『暴太郎(あばたろう)戦隊ドンブラザーズ』に出演した女優・新田桃子が3月20日(月)発売『週刊プレイボーイ14号』の表紙&巻頭グラビアに登場。
みほ、夏美、そして鶴の獣人―。三者三様の魅力を見事に演じ切り、女優としてのポテンシャルを知らしめた新田さん。大切な作品『ドンブラザーズ』への思いや、子役時代を経て一度は離れた役者業を再び志した理由、グラビア挑戦での発見など、さまざまな感情を吐露してくれました。
■『ドンブラザーズ』は転換点であり、宝物
――今号は「スーパー戦隊ヒロイン」号。先月大団円を迎えた『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』で、新田さんは雉野(きじの)みほ、倉持夏美、そして獣人(ジュート)の三役をひとりで演じ、強烈な印象を残しました。クランクアップして、1年に及ぶ放送期間を終えて、どんな気持ちですか?
新田 毎週通っていた撮影所に行かなくなるというのが不思議な感覚で、そっか、終わったのか、と。いつも会っていた人たちと会えないというのがすごく寂しかったですね。
――クランクアップしたときの動画をSNSで拝見しましたが、泣いておられましたね。最終回では夏美が雉野つよしのもとを訪れ、「あの......ふたりで、夢の続きを見ませんか?」と告げ、"なつみほ問題"が決着。見事なフィナーレでした。
新田 最終回があって、みほの旦那さん(雉野)役の鈴木(浩文)さんと一緒に過ごした時間が長かったので、込み上げてくるものがありました。本当に夫婦のように過ごしていたので。
――そのくらいの長いスパンで撮影を行なう作品はなかなかないと思います。撮影が始まる前と今とで変わったことは?
新田 たくさんのスタッフさんに囲まれて1年間やってきて、私たち演者よりもさらに早い時間からセッティングをしてくださっている皆さんがいてこその素晴らしい作品だったと思うので、そういうところは子役時代には思っていなかった気持ちで、変わったところです。
――最初は、みほの役をやることしか知らされていなかった。
新田 はい。途中から(犬塚翼の)恋人役の夏美が増える、あと獣人の役も増える、となっていって、考えすぎたらわからなくなるので、途中から考えるのをやめて、ひとつひとつ別物だと思って作り上げていきました。台本もぎりぎりに上がってくるので、一話一話、今ここを生きているという感じで集中していました。いろいろな経験をさせていただいて本当にやりがいがありました。
――新田さんが考える、『ドンブラザーズ』の魅力とは?
新田 複雑なストーリーがあって、最初、「子供たちはこの話がわかるのかな?」という心配はあったんですけど、SNSを見ていると意外と子供のファンのほうが脚本家の井上(敏樹)先生の言いたいところを理解していたりして、それが不思議でもあり、面白いなと思いました。大人でも子供でも楽しめる、そういうところです。
――改めて新田さんにとっては、『ドンブラザーズ』はどういう作品だったのでしょう?
新田 このオーディションが決まらなかったら、辞めようと思っていたんですよ。
――それは役者業を?
新田 はい。引退。本当にきっぱり辞めようという気持ちで挑んでいて、そこから初めて自分の役名と名前がついた台本をいただいて、ほかにも自分の楽屋とか......本当に人生の転換点というか。いろいろな意味でたくさん変わった、そのきっかけをくださったのが『ドンブラザーズ』だったので、宝物であり、初心です。ここを原点にして、同じ特撮の先輩方の名に恥じないように、自分もすごく頑張っていきたいです。
■就職の内定を辞退してもう一度芸能界へ
――以前のインタビューで、子役として芸能活動をやっていたけど嫌になってしまった時期があって、離れていたとおっしゃっていましたよね。
新田 思春期の段階で、外見を気にしながら仕事をしているのをストレスに感じてしまって。中学時代にあまりいい思い出がなくて......いじめられていた時期もあったので、自分に自信がなくなっていって、それが演技にも出て。自分が気にしなければいけないところって演技のことなのに外見を気にしすぎて、落ち込む時期がすごくあったんです。それで、ストレスを感じているくらいだったら辞めよう、って。
それから普通に高校生活を送り、大学に行き、就活もして、一般企業の内定もいただけたんですけど......この先数十年、働くとして、その自分の時間をかけるとしたら、本当に自分のやりたいことじゃなくていいのかなと思ったんです。「私のやりたいことはなんだろう」って、ずっともやもやしていた時期はあったので、たぶん、本当は知っていたはずなんですよ。だけど諦めたい気持ちもあったから、ずっと本当の気持ちを押し殺していました。
――それで大学4年生のときに、もう一度芸能界に?
新田 母親に、「やっぱり私はお芝居がしたい」と言ったら、応援してくれて、踏み切れました。これをラストチャンスにしようって、背水の陣で。
――役者業って、それこそ10代から何年もやっている方がたくさんいるわけじゃないですか。20代でもう一度事務所に入り直すって勇気のいることだったと思うんですけど、怖さとかはありませんでしたか?
新田 ありました。自分より若くして活躍されている方がたくさんいて、じゃあどこで勝負をしていくかとなったときに、悩んだことがあったんですけど......私、松本まりかさんのことをすごく尊敬していて、ドラマを拝見したときに、唯一無二というか、彼女じゃないといけない何かを持っている方だなと感じて。「そういうことか」って、力をもらえたことがあって。
――松本さんは"遅咲き"といわれていますね。
新田 「重ねる」というと失礼ですけど、松本さん、以前「売れないことに飽きた」ってどこかでおっしゃっていたことがあって。私も、オーディションに引っかからなかった時期を省みると、「外」だけを気にしていて自分を持っていなかったんだなと。松本さんを見ていてぶれない軸というのをすごく感じたので、私もそこを、「中」を磨いていきたいです。
――外、中というのは、単純に外面、内面というだけでなく、外からの、周りの目ではなくて、自分の中の基準―自分のこだわりだったり矜きよう持じだったり、そういうものを持ち、それに基づいて自分を出していくという認識で合っていますか?
新田 はい。自分が好きなものをいかに見せられるか、表現できるか、そういう引き出しが以前よりは今のほうがあると思うので、そこから選んでいける人になりたいです。
■グラビアは見えるものを発信するのではなく......
――今回が週プレでの2度目の撮影。他誌を入れてもグラビアはまだ3回目ということで、前回はものすごく緊張されていましたが、今回はいかがでした?
新田 今回は大丈夫でした。なんでかなと考えたときに、やっぱり『ドンブラザーズ』がオールアップしてやり切ったところに起因するのかなというのと、あとはスタッフの皆さんが淡々と仕事を、しかも私のいいところを引き出してくださろうとしているのをとても感じるので、私もそれに応えたい、どうしたらもっとよくなるかなとか、そういう気持ちのほうが強くなりました。
――初回は恥ずかしさがあった?
新田 恥ずかしかったですね。人前で水着とか、下着姿になるなんて、普通はまずないじゃないですか。みんなすごいな、と。
――先人たちが。
新田 はい(笑)。あと、新田桃子として何かに出るというのは、すごく恥ずかしいんです。もともと人見知りだったので、自分を見せるということに恥ずかしい気持ちはまだあるんですけど、カメラマンの三瓶(さんぺい)さんからいろいろテーマもいただいていたので、それに沿ったストーリー性を出したいなと思ってやりました。
――グラビアを経験して、発見はありましたか?
新田 グラビアは、外にこだわるというか、見えるものを発信していくものだと思っていたんですよ。けど、全然違うんだなって。内面から出てくるその人の表情だったりしぐさだったりをすごく大事にされているんだなというのを、特に今回のロケで感じました。「あ、グラビアってそういうことなんだ」と。だから外だけではなくそういう中の部分、私がテーマとして内に秘めていたものや、私個人の魅力が出ていればいいなと思います。
■新田桃子(Momoko ARATA)
1996年6月7日生まれ 東京都出身
身長161㎝
趣味=落語、洋館巡り、現代アート
特技=水泳、英語、韓国語
好きな食べ物=かずのこ
愛称=ももってぃ
〇『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(テレビ朝日系・2022~23年放送)に雉野みほ/倉持夏美/獣人(ジュート)役で出演。真田佑馬原案・プロデュースの映画『30S』(2023年全国順次公開予定)に御手洗薫役で出演。
公式Twitter【@momoko_arata】
公式Instagram【@momottiiii】
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