グラビアライター・とりと、グラジャパ!スタッフ・金髪りさ。ふたりのグラビア好き女子が、気になるグラビア美女やデジタル写真集について女子目線で語るコラム『グラビア美女画報~女子のためのグラビア講座』。第64回は、ニット、キャミソール、彼シャツなどを使った、着衣グラビアについてトーク!
妄想膨らむチラリズム
金髪 私、水着よりも普通に服を着ているグラビアの方がエロいと思うんですよねぇ。ボディラインがくっきり見えるピタピタニットとか、リアルでも男性受けファッションの定番になっているじゃないですか。
とり キャミソール、彼シャツ、浴衣など、着衣のグラビアもたくさんありますよね。調べてみると、"着衣巨乳"なるフェチ写真集も出ているみたいですよ? 金髪さんみたいに感じるタイプ、意外と多いのかな?
金髪 確実に需要はあるでしょう。って、あれ? 何だか、あまり食いつきが良くないような。とりさんは「エロいなー」って思わないですか?
とり うーん。分からなくはないんですが、そもそも「エロいな」って感覚でグラビアを見ていないんですよね。もちろん、衣装の露出感が変われば、写真から受ける印象や女のコの表情が変わるのは分かります。でも、エロいかどうかは何とも......。
金髪 えー!? 見えそうで見えない感じとか、私はスゴくグッとくるんだけどなぁ。例えば、この片山萌美さんのカットを見てくださいよ。初グラビアの前に撮影されたテストシュートをまとめたデジタル写真集『Test Shoot Katayama Moemi 2014』の一枚です。これぞ、ピタピタニットの極み! ボディラインが見えるという点では、正面じゃなく横を向いているところもナイスです。布で隠されることによって、豊満な胸への想像も膨らみますよ~。
とり あはは。金髪さん、このカットお気に入りですよね。前にも何度か、女子グラのコーナーで取り上げられていた記憶があります(笑)。
金髪 それほど着衣グラビアが好きだってことですよ! 中でも、片山さんのグラマラスボディにこのピタッと感は最強です。何なら、普通にビキニを着ているときより胸が大きく見える気がしますしね。何度見ても、素晴らしすぎるカットです。
とり 確かに、片山さんほどのスタイルじゃないと成立しない着衣グラビアですよね。テストシュートの時点で、ここまで体が仕上がっているのもスゴいです。
金髪 着衣好きとしては、人気YouTuber・いけちゃんのデジタル写真集『ありふれない。』に収録されているこのカットも堪らないです。ポイントは、リアリティさ。こういうスウェットを部屋着にしている女のコって、普通にいそうじゃないですか。グラビア用に準備された"あえて胸を見せるための衣装"じゃないのに、不意打ちで胸元がチラッと見えているところが"自然にあり得そうなシチュエーション"でグッとくるんですよね。
とり 実際、彼氏と一緒にラフな格好でくつろいでいるときに、思わずチラリして......みたいな体験はあるんですか?
金髪 えっ、私の体験談? あるわけないじゃん!
とり リアルにグッとくるシチュエーションだと分かっているなら、わざと試したりするものかなって(笑)。
金髪 人によりけりだとは思うけど、リアルでグッとくる人なんていないでしょ。
とり えぇっ!? ちょっと、さっきと言ってること違くないですか(困惑)?
金髪 あのー、違うんですよ。こんな状況をリアルに求めているのではなく、ファンタジーの世界という前提で、リアリティのあるシチュエーションが描かれているから良いんです。もっと言えば、これが付き合っている男女の間で生まれたシチュエーションだとしたら、また感じ方が変わってきますよ。付き合っている=これ以上を知っている可能性があるってことでしょ?
とり 知らないから、絶対に触れられない関係性だからこそグッとくる、みたいな?
金髪 そうそう! 知らないからこそ膨らむ妄想ってありません? 逆に知ってしまうと、それ以上、妄想の広がりようがないし、仮に私が男性だとして、付き合っている彼女が部屋でこんなふうに無防備な姿を見せていても、何も感じない気がしますよ。
とり な、なるほど。金髪さんは男性心理に詳しいですねぇ。勉強になります。
金髪 私の中に住んでいる"50代の童貞おじさん"が言ってるだけです(笑)。女のコに幻想を抱きたいので、服を着ている状態で感じられるエロさがちょうど良いんです。露出が大胆すぎると、刺激が強すぎて理解が追いつかないらしいです。
とり ほぉほぉ。だから着衣グラビアがお好きなんですね?
金髪 そうだね。水着や下着は、最初からある程度の肌見せが約束されている衣装。そうじゃない着衣で見られる不意のチラリズムは、やっぱりテンション上がりますよ!!
着衣こそ無防備
金髪 「エロいな」って感覚でグラビアを見ていないとりさんに、着衣グラビアはどう映っているんです?
とり そうですねぇ。まず私は、グラビアから女のコの人となりや、その時々でどんな感情を抱いているかを想像するのが好きなんですね。意思の強い表情が見られると「私も頑張らなきゃ」とパワーがもらえるし、迷いのある表情が見られると「クヨクヨしちゃうときもあるよねぇ」と共感が生まれる。そのコの現在地を知ることで、写真から受ける印象の説得力が増すという意味では、インタビューも必読です。
金髪 うんうん。とりさんは、女のコの素が感じられるグラビアがお好きですもんね。
とり そういう視点で見ていくと、ちゃんと服を着ているはずなのに、着衣の方が無防備に思えてくるんです。例えば、こちらの工藤美桜さんのカットは、"少年感と少女感"をテーマに撮影されたグラビアで。恐らく浴衣のデザインも、"少女感"を意識して選ばれているんですよね。
金髪 こんなにも色鮮やかでカラフルな浴衣、大人になるとなかなか着られないですもんね。それをかわいく着こなしちゃう工藤さん。まさしく少女性に溢れています。
とり ねー! 普段のグラビアでは、女優さんらしく、おしゃれにカッコよく水着を着こなしている工藤さんといえども、かわいらしい浴衣を着ると童心に戻るんでしょうか。表情が完全に甘えモードになっていますよね(笑)。まるで、無邪気に夏祭りを楽しんでいる子どものようです。
実際、何度かインタビューをさせていただきましたが、工藤さんって、本当にご家族の仲が良いみたいで。特にお母さんとは、今でもよく一緒にお出かけされるんですって。そんなエピソードを踏まえた上でこの笑顔を見ると、心から甘えられる環境ならではの無防備さを感じて、ますますホッコリしてしまいますよ。
金髪 あはは。お話を聞くうちに、だんだん工藤さんが幼い女のコに見えてきましたよ。
とり それと、以前、YouTube版女子グラのゲストに吉澤遥奈さんが来てくださったじゃないですか。その際のインタビューで、グラビアを始める前は「あえてシルエットを隠すような服装をしていた」のに、だんだん自信がついてきたおかげで、最近は「へそ出しコーデにもチャレンジしました」と、自身の変化を語られていて。
こちらのカットは、そのインタビューから約半年後のグラビアです。あの初々しさ満載の吉澤さんとは思えないほど、へそ出しが様になっていて、ちょーカッコいいですよね?
金髪 長かった髪をバッサリ50cm以上も切ったタイミングで撮影されたグラビアでしたよね。吉澤さん、へそ出し似合うなぁ。改めてスタイルの良さを実感しましたよ。
とり へそ出しコーデというと、Y2Kファッション(へそ出しコーデやルーズソックス、厚底ブーツなど、2000年代前半に流行したファッション)。最近、若い世代を中心に再ブームが起こっていますよね。
金髪 あー! 私も、Y2Kファッション大好きです! 2000年代はちょうど小学生だったので、やりたくてもできないコーデがたくさんあったんですよ。大人になった今、また流行ってくれてうれしい限りです。あの頃は、あゆ(浜崎あゆみ)とか聴きまくっていたなぁ。子どもだったからか、世界全体がキラキラして見えていましたよ。
とり おーっ!おしゃれ番長・金髪さん、ノッてきましたね?
金髪 おしゃれ番長......!? って、そのY2Kファッションが無防備にどう繋がるんです?
とり Y2Kファッションが流行している背景には、自粛ムードが続くコロナ禍の中で「服装だけでも明るくいよう」という若者の対抗意識があると言われていて。私も最近、へそ出しコーデにチャレンジしたので、その感覚には、ちょっぴり共感する部分があるんですよ。
金髪 と、とりさんもへそ出しコーデを!?
とり それもデニムのパンツで、です。私は基本的にスカートやワンピースばかり着ている人間なので、パンツを選んだだけでも冒険でしたよ。で、どうして普段と違うファッションに挑戦してみたくなったかというと、小心者ながら「周囲が抱くイメージを裏切りたい」と、常に心のどこかで思っている節があったからで。イメージに縛られるがまま自分を粛して生きるのは、窮屈で仕方ない。新しいファッションへの挑戦が新たな自分を開放するきっかけになるのなら、いっちょ思い切ってみようと思ったんですよね。
金髪 へぇ、いいですね。今までにない系統の服装を着るのって刺激的だし、多少、生まれ変わったかのような気持ちになりますよね。
とり 吉澤さんの話に戻りますが、髪をショートにイメチェンしたグラビアで、へそ出しコーデに挑戦されているのもまた、"読者が抱く初々しいイメージから脱却したい気持ち"の表れなのかなと思うわけです。ただ、そう自分らしさを貫こうとしていながら、"流行りのY2Kファッションに惹かれる女のコらしさ"も持ち合わせているところに、人間味がありますよね。そう感じさせるあたりが無防備というか。まぁ、ほとんど私の妄想なんですけどね(笑)。
金髪 なるほど。最初は「着衣こそ無防備ってどういうこと?」と思いましたけど、何となく分かってきたかも。
とり 仕事でもプライベートでも、積極的に水着を着る機会が少ないコたちからすれば、グラビアで着る水着は戦闘服のようなものだと思うんです。「やるからには、自分にとってプラスになるようにしないと」と気合いも入るでしょうし、言うならば、勝負をかけての挑戦ですよね。それに対して着衣は、肌の露出が少ない分、多少は気を緩められる状態。衣装によるとはいえ、着衣=無防備な表情が見られるチャンスとも言える気がするんですよね。
金髪 私とは180度違う見解で、面白かったです(笑)。それにしても、グラビアのトークでY2Kファッションの話が出てくるとは思わなかったよ。
とり そういえば、金髪さんもこの間へそ出しコーデをされていたような......?
金髪 厳密には"へそ上出しコーデ"でしたけどね! さすがに、おへそまでいくと下っ腹が出ているのがバレるんで(笑)。
★片山萌美のグラジャパ!プロフィール
★いけちゃんのグラジャパ!プロフィール
★工藤美桜のグラジャパ!プロフィール
★吉澤遥奈のグラジャパ!プロフィール
★『グラビア美女画報~女子のためのグラビア講座』
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