あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第50回】カモの見分け方が知りたいです。
麻雀が好きで、フリーで飛び込みで打つこともあります。強い相手と打つのはヒリヒリして楽しいのですが、やはりカモを見つけた瞬間は興奮します。切る牌の位置から待ちを読んだり、目線でテンパイを察したりするのは定番として、それ以外にもカモを見分けるじゃいさんなりの方法があったら教えてください(40代・会社員・男性)
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まずは競馬の振り返りから。今週はマイラーズカップとフローラステークスと2つの重賞が行われました。どちらも安田記念、オークスというG1に向けた大事な一線でしたが、マイラーズCではシュネルマイスターが復活しましたね。
とにかく強い内容だったと思います。本番の安田記念では面白い存在になりそうですね。僕の本命、ジャスティンスカイは伸びませんでしたね。敗因はよくわかりません。
フローラSはゴールデンハインドが勝ちましたが、これはやはり開幕週と展開の利がハマった感じですね。オークスではどうかといえば、あまり期待は出来ないかなというふうに思っています。どちらにしろ来週からのG1が楽しみです。
さて、麻雀のカモの見つけ方、というご相談ですが、そもそも「カモを見つけよう」などと僕は思ったことがないんです。
大事なのは、「麻雀が強い人なのか、あるいは弱い人なのか?」「上手なのか、それとも下手なのか?」です。
そういう判断は、一回打てば大体分かりますよね。
あとは、初心者だけど今後強くなりそうか、あるいは、センスが無さそうな人なのか、というのもある程度は分かります。
その判断はどういうところから見極めればいいのか? これは本当に細かい情報の積み重ねですね。
一例を挙げれば、スピード、鳴き、絞り、押し、アガリ形、テンパイ形、切り順、ドラの扱い、所作、オフェンス、ディフェンス、表情、発言、などなど。
麻雀はそういう行為の連続ですから、半荘一回打てば相手の情報はたくさん入ってきて、ある程度ですが相手がどんなタイプかも分かります。
では、僕が「強いと思ったことがない」タイプを紹介しましょう。
◯遅い人
これはプロにもいますが、強いとは思えません。リーチがかかってから、上家が牌を捨ててから、ツモってから手が止まる人は、「えっ? 今まで何を考えていたの?」と思います。捨て牌の度にスピードが変われば、手牌が透けて見えますし、上家の捨て牌に思わず手が止まるって、手の内にどんな牌があるのか分かってしまいます。だから、麻雀は一定のリズムで打てる人が圧倒的に強いと思っています。
◯表情に出る人
良い配牌で嬉しそうにしている人、悪い配牌で悲しんでいる人、自分のアガリ牌がどんどん切られて悲しそうにしている人、他家からリーチがかかって悲しんでる人、危険牌を掴んで悲嘆に暮れている人なんていうのは、普通に問題外ですが、一度上がって喜んでる人、あるいは振り込んで落ち込んでいる人もまあ強いとは感じないです。
◯口に出す人
さすがにプロにはいませんが、素人では結構いますよね。関係ない話をするならいいのですが、「あー、最悪な配牌だ!」「わー!安牌がないよー!」とか。良い配牌が来て「これはあがれそうだ!」とか言っちゃう人はさすがに愛らしいですが、さすがに強いとは言えないでしょう。
◯臆病な人
例えばリーチに対して、現物以外の牌を切るときのこと。黒ひげ危機一発や、ロシアンルーレットでもやっているかのように、毎回ビクビクしている人。それがスジやノーチャンスでもビクビクしている人。中には国士無双の人もいないのに、3枚切れの字牌でもビクビクしている人がいましたね。臆病すぎるのは考えものです。
◯点数計算が出来ない人
これは結構多いです。そこそこ打てる人でもこういう人はいますけど、さすがに一流の麻雀打ちではいないでしょうね。
とまあ、挙げ出したらキリがありません。上の4つは、あくまでも目安ではありますが。こういう人は強いと思ったことはありません。
かといって、それを悪いとも思いません。麻雀はその人が自由に打てばいいと思います。
たまに人の打ち方に文句を言う人がいますが、教えるという意味では後で話し合うのはアリだと思いますが、自分のアガリが潰されたり、トップが取れなかったりしたのを人のせいにする人も、あまり強いとは思わないかな。なぜなら、それが麻雀だからです。それをかいくぐってトップを取らないといけないと思います。
僕もやっぱり強い人と打つ方が楽しいですね。まあ弱い人は僕のことを誘うことはないでしょうし。こんなこと言ってますけど、僕自身、自分のことを強いなんて思ってないですよ。どれくらい強いかって? まあそこそこでしょうね。
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。