グラビアライター・とりと、グラジャパ!スタッフ・金髪りさ。ふたりのグラビア好き女子が、気になるグラビア美女やデジタル写真集について女子目線で語るコラム『グラビア美女画報~女子のためのグラビア講座』。第73回は、グラビアアイドルたちが一度は憧れる「雪グラビア」の楽しみ方、教えます!
雪="映える"グラビア
とり うぅ~、寒い(ブルブル)! 年が明けてから、また一段と寒くなりましたよねぇ。
金髪 そうだねー。冬場はグラビアの撮影も大変ですよ。寒い中、水着にならなきゃいけないんだから。みんな凍えながら撮影してくれているから、年中無休でグラビアが見られると思うと、その頑張りには感謝しかありません!
とり とはいえ、意外と「雪の上でグラビアを撮ってみたい」って女のコ、多くないですか? インタビューなんかで「やってみたいグラビア」を聞くと、だいたい「雪」って言われますよ。
金髪 確かに、私もよく聞くなぁ(笑)。気持ちは分かるけどね。やっぱり"雪グラビア"って映えるじゃないですか。例えば、私が好きな"雪グラビア"に奥山かずささんの『マイナス8度の吐息。』があるんですけど、このカットを見てくださいよ。雪景色の中に映(は)える赤色のビキニがスゴく綺麗じゃない。幻想的ですよねぇ。長い黒髪も相まって、まさに"日本の美"って感じです。
とり う、美しい......! このグラビアは、奥山さんの故郷である青森県で撮影されたそうですよ。奥山さん自身、雪には慣れっこなんでしょうけど、それにしても寒そうです。以前、撮影を担当された岡本さんに話を聞くと「(東京出身の僕からすれば)寒すぎて凍え死ぬかと思った」とおっしゃっていました(笑)。これ以上、雪が降り積もったら、ロケバスも動かせずに帰れなくなるんじゃないかって......。
金髪 写真で見ると綺麗でも、実際はかなり過酷だろうね。それこそ、インタビューで女のコが「"雪グラビア"撮ってみたいです」と楽しそうに話している横で、編集さんが浮かない顔をしているのを何度も見たことがあるよ(笑)。
とり 過酷だと分かっていても、「やっぱり、一度は雪の上で撮ってみたい!」と思うものなのかも。「寒いの苦手だけど、素敵な写真を撮ってもらうためなら頑張れます」みたいな。
金髪 そもそもにして、SNSで「いいね!」を押したくなるような写真を撮られてみたいってコは多いよね。ネット上では、目を引く写真が多くシェアされる時代なわけだし、グラビア=ビーチという王道に反した世界観には、雪に限らず憧れてしまうというか。青森出身の奥山さんは分からないけど、雪国出身じゃない私からすれば、雪が降り積もっているだけで"映え"ですもんね。
とり 分かります! 珍しく雪が降り積もった日には、思わず写真を撮りたくなってしまいますよね。見慣れたはずの街の色が一気に真っ白く塗り変わる。それだけでロマンチックな気分になっちゃいますよ。しかも、次の日にはもう溶けてしまっているかもしれない。なおさら写真を撮っておかないとって気持ちになりますよね。
金髪 いやぁ、ロマンチックだなぁ! 私は単純に「綺麗だな~」と思うだけで、そこまで考えていなかったよ。でも、それでいうと出口亜梨沙さんの『雪国旅情』に収録されている、このカットなんてどう? "雪グラビア"というと降り積もっているイメージだけど、こちらは既に溶け始めています。背景の錆びたトタン含め、情緒がありますよね。エロいなーって思いました。
とり え、エロい......!?
金髪 関係性の終わりを告げるメタファーのようじゃないですか。「私たち、もう終わりね......」みたいな。この切なさが妙にセクシーさを助長させている気がするんですよね。同じ雪でも、もし実際に降っているシーンだったら、「これからどれくらい積もるんだろう」と何かが始まるワクワク感が勝(まさ)って、どちらかというと、かわいい印象のグラビアになるはずだし。
とり なるほど。「雪解けとともに、私たちの愛も溶けていくのよ」って。詩的ですねぇ。
金髪 まぁ、グラビアの演出としての雪は好きでも、私は、根本的に"消えて無くなるもの"があまり好きじゃないので、リアルでの雪は苦手だけど(笑)。
とり えーっ、そうなんですか!?
金髪 子どもの頃、珍しく地元で雪が降り積もった時に雪だるまを作ったんですけど、次の日には溶けて跡形もなくなっていたのが寂しかった思い出があって。それ以来、無くなってしまうもの、儚いものがあまり好きじゃないです(笑)。
とり あぁ~。雪だるまに刺したはずの枝が地面に落ちているの、切ないですよね。でも私は、すぐに消えて無くなってしまうからこそ、雪だるまを作ることで雪に触れた思い出を残しておきたいと思うタイプ。むしろ、その叙情性が好きだったりします。感性が真逆ですねぇ。
金髪 とりさんは、四季を感じるのとか好きそうだもんね。私は、なるべく季節の移り変わりを感じずに生きていたいと思ってしまうよ......。「雪が降り積もっているだけで"映え"」なんて言っておきながら(笑)。写真とか、エンタメのフィルターを通して見るのは好きなんだけどねぇ。
雪で無邪気に笑える人
とり 私は何だかんだ言っても、雪を見るとテンションが上がりますね。いつもは退屈な通学路でも、ほんのり雪景色に覆われるだけで、別の物語の住人になった気持ちで学校に行けたというか。結局、教室の中はいつもと変わらずでガッカリするんですけど、それでも何か、特別感があった気がするんですよねぇ。
金髪 おぉ?、妄想の準備は整っているみたいですね(笑)? では早速、特に好きな"雪グラビア"を教えてください!
とり 真っ先に思い浮かんだのは、華村あすかさんの『あしたへ。』ですね。雪降る北海道で撮影されたグラビアで、終始、雪のシーンで撮影されているんですけど、華村さんの表情がピュアすぎて堪らないんです。このカットなんて、見ているだけで、冷えた体に温かい飲み物を流し込んだ時のような、ホッとした感覚になりますよね。
金髪 例えが分かりづらいし、雪のカットじゃないやん!
とり 実際、デジタル写真集には前後に雪のシーンがあるので、それを想像して見てみてください。暖房の行き届いていない冷えた部屋の空気感と、壁に反射している光の暖かい色みが、学生時代、雪の日に抱いた感覚を鮮明に思い出させてくれるんです。――いつもと変わらない日常ではあるものの、窓の外に目をやると、いつもと違った景色が広がっている。ただそれだけのことなのに、不思議と特別な1日に思える......、というね。
金髪 「ね」って。いやいや、分からないよ!
とり そ、そうですかぁ(ガックシ)。でも、雪景色を見たときに童心に帰ってしまうのは、私だけではないはずです。中には「寒いの無理?!」なんて、テンションが下がってしまう人もいるでしょうけど、個人的には、子どもみたく無邪気に雪を楽しんでしまう人には、何とも言えない愛おしさを感じてならないですよ。
金髪 華村さんって、山形出身でしたよね。それこそ雪には慣れっこだったんじゃないかな?
とり 雪国育ちで雪に慣れている人からすれば、雪に特別感はないだろうに、華村さんの瞳には、まるで「初めて雪を見ました」と言わんばかりの純粋さが感じられて、スゴくキュンとしたんです。それに華村さんといえば、いきなり週プレの表紙を飾って芸能界デビューした方。当初は素性が謎に包まれまくっていた分、雪に触れることを、こんなにも無邪気な笑顔で楽しめる方なんだなーって。人柄を知るきっかけにもなったんですよね。
金髪 なるほどねー。
とり その観点で言えば、宮崎あみささんの『かわいさマシマシ中。』に収録されている雪合戦シーンも好きですね。宮崎さんって、写真だけで見るとクールな印象があったので、「撮影とはいえ、素手で雪を掴んでこんなにもはしゃげる人なんだ!」って、新鮮に感じた記憶があります。
金髪 ニットのカーディガンを羽織っているとはいえ、水着ですもんね。寒そう~~!
とり 寒さって、人の機嫌を左右させるじゃないですか。仕事とはいえ、寒空の下で水着になっていたら、だんだん表情が陰ってしまうのも無理ありません。ただ、意地悪な見方かもしれませんが、それだけ人柄がうかがい知れるシチュエーションでもあると思っていて。寒い状況下で「寒いなぁ......」と呟くだけでテンションが下がってしまう人と、「『寒い』なんて言っていても仕方がない! 動けー!」と逆にテンションが上がる人がいるとすれば、私は間違いなく後者に共感するんですよね。
金髪 「寒い」とばかり言っていても、状況は変わらないからね。
とり そうそう。もちろん無理に「寒くてもテンション上げて頑張れよ」なんてことは思いませんが(笑)、寒い時こそ楽しく動いて温まろうって発想がある前提で考えると、雪には、女のコの童心や無邪気さを引き出す力があるのかもしれませんね。寒い中、待ち合わせ場所で好きな人を待っている女のコとか、健気でかわいいですもん。って、またまた唐突な妄想をすみません(笑)。
金髪 それ、JR東海のCMの牧瀬里穂じゃん! 山下達郎の「クリスマス・イブ」が聞こえてきましたよ。でも、"雪グラビア"にそういうヒロイン感があるのは分かります。周りの景色が雪に埋もれて見えづらくなっている分、女のコの姿に一点集中される感じは、ラブコメ漫画に出てくる"好きな女のコを中心に世界が回っている主人公の男のコ"の視点に近い気がするよね。桂正和先生の『I"s(アイズ)』みたいな......。
とり 金髪さん、例え古ッ !
★奥山かずさのグラジャパ!プロフィール
★出口亜梨沙のグラジャパ!プロフィール
★華村あすかのグラジャパ!プロフィール
★宮崎あみさのグラジャパ!プロフィール
★『グラビア美女画報~女子のためのグラビア講座』
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