あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第22回】負けている場面からの大逆転に憧れます。
じゃいさんは今回、課税問題で国を相手に戦う覚悟を決めましたが、それもかなり無理筋の戦いだという声もあります。それでも戦うことを選んだ姿に感動します。
じゃいさんは負けない勝負はしないと思います。単なる勝ち負け以外に、どこに勝ちを見出したのでしょうか。ギャンブルも、人生も、今は負けているであろう人に、勇気をいただけたらうれしいです。(50代・男性・会社員)
* * *
「大逆転」......。昔、エディマーフィー主演の映画であったなぁ。もう40年くらい前の映画だけど、本当に名作なので、観てない人にはおすすめしたい。ちなみに「大逆転」を観た後に「星の王子ニューヨークに行く」を観ると!? まあ余談はこれくらいにして、質問にお答えしていきましょう。
大逆転ってみんな大好きだよね。人生だって、ギャンブルだって、映画だって、スポーツだって大逆転はとても気持ちがいいものです。
ではここでクエスチョン。
「大逆転に1番必要なものはなんでしょう?」
チッチッチッチッ......正解は「劣勢でいること」。
勝っている人、優勢な人は大逆転されることはあっても、大逆転することはできないのです。そう考えたら、大逆転は負けている人、劣勢な人の特権ともいえます。
とはいっても、基本的にはリードしている方が何事も有利ですから、逆転の確率は低いし、さらに「大逆転」となると更に難しい。だからこそ、大逆転の価値は高いものになり、ときに感動やドラマを生むのでしょう。
「諦めたらそこで試合終了」
これはかの有名な「スラムダンク」の安西先生のセリフですが、漫画史上に残る名言ですよね。まさにその通りで、諦めてしまったら大逆転は難しいです。
今回の競馬税制問題も周りからは「国を相手にするなんて無茶だよ!」「法律なんて変わるわけがない」そういう意見はたしかに多くいただきました。
ただ、人は前例がないことを「不可能だ」と決めつけてしまいがちです。実際、僕も「絶対変える!」というよりも、「難しいかもしれないな」とは思っています。
でも動かなければ勝利する確率は0です。諦めたらそこで試合終了です。過去の偉人たちは最初はなんと言われていたでのしょうか。
「地球が丸いわけがない」
「空なんか飛べるはずがない」
「遠くの人と話せるわけがない」
しかし彼らは諦めずに、既成概念に風穴を開けてきました。
別に偉人になるつもりはありません。ただ単純に間違いだと思うことを、ただそうとしているだけです。
結果がどうなるかは今の時点で分かりませんが、この案件に関して成功を収めるためにやれることはやります。勝つための努力をするだけです。
仮に何も変わらなくても、やらなかった方がよかったと思うことはないし、やってよかったと思えるでしょうから。
結果がすべてだとは思いません。過程にこそ大事なものがあると思っています。そしてどのような結果であれ、過程を大事にしていれば、必ず何かが残ると思っています。
僕が死ぬ気でやらなければ、周りの人もついてこないでしょう。そして、僕1人では何も出来ないでしょう。皆さんの力が必要です。最後に一言だけ
「必ず勝ちます」
☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します! ペンネーム・性別、相談に必要な情報(年齢や職業など)があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします!
【jay_sodan@shueisha.co.jp】まで!
じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には4432万円の馬券を的中させたことも。「稼ぐギャンブル」(太田出版)など著書も多数