「IDOL3.0 PROJECT」の新グループの運営会社、株式会社オーバースの佐藤義仁代表取締役社長(左)と澤昭人取締役副社長(右)「IDOL3.0 PROJECT」の新グループの運営会社、株式会社オーバースの佐藤義仁代表取締役社長(左)と澤昭人取締役副社長(右)

3月29日、ブロックチェーン技術やメタバースに精通した株式会社オーバースが、新アイドルグループプロジェクト「IDOL3.0 PROJECT」をスタートさせた。同プロジェクトは秋元康氏を総合プロデューサーに招き、新しいアイドルの形をアプローチしていくという。新グループはライブや握手会などのリアルな活動と、メタバース空間をはじめとしたバーチャルな場での活動を両軸で行なっていくそうだ。

週プレNEWSでは、このプロジェクトを手がけるオーバース社の代表取締役・佐藤義仁氏と、取締役副社長兼CFOの澤昭人氏にインタビュー。プロジェクト発足の経緯や、そのねらいを聞いた。

■アイドルファンだから気づいたアイドル界の課題

――これまで証券会社や暗号通貨取引所の取締役だった佐藤さんと、長年、公認会計士や暗号資産を扱う企業の顧問として活躍されてきた澤さん。硬めなイメージがある金融業界のおふたりが、なぜアイドルプロジェクトを立ち上げたんですか?

佐藤 実は私も澤も、もともとアイドルが好きで。私はももいろクローバーZや私立恵比寿中学といったスターダスト系から、町田のローカルアイドル「まちだガールズ・クワイア」、澤は乃木坂46のファンだったんです。

 佐藤とは同じFX会社の役員だったのですが、取締役会で佐藤と隣になれば、いわゆるオタの話で盛り上がることも多かったですね。会議が終われば推しのグループのCDを配布したり、写真集を貸し合ったりもしていました(笑)。今回のプロジェクトの立ち上げについては、そうして互いにアイドルを応援している中で、ファンだからこそ気づくアイドル界の課題に目がいったことがきっかけです。

――ガッツリとアイドルオタクだったんですね!(笑)。でも、「アイドルファンだからこそ気づいた課題」というと......?

佐藤 いくつかあるのですが、最初に大きく感じたのは「コロナ禍に突入し、業界全体が思うように活動できなくなったこと」でしょうか。今でこそライブの声出しなどが徐々に解禁されつつありますが、最初はライブ自体が数多く中止になりましたし、また、ファンもリアルイベントに足を運ぶことが難しい状況が続いていました。

――マスクの着用も「個人の判断」になりましたし、ここ3年間と比べればだいぶ動きやすくなりましたが、それでもまだ不安に感じる人は多いですもんね。

佐藤 そうですね。この数年がきっかけとなって、ライブを配信で見ることができるのが当たり前にもなりました。ただ、我々はリアルと配信に加えて、「"メタバース"でもアイドルが活動できるんじゃないか」と思っていて。

――メタバースというと、バーチャルの世界をアバターで楽しむ「ネット上での仮想空間」のことですよね。そこでリアルのアイドルが活動するというと?

 メタバースという分野自体、技術もソフトも日進月歩で変化している最中なので、どれだけのことが可能かはまだ未知数ではあります。ただ、例えば今後、同じサーバーに数万人規模でのアクセスが可能になれば、メタバース上で、アイドルやファンがアバターとして集まるファンイベントの開催もできると思っています。

それが実現すれば、リアルの会場に行かなくともイベントに参加できる。もちろん海外からも参加可能になるので、海外展開も今以上にしやすくなると思うんです。

佐藤 今、日本のアイドルのほとんどは国内に向けて活動を行なっていますが、例えばK-POPグループは、海外に向けた活動が当たり前になっています。私はアイドル文化が日本発祥のものだと思っているので、日本のアイドルも海外勢に負けじと世界に羽ばたいてほしいなと。

――コロナ禍での不安を解消しつつ、よりスムーズに海外進出しやすくなるようにメタバースを取り入れる、と。

 コロナ禍の中でも状況がどんどん変わっていくように、メタバースも半年あれば大きく進化しているような、ちょうど今が"創世記"と呼んでもおかしくない時期です。「IDOL3.0 PROJECT」で新しく生まれるリアルアイドルと、日々進化するメタバース。その両方の成長が組み合わさっていくのを面白がってもらえればと思います。

佐藤 いずれにせよ、我々が作るアイドルの基本の活動はリアルイベントで、メタバースは「IDOL3.0 PROJECT」の活動領域のひとつと考えています。リアルとバーチャルを融合させて新しい"推し活"を模索していきたいですね。

佐藤氏の持つアイドルグッズ。私立恵比寿中学やまちだガールズクアイアを中心に、グッズの所持数は数百個以上だという佐藤氏の持つアイドルグッズ。私立恵比寿中学やまちだガールズクアイアを中心に、グッズの所持数は数百個以上だという

■ファン側にもグループ側にもメリットがある

――先程、課題は「いくつかある」とおっしゃっていましたが、コロナによる影響のほかにはどんなものが?

佐藤 アイドルというのはメジャーになればなるほど、テレビ局や広告代理店、レーベルなどのスポンサーがつきますよね。もちろんスポンサーがつけば活動資金が調達できますが、活動内容にもスポンサーの意向が加わってくる可能性がある。我々もアイドルファンとして見てきた中で、「これはスポンサーからねじ込まれたな」と思う強引なシーンをいくつか見てきました(笑)。ですが、ファンからしたらそれは別に、アイドルに望んでいるシーンではないんじゃないかと。

――もちろん、資金がなければ活動自体が難しくなるので、スポンサーは必要不可欠ですが、あまりに露骨だと冷めちゃいますよね。

佐藤 そんな中で、メンバーの意思やファンの目線を重視した運営をしていくために、「IDOL3.0 PROJECT」では"Nippon Idol Token(NIDT)"という暗号資産を新たに発行しました。これを活動資金とすることで、より自由度の高い、スポンサーに左右されない活動ができると考えています。

――なるほど。ちょっとイメージしにくいんですが、NIDTという暗号資産をファンが買って、いわゆる配信中の"投げ銭"などはNIDTでやっていくとか?

佐藤 実際にどのようにNIDTを使っていくかはこれから詰めていくところですが、投げ銭もアイデアとしてありますね。ほかには、投票イベントを行なうとしたら投票にNIDTを使うことも考えていますし、NIDTでNFTグッズが手に入るショップなどを展開することも想定しています。

――NFT(Non-Fungible Token=代替不可能な印)はすでに様々なアーティストやタレントのグッズでも使われているそうですね。セクシー女優の三上悠亜さんや、昨年解散したラストアイドルなども、NFT用に撮り下ろした写真を販売していました。

佐藤 そうですね。ただ、NFTは本来、「改ざんできない記録」を残す、いわゆる"ブロックチェーン技術"を使うものなんですが、現状では単なるデジタルグッズの販売でしかないケースが多いんです。ブロックチェーン技術を活かすなら、例えばグッズひとつひとつに「誰がどのくらいの期間持っていたものなのか」「最初に持っていたのは誰か」という情報を組み込むことができます。それが実現すれば、ファンは自分からアピールしなくても"古参"ということを知られることができますよね。つまり「ファン活動によってアイドル応援者が評価される」プロジェクトなんです。

――なるほど! 自分以外のファンからも「正真正銘のコアなファンだ!」「あれはTO(トップオタ)レベル!」と思われることができる、と!

佐藤 グッズというのは自己満足するためのアイテムであると同時に、自己顕示欲を満たすものになりつつあるなと感じていて。SNSやYouTubeを見ていても、やはり古参アピールというのは多いですから(笑)。それらをしっかりと証明できる面白さはあると思います。

――改ざんできない記録ということで、絶対に嘘がつけないのがミソなんですね。少し話が戻りますが、新しく作ったNIDTをグループの通貨として使うことで、どんな良さがあるんですか?

 円安、ドル高というように通貨には価値があるので、「IDOL3.0 PROJECT」が注目されればNIDTの価値も高まっていきます。ファンの方がNIDTを保有しながらグループを応援していけば、ファン側にもグループ側にもメリットがあるということです。

また、今回NIDTの販売開始にあたり、購入申込みをしてくださった方には、メンバー候補生を決める投票権を申込口数に応じて付与することにしました。メンバーの選出は、NIDTの購入申込者の投票のみで行ない、ファンの方々が直接メンバーを決めるという画期的なオーディションになっています。(詳細は、NIDT公式HP、販売会社であるcoinbookまたはDMM BitcoinのHPをご覧ください)

■卒業後にはNIDTでの退職金も

――こうしたメタバースや暗号資産を用いた「IDOL3.0 PROJECT」。4月上旬にメンバー募集がスタートしますが、おふたりはどんな方にオーディションに参加してもらいたいですか?

佐藤 まだまだ未知数なことも多いですが、我々としては今ある人気グループを超える存在にしていきたいという気持ちばかりですね。日本のアイドル界の中心で偉大な実績を作ってこられた秋元(康)先生をプロデューサーにお招きしたのも、先生がアイドルの活動領域を広げていくことに明るく、新しいアイドル像を作ってくださると願っているからです。

 メンバーには、住居の提供や、海外でも活動するための語学レッスンや勉学のサポートなど、アイドル活動に専念するための環境を最大限準備する予定です。自分のビジュアルやスキルをファンに向けて発揮したいという熱意を持った方であれば、どなたでも大歓迎ですね。

佐藤 最後になりますが、アイドルという存在には「グループからの卒業がつきもの」というのも課題のひとつだと思っています。人気のあるメンバーはグループを卒業しても芸能界に残って活動を行なっていますが、大部分のメンバーはそうではありません。おそらくグループで活動している間にも、卒業後の「第二の人生」に対する不安を抱えているのではないかと。

――確かに、元アイドルで女優やタレントとして活躍している方も多いですけど、「それってアイドルの中でもひと握り」って、アイドルもファンもわかってますもんね。

佐藤 そうなんですよね。10代という大切な青春時代をアイドル活動にささげている方も多いので、卒業してすぐに一般社会に戻るのもきっと難しい。それを踏まえると、ご本人が「アイドルになりたい」と思っていても、ご家族が不安に感じてオーディションに参加すらできない......という方も少なくないと思います。

「IDOL3.0 PROJECT」では、メンバーの卒業後、NIDTを退職金として付与するシステムを構築していきます。第二の人生に向けたサポートも行なっていきますので、ぜひとも本プロジェクトで、ともに新しいアイドルを作っていければと思います。

――ファンとしてだけでなく、プロジェクトの立ち上げ人としてもしっかりとアイドルを応援している佐藤さん、澤さんならではの"愛"を感じます。どんなコが集まるのか、今から楽しみです!

株式会社オーバース 代表取締役社長の佐藤義仁氏株式会社オーバース 代表取締役社長の佐藤義仁氏

佐藤義仁 Yoshihito SATO

1963年生まれ。株式会社オーバース 代表取締役社長。松井証券 株式会社取締役や株式会社SBI証券 代表取締役執行役員専務などを経て、20223月に株式会社オーバースを設立した

株式会社オーバース 取締役副社⻑兼CFOの澤昭人氏株式会社オーバース 取締役副社⻑兼CFOの澤昭人氏

澤昭人 Akito SAWA

1963年生まれ。株式会社オーバース 取締役副社⻑兼CFO。公認会計士として、会計関係の書籍『なぜ彼女が帳簿の右に売上と書いたら世界が変わったのか?』を共著している。20223月、佐藤氏と共に株式会社オーバースを設立

〇『IDOL3.0 PROJECT』について
公式HP:https://idol3-project.jp
Twitter:https://twitter.com/idol3_project
TikTok:https://www.tiktok.com/@idol3_project
Instagram:https://www.instagram.com/idol3_project/
YouTube:https://www.youtube.com/@idol3_project

〇Nippon Idol Token(NIDT)
公式HP:https://www.nidt.network/
Twitter:https://twitter.com/NipponIdolToken
Discord:https://discord.gg/NipponIdolToken


〇NIDT購入申込スケジュール
2023年3月29日~4月19日  購入申込期間
2023年4月20日  抽選日
2023年4月24日  受渡日(抽選結果通知)
2023年4月26日  NIDT の売買取扱開始
*詳細については、株式会社coinbook及び株式会社DMM Bitcoinのホームページをご覧ください。

coinbook:https://coinbook.co.jp/
DMM Bitcoin:https://bitcoin.dmm.com/


〇株式会社オーバース
公式HP:https://overse.co.jp/
お問い合わせ先:nidt@overse.co.jp