ゲームの大作ラッシュが続くなか、実は今、SteamやSwitch、PS4などのインディーゲームにも注目が集まっています! でも、数が多くてどれから遊べばいいか迷っちゃいますよね。 そこでインディーゲームを遊び尽くしたわたくしめが、本当に面白かったインディーゲームを厳選して5作品、紹介いたします!

■挑戦的で刺激的、そんなインディーゲームの世界にようこそ!

大人も子供も、おねーさんも、感動した「Undertale」 大人も子供も、おねーさんも、感動した「Undertale」

個人や小規模なチームによって開発された「こんなゲームが作りたい!」というガチな想いが炸裂する作品たち...! それが「インディーゲーム」です。

例えば世界的に大ヒットした"誰も死ななくていいやさしいRPG"「UNDERTALE(アンダーテール)」は、『MOTHER』シリーズや『東方Project』シリーズといった日本のゲームへの愛を、製作者トビー・フォックス氏がこれでもかと詰め込んだドット絵のRPGです。BGMも最高~!

それでいて、大手のゲームだと作りづらい(かもしれない)斬新なゲームシステムや、ネタバレしたら怒られるような驚く仕掛けがたっぷり盛り込まれているんです!

豪華絢爛なムービーを堪能できて、美男美女が活躍する超大作もいいですが、なにせ大人になった僕らはゲームで遊ぶ時間をつくるだけで精一杯...。そんなわけで、忙しい人にもやさしい、比較的短時間でクリアできる、珠玉のインディーゲームたちを厳選して紹介させていただきます!

UNDERTALE
Switch
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000009922.html
PS4
https://www.playstation.com/ja-jp/games/undertale/


■超スピードで敵を殲滅! 全2Dアクションファンに捧げたい狂乱怒涛の剣戟アクション『Dead Cells』

こんな2Dアクションを、みんな待っていた こんな2Dアクションを、みんな待っていた

遠距離、近距離、多彩な武器と、アクションで敵を一網打尽! 敵の猛攻をパリィ! 防御! むしろやられる前にやれ! プレイヤーの操作に応えてくれる主人公の超反応が気持ちよく、「俺様TUEEEEE!」とアドレナリンが過剰分泌されていくゥ~!

プレイヤーはランダムなダンジョンを冒険し、毎回異なる武器防具で戦っていく「ローグライク要素」もあり、「ハクスラ」と呼ばれる何度も繰り返してアイテムを収集する楽しみも網羅しており、長く飽きずに遊べます。死ぬたびに新たなアイテムを入手して強くなり、少しずつ探索できる範囲が広がっていくッ! ぶっきらぼうな演出、ドット絵、妙にカッコいいBGMといい、2Dアクションが好きだったゲーマーとしてもう満点です!

Dead Cells
Switch
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000013175.html
PS4
https://store.playstation.com/ja-jp/product/UP4016-CUSA11253_00-JPPS400000000001

■僕らの人生も、RPGみたいだったよね。子供から大人までの人生を乗り越えていく物語『ヒュプノノーツ』

敵は、ピーマンや算数、不良 敵は、ピーマンや算数、不良

人生の困難を克服していく過程をRPGで描いたゲーム、それが「ヒュプノノーツ」です。子供時代から思春期、そして大人になるまでの成長と挫折を、勇気と知恵と運のコマンドバトルで生き抜いていく...! 人生と同じくらい難易度は高いですが、クリアしたときの感慨はひとしおです。

英語の授業、孤独な思春期、はじめての社会人生活などを愛と勇気でサバイバル! 友達が仲間になってもほぼ何もしてくれない、彼氏が装備品扱い(そして捨てられる)などなど、ゲームシステムとストーリーが一体化したユニークなつくりに拍手喝采。

青春も遥か彼方、大人になってしまったからこそ味わい深い物語はアラサー、アラフォーの涙腺を直撃することでしょう! 自分はスマホ版でも泣きながら一気にクリアしましたが、Switch版の追加要素でもガチ泣きしました。

ヒュプノノーツ
Switch
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000043676.html
PS4...なし

■「人狼ゲーム」と「ループものSF」の、たった一つの冴えた融合『グノーシア』

何が嘘で何が本当か...? 何が嘘で何が本当か...?


本作はSF世界を舞台に、いわゆる"人狼ゲーム"を1人で遊べるアドベンチャー。隔離された宇宙船に紛れ込んだ、生物を消してしまう謎の存在「グノーシア」の汚染者から生き残るために、議論と投票をしながら勝利に向けてストーリーを進めていきます。

プレイヤーは人間か「グノーシア」のどちらかになって、敵対する者たちをコールドスリープさせるように議論を導いていきます。前回味方だった人間が敵になるスリル、勝っても負けても少しずつ明かされていく大きな謎が魅力です。

人狼系のゲームを知らない方でも安心。徐々にルールを覚えられるようなやさしい仕様になっていますし、レベルアップすれば議論を有利に進めるスキルを習得していきます。

何度もループする宇宙の謎、そして「グノーシア」の正体をぜひ解き明かして下さい。それでは皆様、良い旅を! 最終的には14人の登場人物を全員好きになっちゃうはず!

グノーシア
Switch
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000027791.html
PS4...なし

■熾烈なサイバーパンク世界の優しい物語『VA-11 Hall-A ヴァルハラ』

一日を変え、一生を変えるカクテルを 一日を変え、一生を変えるカクテルを

舞台は近未来の無秩序な都市。あなたはそこでバーテンダーとなり、水槽の中の脳、喋る犬、ヒューマノイド...など、ひと癖もふた癖もあるお客にカクテルを提供していく...。そんな「サイバーパンクバーテンダーアドベンチャー」がこの『VA-11 Hall-A ヴァルハラ』です。

このゲームが面白くてキュートなのが、客から注文を受け、提供するカクテルによって物語が変化していくシステム!

南米、ベネズエラのSukeban Gamesが開発したこの作品は、『攻殻機動隊』シリーズに影響を色濃く受けた世界観と、日本のゲームやアニメ調のキャラデザインやグラフィックが特徴的。そして、どこか懐かしい80年代風のサウンドがノスタルジーを煽ります。

「ヴァルハラ」は、北欧神話での"天国"という意味もあります。大企業と犯罪帝国が牛耳り、暴動が日常的に起こるグリッチシティ。性別も年齢も曖昧になった、多様なる登場人物たちが、それでも魂に導かれ、くつろぐ場を探すその姿に、我々は静かに心を動かすのでしょう。ここは天国なのでしょうか? そしてこれは近い未来、僕たちが体験しうる物語かもしれません。

VA-11 Hall-A ヴァルハラ
Switch
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000017446.html
PS4
https://store.playstation.com/ja-jp/product/JP0122-CUSA15016_00-0000000000000000

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いかがだったでしょうか? 実は今回紹介させて頂いたインディーゲームは、コアゲーマーにとっては「そんなの常識~」と一笑に付される有名な作品たちかもしれません。つまり約束された名作!

ネタバレが許されていいなら『ドキドキ文芸部プラス!』『NEEDY GIRL OVERDOSE』とかも紹介したかった(100本省略)...。インディーバンドたちが毎日地下のライブハウスで最高の夜を繰り広げているように、ゲームだって、個人開発者たちのピカピカの情熱と海より深い愛(DEEP LOVE)が火花を散らしているんです! ついでに言うとソフトもお安め!

今回はPS4やSwitchで遊べるゲームを紹介しましたが、スマホゲーやSteam、同人ソフトなど、沼に沈むのも楽しいですよ~...ってなわけで、めくるめくインディーゲームの世界を味わってみませんか!?

●高野メルドー(たかの・メルドー)
SuiseiNoboAz(最新作は2022年『GHOST IN THE MACHINE DRUM」)をはじめ、ゲスバンド、古都の夕べなどで活動するギタリスト。ゲーム好きとしても知られ、スマホゲーム専門メディア「アプリゲット」でレビューを執筆している。