あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第4回】「これまで大した人生を送ってこれませんでした。負け続けている人生を、どうやったら逆転出来るでしょうか?(20代男性 フリーター)
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大した人生を送ってこれなかったのは、自分が大したことをしてないからです。
負け人生だったのは自分が負けるようなことをしてきたからに他なりません。これは僕や他人の力ではどうすることもできないです。僕も最初から順風満帆だったわけではありません。なんなら今も決して順風満帆ではありません。そもそも芸人なのにギャンブルの仕事をしてる時点で、負け組なのかもしれません。
僕は25年以上芸人の世界にいますが、20代で売れる人もいれば、錦鯉のように50歳で日の目を見る人もいます。面白いのに一度もテレビに出れないなんて人もたくさんいるんです。
僕が競馬の予想などお笑い以外の仕事をしていると、「お笑いをやってろ」「面白くない」と文句を言う人がいます。誹謗中傷を受けたこともあります。まあそういうクレームはお門違いなものなので気にする必要もありませんが、そんなふうに言われる時点で順風満帆からは程遠い人生かもしれません。
過去に挫折がなかった人はいないでしょう。石ころにつまづいたのか、大きな穴に落ちて命からがら這い上がってきたのか、人それぞれだとは思いますが、なんの苦労もなく人生を送れている人はいません。
月並みなことを言いますが、隣の芝生は青く見えるという言葉があるように、なんの苦労もしていないように見える人でも、必ず壁にぶつかり、それを乗り越えているのだと思います。僕の身近にいる成功している人は、もれなくなにかしらの苦労をしています。中には成功した後に壁にぶつかる人も少なくありません。
残念ながら、努力したり、苦労したら必ず報われるなんてことはありません。血の滲むような努力をしても報われないかもしれません。
ただこれだけは言えます。
努力したこと、苦労したことは、人生において絶対にマイナスになることはありません。
競馬の予想でもそうです。寝る暇を惜しんで予想したのに、馬券がハズレるなんてことは日常茶飯事です。ただ、今後競馬を続けていくとしたら、その努力が無駄になることは決してありません。これまで外した馬券の数々が今の自分を作っていると僕は胸を張ることができます。
結局、自分が変わらなければ人生の逆転なんてできません。相談者さんがまだ20代ということは、人生はまだまだ続きます。自分の意識を変えることでいくらでも逆転が出来ます。自分が変われば必ず人生は変わります。
しかし、決して楽して逆転をしようなんて考えないでください。運のせいにしないでください。何も考えずに楽をして生きようとする人に、運なんかやってこないし、勝利の女神は微笑まないと思ってください。
実際あなたが勝利の女神だったとして、ダラダラして何もせず救いを求めるような人に手を差し伸べるでしょうか? 自分に厳しく、まずは意識を改革をしてください。仮にそれが辛いことだったとしても、その先にある景色を見たときに、あなたは生きている実感を覚えるでしょう。そして良い人生だったと笑って言えるでしょう。
あなたの先には、まだ見たことのない美しい風景が広がっているのだと思います。常に「今日が人生で1番良い日」と思える生き方をして欲しい。
いつしか、あなたから逆転の連絡が来ることを心よりお待ちしております。
じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には4432万円の馬券を的中させたことも。「稼ぐギャンブル」(太田出版)など著書も多数