あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第46回】WBCはドラマのような展開で日本の優勝で終わりましたが、競馬でも、トウカイテイオーやオグリキャップのようなドラマチックな結末はあります。思い入れを馬券に反映させたくなるのが人情だと思います。
じゃいさんは特定の馬に肩入れして馬券を購入することはありますか? あるいは、そういう物語を馬券に反映させたくなったことはありますか。競馬ってドラマがあって本当に面白いですよね。(50代・女性)
* * *
競馬ってドラマがあって面白い! まさにそうですね。馬券だけではなく、そういうところにスポットを当ててくださる方の意見を聞くと、とてもうれしく思います。
WBCも1次リーグで不調だった村上選手が準決勝ではタイムリーツーベースで劇的なサヨナラ勝ち。更には決勝での特大ホームラン!
いつかは必ず打ってくれると信じていたので、本当にうれしかったです。
あとは、大谷選手。打ったホームランが自分の看板に直撃なんてことありますか? 本当にドラマのようでしたし、本当に感動しました。
さて、野球やオリンピックでも、Mリーグでもドラマがあるように、競馬にも数々のドラマがあります。現実は小説より奇なりとはよく言ったもので、思いもよらないことが起こり、そこに感動が生まれます。
リンデンリリーがレース中に怪我をした状態で勝ったエリザベス女王杯。トウカイテイオーの1年ぶりの有馬記念での優勝。オグリキャップの有馬記念もそうでしたね。まぁこんなのは氷山の一角で、数々の感動やドラマを見てきました。
もちろん僕にも好きな馬はいます。思い入れのある馬もいます。馬券でお世話になった馬もいます。ただ、やはりその馬だからといって馬券に反映させることは......ないですね。
僕はなんて非情な人間なんでしょう。なんて冷たい人間なんでしょう。からっからに渇いたドライな奴なんです。
でも、感動の物語は好きだし、映画を観て感動して泣くこともあります。ただ、ギャンブルになるとどうしても......馬券で勝つための選択をしてしまうんです。
ギャンブルで勝つためには、情はありません。おそらく人間として大事なものが欠落しているんだと思います。だからこそギャンブルに向いているのかもしれません。
ああ、俺って嫌なやつじゃん!
でも、競馬が特別なのは、感動を見せてくれる最高のスポーツであり、もう一方でアドレナリンが出る最高のギャンブルとして、2倍楽しめるものだからです。
最高じゃん!
これからも、最高の物語を、最高のギャンブルを楽しみたいと思っています。
さて、日曜日に行われた高松宮記念ですが、本命に推した⑧ロータスランドは6着と敗れました。まぁ、展開次第で結果も変わりますから、何が悪かったということは思いません。誤算があるとしたら、思った以上に馬場が悪くなったことと、外が意外と伸びたということですかね。
1枠の①トゥラヴェスーラは3着に頑張っていましたから、内外は微妙でしたが、⑬ファストフォースは強かったですね。馬場は気にしない馬だし、持ちタイムもいいですから、勝っても不思議のない馬ではありますが、推奨できなかったです。トゥラヴェスーラは昨年4着だし、オッズ的には過小評価だったのかもしれません。
2着の⑮ナムラクレアはやっぱり強かったですね。⑥ナランフレグも結局強かった。切った2頭が17.18着だったのだけは予想が当たってましたが、そもそも17、18番人気だから別に褒められるようなことではありません。
まぁ今回負けたからといって「次こそは当てるぞ!」なんて気持ちはあまりないのですが、残りのG1全て当ててやるという勢いで、これからも予想を続けていきたいと思います。その中でみなさんを感動させるような予想が出来れば!
☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します! ペンネーム・性別、相談に必要な情報(年齢や職業など)があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします!
【jay_sodan@shueisha.co.jp】まで!
じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。