さまざまなメディアで話題を振りまくひろゆき氏は、歴戦のゲーマー(特にシミュレーションゲーム好き)でもある。これは、そんな彼がこれまでの人生で出会ってきたゲームをじっくり語る連載コラムだ。
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■ノーマークだったゲーム
キャラゲーはハズレ率が高いとファミコン時代から言われてたりします。
「キャラクターの名前を使えば売れるでしょ!」という安易な企画で作られがちという説や「版権にお金を使うので、制作予算が低くなる」という説などありますが......。
とはいえ、ファミコン時代の『忍者ハットリくん』や『高橋名人の冒険島』、『キン肉マン マッスルタッグマッチ』などそれなりに面白くて売れてたのもあるんですけどね。
というわけで、2022年10月7日に発売された『マーベル ミッドナイト・サンズ』というゲームがあります。マーベルのアベンジャーズのキャラクターが出てきて、CGがカッコいいってやつです。
ほかにもスパイダーマンやヴェノム、ウルヴァリン、ブレイドなどが出てくるということで、「マーベルファン向けの、映像が綺麗だけどゲームとしてはあんまり期待できないアクション系だろうな......」とノーマークでした。
■予想以上の良バランスに驚き
これは、最近だと日本では『シャドウバース』とかで有名ですが、『ハースストーン』とかいろいろなカードを組み合わせてデッキを作って戦うという、1993年から続く『マジック:ザ・ギャザリング』や『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム』などと同じ老舗ジャンルのゲームだったりします。
そこにカードとキャラクターの成長などRPG要素を入れつつ、キャラクターの立ち位置によって障害物を使えたりというターン性シミュレーションゲーム要素も入ってるというマニアックなゲームシステムなんですよね。
ところが、子供でも遊べるよう複雑なことを考えなくてもそれなりにプレイできるようになっているし、一方でマニアックにデッキ構築したい人は凝れるようになっていて、予想以上にゲームバランスが良くできてました。
このゲームを開発したのはターン制ストラテジーゲームの名作『シドマイヤーズ シヴィライゼーション』シリーズで知られている、アメリカのゲーム会社「フィラクシス・ゲームズ」です。実は僕はCiv5の大ファンだったりします。
アメリカの会社が本気を出すとやっぱりすごいなぁ......と。
●ひろゆき(西村博之)
1976年生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『考えて生きる~合理性と好奇心を併せもつ~』(成毛眞氏との共著、集英社)など