ったことです。ずーっと売りっぱなしで、その日はさすがに疲れました(笑)。

――ななひゃく! それはすごすぎませんか!

ほのか ビール半額の日ですけどね。通常だと1日360杯が最高。

――それもまたすごい! 普通は100杯が平均だと聞きますし。

ほのか 当時、敬語がまったくしゃべれなくて、いつもタメ語で話してたんですよ、「キモい!」みたいな(笑)。それが逆によかったみたいでお客さんと仲良くなり、たくさん買ってもらってました。

あと、常連さんに「男性客には"揺らした"ほうがいいよ」と言われたので、ポニーテールにして髪を揺らしたり、胸にタオルを入れてTシャツを揺らしたり、長いピアスをしたりとか、なんでも揺らして。そうしたら本当にものすごく売れました!

――お客さんから親しまれていたんですね。

ほのか 私的には、ももクロさんみたく「週末ヒロイン」を球場でやってるつもりだったんですよ。だから、ただビールを売っているのとは違って、一緒に球場を盛り上げてるような感覚でした。

――アイドルとファンとで素晴らしいライブを作り上げるみたいな?

ほのか そうです! 当時のお客さんの中には、今もツイッターでリプをくれる方もいます。本当にありがたいですよね。私はキャピキャピしてないけど、いつもポジティブな性格なんですよ。なので笑顔と元気が大切な「ビールの売り子」は天職だと思いました。

――芸能界へは、どんなきっかけで入ったんですか?

ほのか ちょうど同時期、イベントサークルがやっているミスコンがあって、友達に誘われて出たんです。そのスタッフの中にいま私が所属している芸能事務所の方がいて、声をかけてもらいました。

――事務所に入ったときは、どんな活動をしたいと思っていました?

ほのか まったく何も考えてなかったです。「NGはある?」と聞かれ、「なんでもやります!」と答えましたし。そうしたら週刊プレイボーイさんのグラビアのお話をいただいて。それが私にとっての初仕事になりました。

――そうだったんですね。水着に抵抗はありませんでした?

ほのか まるでなかったです(きっぱり)。むしろ「わー! 嬉しい! さぁダイエット頑張らなきゃ!」って(笑)。春から夏にかけてのお話で「どうせ夏になれば、水着になるしな」と思いましたね。

――普段からプライベートで水着になっていたんですね。

ほのか 毎年必ず海かプールに行っていました。その後は、それまで夜中に食べていたペヤングとかカップヌードルを一切断って、週5でランニング、ジムにも通うようになりました。張り切りすぎて、撮影当日「ちょっと細すぎない? 大丈夫?」ってスタイリストさんに心配されちゃったけど(苦笑)。

――そこまでストイックに頑張ったんですね。それまでグラビアを見たことはあったんですか?

ほのか お兄ちゃんがいるので、部屋にある雑誌で見てました。でも、体型についてはちゃんと考えたことがなくて。当時は「水着→痩せなきゃ」って短絡的に思っていたんですよ。いま思うと全然わかってなかったですね。

――編集部に顔見せに来た時の心境は?

ほのか とにかく緊張しました。会社が大きいのに圧倒されちゃって。あと球場みたいに「ワーワーしてないな」って(笑)。ずっと賑やかな場所にいたから、違和感しかなかったです。

――自己アピールもちゃんとできました?

ほのか いや、マネージャーさんに「印象が悪くなるからしゃべらなくていい」と言われちゃって。私、敬語がまったくダメだったので。何か聞かれても、全部マネージャーさんが答えてくれました。話したくなっても、ずっと口元を押さえてましたね(笑)。

――たまに「しゃべらなきゃ可愛いのに」って言われる女のコがいますけど、ほのかさんはそのタイプですか?

ほのか そう、そう。昔からよく「残念美人だよね」って言われてました、美人かはわからないですけど(笑)。当時の週プレの編集さんは、おとなしい女のコだと思ったんじゃないですかね。

週刊プレイボーイ2016年25号(撮影/唐木貴央)より 週刊プレイボーイ2016年25号(撮影/唐木貴央)より

――撮影は千葉のスタジオで行われました。当日の心境は?

ほのか そんなこと絶対ないと思ってたんですけど、現場に入ったらものすごく緊張しちゃいました。みんな洋服を着ているのに、自分だけ水着じゃないですか? それで意識しすぎちゃって。

でもカメラマンの唐木(貴央)さんが優しくリードしてくれたので、なんとかポーズを作れました。徐々にリラックスできて。確か白い水着からスタートしたのかな?(白は)映えるねって言っていただいたのを覚えています。

――好きなカットはあります?

ほのか 扉にも使われたユニフォームのカットです。これ、スタイリストさんが撮影用にわざわざ作ってくださったんですよ! 衣装を見せてもらった瞬間、めちゃくちゃ感激しちゃいました。袖を通した瞬間、売り子のことを思い出して気分がアガったり。

それにしても撮影中はずっとワクワクしていましたね。「いつ雑誌が出るのかな? 早くたくさんの人に見て欲しいな」って。気づいたら最初、緊張してたことなんてすっかり忘れていました。

★『CanCam』専属モデル・ほのかの初グラビアの記憶(後編)「寸胴体型が気になってトレーニングを始めました」【初グラビア物語】

■ほのか(Honoka)
1996年3月23日生まれ 神奈川県出身 身長160㎝ 
○ファッション誌『CanCam』の専属モデル。「ベストボディ・ジャパン2020日本大会」ミス・ベストボディ部門/ガールズクラス2位入賞。ラジオ『GROOVE LINE』(J-W A V E)、テレビ『じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~』(テレビ東京系、毎週木曜24:00~)レギュラー出演中。
公式Twitter【@s2jh3】公式Instagram【@nononon159】

★ほのかのプロフィール

★『WPB ほのかデジタル写真集~特装合本版~』
撮影/細居幸次郎、中村昇、唐木貴央、三瓶康友 ¥880(税込)



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