あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第49回】いつも馬券の参考にしています。馬券の購入点数について相談があります。
じゃいさんのような買い方ができたら理想なんですが、予算の都合でそうもいきません。「来ない馬から切っていく」というじゃいさんの理論はわかってはいるのですが、どうにも最後が絞りきれず、悩んだ末に切った馬が馬券にからんだりと、後悔することも多いです。
どうしても切る馬が見つからない、でも予算は有限......。こんなときは、何のデータを最終的な決め手にして切ったらいいでしょうか。私はどうしても選べない場合は、内枠を買うようにしています。(40代男性)
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何が来るか分からない、まさに難解なレースだと思われていた皐月賞でしたが、結果を見れば、2番人気、5番人気、1番人気と割と堅めの決着になりました。3連単で240倍強ですから、めちゃくちゃ堅いということはなかったですが、大荒れともなりませんでした。ちなみに、僕の予想は大外れで、撃沈しました。
ただ、ソールオリエンスが頭抜けていることをまざまざと見せつけられましたね。牝馬もリバティアイランド一強ムードですが、牡馬も一強ムードになりそうですね。
オークス、ダービーで、この馬達に先着出来る馬がはたしているのか......? 上がり3Fのタイムが1位のソールオリエンスと2位のファントムシーフで0.9秒差もあることを考えても逆転は難しいでしょう。ファントムシーフは東京の方が走りそうですが、この差を埋められるかといえば疑問ですね。
こうなってくるとリバティアイランドとソールオリエンスの直接対決がいつになるのかに興味が湧いてきます。更には、古馬との対戦も楽しみで今からワクワクします。競馬って最高に面白い!
さて、今回の質問について。
馬券の買い方は割とセンスが出ますね。「どんな買い方がベスト」という答えがないのが余計に皆さんを悩ませているのだと思います。
「来ない馬から選ぶ」
というのは、必要のない経費を削る感覚です。無駄な支出をする必要はありません。当然それは人気で選ぶわけではありません。自分が来ないと思った馬を切る、ただそれだけです。
通常は「来る馬を選ぶ」というのが一般的な予想方法だと思うのですが、「来ない馬を選ぶ」ことも高い予想力が必要とされます。
例えば、ワイド一点勝負と、3連単2頭軸マルチ総流しは当たる確率としては同じことです。
しかし、3連単を選んだ場合、切れる馬が多いほど3連単の旨味が増します。
3連単よりもワイドの方が配当がいいということではありません。例えばワイド一点で6000円を賭けて、3連単2頭軸マルチ10点流し×100円で、こちらも6000円賭けるとしましょう。仮にワイドの配当が5倍だと、3連単の配当が300倍で同じことになります。
これが、3連単2頭軸の相手を5頭に絞るとどうなるか。予算が一緒だとしたら、200円ずつ買えるので、150倍で同じリターンになります。つまり、相手を絞れば絞れるほど3連単がお得になります。
もちろん、切った馬が来てしまうこともありますし、「ワイドなら当たっていたのに!」と頭を抱えることになりますので、切る馬を選ぶにも精度と覚悟が必要になります。
切る馬を見つける場合はちゃんと精査して後悔のないように選びましょう。馬券を購入した後は、他の馬が来たら仕方ないと思い切りましょう。
時には「どの馬も切れない!」ということもあります。
切れないパターンは色々あって、軸の1頭、もしくは2頭は決まっているけど、他の馬は何が来てもおかしくない場合。その場合は総流しで高めがきたらラッキーでもいいですし、ワイド一点でもいいと思います。予算と相談して選ぶのが良いと思います。
相談者さんは「どうしても選べない場合は内枠を選ぶ」とのことですが、その人の馬券の買い方なので全く否定はしません。それが良い結果に繋がることもあるでしょう。ただ、なんとなく雑な気もします。
悩んだ末に切った馬が来たとしたら、悔しがるだけでなく、時にレースを復習して、自分の予想に何が足りなかったのか考えてみるのもいいでしょう。
1番ダメなやり方が、悩んで切った馬が来てしまった苦い経験が頭をよぎって、安易に「総流し」にしてしまうことです。自分のスタイルを崩してしまってもいい結果はついてきません。
競馬を愛するあなたには、強い信念を持って予想してほしいと思っています。
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。