あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第12回】お酒にだらしなくて困っています。若い頃は酒が強いのが自慢だったのですが、不惑に近づき、飲むと頻繁に記憶をなくすようになりました。さらに人に暴言を吐いたりすることもあるようなのです。今はまだ「仕方がない」と笑って許してもらえていますが、家族からも苦情が出ていて、この先どうなってしまうか不安です。
仕事柄お酒に誘ってもらう機会も多く、お酒をやめるのではなくほどほどに、と思うのですが......気づくと飲みすぎてしまいます。思い切ってお酒をやめたほうがいいのでしょうか? 何か良い解決策があったら教えてください(39歳・男性・会社員)
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僕の周りでもお酒で豹変する人は少なからずいます。僕はそうなったことがないので、あくまでも客観的な目線になってしまうのですが、お酒の力は凄く強大なものだと思っています。
僕が抱くお酒のイメージは<本性を露わにする飲み物>。
例えば、飲んでも酔えないという状況があります。飲んでいる場所、飲んでいる相手によって酔い方も変わるものだと思っています。
相談者の男性は「記憶がなくなったり、暴言を吐いたり」とありますが、どんな相手でもそうなのでしょうか? 同席している相手が取引先の社長だとしても、暴言を吐いてしまうのでしょうか? それとも相手によって変わるのでしょうか? その具合によっても対処が違う気がします。
僕の場合はお酒は弱いのですが、酔って乱れた姿を見せたくない、自分のカッコ悪いところを見せたくない、他人に迷惑をかけたくないという思いが、常に頭のどこかにあります。
恐らくそういう意識があるから、乱れないのだと思います。
そんなことを考えながらお酒を飲んで楽しい?という声もありそうですが、無理にそうしている訳ではなく、自然とそうなっているので、普通に楽しく飲めます。なんならお酒を飲まなくても楽しくいられます。
お酒が大好きでたまらないという人はたくさんいます。仕事のストレス発散のため、飲まなきゃやってられないという人もいるでしょう。そういう人達にお酒をやめろというのは酷でしょう。ただ、お酒の怖さも知る必要はあると思います。お酒で失敗して人生を棒に振った人は少なくないと思います。
キーポイントは「ほどほどにしようと思っていたのについつい飲み過ぎてしまう」ところだと思います。
例えば、競馬でも自分の狙ったレースだけをやろうと思っていたのに、ついつい他のレースにも賭けてしまう人がいます。これまでの経験でそんなことをしたら負けると分かっているのに、ファンファーレを聞くとついつい......。このパターンと同じだと思います。
飲みすぎたら失敗するのが分かっていながらついつい飲んでしまう。これは自分をマネージメント、コントロールが出来ていないということです。何をすれば得をするのか? 何をすれば損をしないのか? それを念頭に置いて行動することはとても大事です。
そうは言っても人間は弱い生き物ですから、欲望に勝てないこともあるでしょう。
相談者さんは現状を自分でちゃんと理解されているので、救いはあります。これに気付かずに飲んでいる人もいるし、お酒飲んでるんだからしょうがねぇだろ!と開き直るタイプもいますから。
しかし、いくらお酒を飲んでいたからといって、お酒を罰することはできません。「酒が悪いんだ」と言っても、起こしたことは自分が責任を取らなくてはいけないのです。
飲みすぎると必ず失敗をするのなら、やはり酒量をセーブすべきです。お酒の量は変えずとも、意識することによって失敗を防げるなら、強く意識して酒と向き合うべきだと思います。それでも自信が持てないなら禁酒という選択肢もあるでしょう。
自分をコントロールして、お酒と向き合うといいと思います。
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には4432万円の馬券を的中させたことも。「稼ぐギャンブル」(太田出版)など著書も多数