あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第51回】競馬が好きという女性のことが気になっています。彼女曰く、馬はかわいくて、頭が良くて、走っている姿がきれいで、血統のことを知れば知るほど面白いのだと。僕も競馬は好きですが、彼女と話して、あくまでギャンブルとして好きだったと気がつきました。
競馬新聞などで予想印を見て、そして適当に選んでいるだけ。言ってしまえばパチンコの台を選ぶのと大差なかったんです。そして、たまに勝ったり、負けたり。そうやって、楽しんでいたつもりでした。でも、競馬をもっと知りたいと思いました。だけど、情報が多すぎて、どこから手をつけたらいいのかわかりません。
じゃいさん。競馬の勉強の仕方をイチから教えてください。競馬をもっと楽しみたいし、もっと好きになりたいです。（30代男性）
＊ ＊ ＊
さあ、天皇賞(春)が終わりました。圧倒的な１番人気だったタイトルホルダーが競走中止してしまいました。僕自身も「タイトルホルダーは人気すぎなんじゃないか？」と思っていて、推奨馬には入れませんでしたが、まさかこんなことになるとは。競馬の怖さを知った人も多いのではないでしょうか？
新しくなった京都競馬場での初めてのG1になりましたが、新しい馬場の傾向も分かってきたのではないでしょうか？ 来週以降も楽しみです。
さて、「競馬が好きという女性のことが気になっています」とは素晴らしいイントロですね。この後の展開に色々と想像が膨らんでしまいます。
一概に競馬好きといってもいろんなタイプがあります。ギャンブルとして好きな人、スポーツとして好きな人、馬が好きな人など。僕の場合はギャンブルとして、スポーツとして、もちろん馬も好きですが、やはりギャンブル、スポーツという面から愛しています。
中には途中で変わる人もいるでしょう。「馬が綺麗だから」という理由で入ったけど、気がついたらめちゃくちゃ儲けてしまって、さらにハマったなんて人もいるでしょう。
僕はよく競馬のことを「毎年観れるオリンピック」と言っていますが、それくらいスポーツとしても大好きです。
質問者が語る女性は、単純に馬が好き、ということですが、女性は結構そういう人が多いイメージがありますね。僕の知人でもその馬が好き過ぎて、種牡馬になるわけでもない馬を引退後に購入した方もいます。ペットという表現が合っているかは分かりませんが、愛情を注ぐ対象として馬を見ている、そんな感じがします。
質問者の方は「ギャンブルとして競馬を見ている」とのことですが、まさに勝てない人の思考ですね。
今週のギャンブル格言【己れの答えは己れでした答え合わせが出来ない】
まず、「適当に買ってたら勝てるわけがない」のです。もちろん運要素があるので、適当に買っても当たる時はあります。
これが怖いところで、適当に買って当たった経験がある人は、ことあるごとにその記憶が頭をよぎり、その後もしっかりと勉強したり、あるいは入念な予想もしなくなります。
逆に一生懸命予想して外れたら、一生懸命予想することがバカらしくなったりします。そして適当に買った馬券が当たったりする。これがギャンブルや競馬の罠ですね。
「競馬の予想の方法をイチから教えてください！」とのことですが、競馬の予想は九九みたいな決まったものではなく、どんなところからも予想のアプローチは出来ます。
血統、スピード指数、調教、パドック、適正、枠順、などなど。なので、「これが正解！」というのはないと思っています。
「情報が多過ぎて！」とありますが、情報が多過ぎて予想が難しい！というのは凄く良いことなんです。何故かといえば、簡単じゃないから。みんなが簡単に出来るような予想なら、みんな勝ててしまいます。情報が多くて難しいからこそ、独自の予想法を編み出したり、買い方を工夫できるのです。
せっかくなので、気になる彼女と競馬の話が出来るような予想法から始めるのはいかがでしょうか？
彼女は血統が好きとのことなので、「京都3200はディープ産駒でしょ！」とか、「キタサンブラック産駒はとりあえず買っておいた方がよさそうだね」みたいな会話から始めて、今度は彼女が知らない分野のことを勉強して、彼女を驚かせることができたら絶対楽しいでしょ！
競馬の予想が彼女との共同作業、なんて最高じゃないですか。ただ、ギャンブル好きのようですので、当たった、ハズレたで、関係を壊さないことだけは注意してください！
☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します！ ペンネーム・性別、相談に必要な情報（年齢や職業など）があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします！
【jay_sodan@shueisha.co.jp】まで！
じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』（KADOKAWA）など著書も多数。
