あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。

【今週のお悩み・第18回】じゃいさんは「ギャンブルはいかに『見(買わずに様子を見ること)』できるかが大事」とよくおっしゃっていますが、どの段階で判断すればいいのでしょうか?

競馬に限らず競艇など買い方が上手な方は、「見」の判断が的確で早いなと思います。馬券で悩むとき、どこまで悩んでいいのでしょう。納得がいくまで買うなというご意見はもっともですが、ギャンブルは多少リスクを背負わないと当たりませんよね。どこで決断すべきかを知りたいです。(40代・男性)

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確かに、「見」はギャンブルにおいて非常に大切で、これが出来ないとまず勝てないと言っても過言じゃないと思います。

例えば、パチンコに毎日行くとして、あなたはボーダー(千円で何回スタートチャッカーに入れば確率的に期待値が100%になるという値)が20回の台を打つとします。もちろん、毎千円ごとに同じ回数回るわけではなく、そこにはばらつきがあり、25回回る時もあれば、15回しか回らない時もありますが、平均的に20回前後を毎日打つとしましょう。

ところが月に1度だけ、千円で1回しか回らない日があります。あなたはその日もパチンコを打つでしょうか? さすがに打つことはやめて、その日は帰るのではないでしょうか?

これは極端な例で、実際こんなことはないですが、要するに「見」とはそういうことです。

ただでさえ対胴元がいるギャンブルは勝つことが困難です。そりゃそうです。胴元(お店)が勝つように設定されているのですから。

パチンコ店がなぜ新しい台を仕入れられるのか? なぜ店員を何人も雇えるのか? そもそもなぜパチンコ店を始めたのか?

それはパチンコ店という商売に勝算があるからに他なりません。ということは、当たり前のようにパチンコを打ち続けていたら普通は勝つことは出来ないのです。

もちろん時には勝つこともあるでしょうし、連勝することも、大勝ちすることもあるでしょう。そういう思いをさせることで、お客さんに良い気持ちになってもらい、何度も足を運んでもらうのが、パチンコ店にとっては必要だからです。

今週のギャンブル格言【勝算がないことはやらない】 今週のギャンブル格言【勝算がないことはやらない】

では競馬の「見」とは何か? 

競馬の場合は控除率が約25%あります。なんとなく買い続けていたらまず勝つことはありません。そこには勝算が必要になります。

当然勝算があっても毎レース当たるとは限りません。というか毎レース的中なんて無理です。その中で購入すべきレース、見をすべきレースが出てきます。

正直これを完全に見極めるのは難しいし、そこは人によってとしか言いようがありません。より精度が高いレースしかやらない人もいれば、荒れそうなレースを好む人もいます。

僕の場合は

「狙った馬がいる」
「配当的に期待出来る」
「人気馬が信用出来ない」

こういうレースを買い、それ以外は見をします。

あくまで自分基準で、僕のやるレース、「見」するレースが誰にとってもそう、ということはありません。

ただ、「見」を強く意識することによって、やみくもに買うことはなくなると思います。「見」をするという判断が出来るということは、ちゃんと予想をしているということ。慣れてくればなんとなくその感覚は備わってくると思います。

どこまで悩めばいいのかということですが、慣れてないうちはたくさん悩んでいいと思います。結論が出なければやはり「見」をすればいいんです。決断ができたら買えばいいと思います。その決断を何度も繰り返し、続けることが大事だと考えます。

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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には4432万円の馬券を的中させたことも。「稼ぐギャンブル」(太田出版)など著書も多数

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