元乃木坂46の秋元真夏が、芳根京子、重岡大毅(ジャニーズWEST)らが出演するドラマ『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系、毎週水曜夜10時~)に第6話より登場している。グループ卒業後、初のドラマ出演で後半戦のキーマンを演じるという彼女に話を聞いた。
――最初にドラマの話が来たときはどう思いました?
秋元 乃木坂時代はメンバーと一緒に出るドラマがほとんどだったので、卒業して新たにスタートした瞬間に、ひとりでドラマに出るという話が来て、すごいびっくりしました。両親はドラマが好きなので喜んでくれたり、乃木坂のOGメンバーは「頑張ってきなよ」とか、ちょっと心配しつつも応援してくれています。
――ドラマに途中から参加するのは、大変な部分もあると思うのですが。
秋元 最初の撮影はすごい緊張して、数日前から「どうしよう」って。現場にいる時間は短かったんですけど、もうひたすら緊張してました。
――あらためてどんな役柄なんですか?
秋元 今出演している方の恋人役ではあるんですけど、恋愛関係が描かれるというより、何かを巻き起こすキーパーソンみたいな役になってます。なので、気になる行動とか、そういう動きがあるんじゃないかなって思います。
ーーキーマンを演じるということについてはどうですか?
秋元 物語のきっかけになったり、キーマンになったりという役は初めてで。私もドラマ好きなので、そういうキーマンの動きって、すごい重要だなって感じているので、しっかりやらなきゃだし、初めてとか言ってられないなって。
――いつもはバラエティ番組が多いと思うんですけど、ドラマ現場との違いはあります?
秋元 待ち時間の過ごし方が全然違うなって。バラエティ現場は立ち話をして、写真を撮ったり。近況を話したりしてる方が多い印象なんですけど、ドラマの現場は椅子に座って、ゆったり時間を使いながら、お互いのこと知っていくような話をしたりとか。ペースが違いますね。
――そこで秋元さんはどんな振る舞いを?
秋元 私は基本、郷に入ったら郷に従えタイプなので。皆さんどうやって過ごすんだろうなっていうのを見て、皆さんと同じように......。普段だったら携帯を見ちゃうんですけど、見てらっしゃる方が全然いなかったので、景色を見たり、お話したりとか。
――ドラマとバラエティって、モードが変わりますか?
秋元 バラエティは秋元真夏というキャラクターを前面に押し出すぞって心がけて現場に入るんですけど、ドラマだと秋元真夏ではあるけど、役をいただいてという状況なので、自分を出すぞというのとは違うのかなって。それは周りの方の空気を見てすごく感じました。
――バラエティだと秋元真夏のままで、ドラマだとまず役があって、それを秋元真夏がどう演じるかというような。勉強になることも多そうですね。
秋元 そうですね。さっき言ったみたいな楽屋の過ごし方とかも、バラエティで経験してるものと違うので、そういうところから勉強になりますし。あと小さいことですけど、バラエティだとメイクしてから着替えるんです。でもドラマだと着替えてからメイクをするっていうのが、私の中ではすごい新鮮でした。
――いろいろ違うんですね。ちなみに台本を覚えるのは得意な方ですか?
秋元 どうですかね。でもNGシーンを出さないように気をつけたいです。できれば1回もNGを出さずに行きたいところです。
――今回は飲料メーカーの知財部が舞台のドラマになります。
秋元 知財部って言葉を今回のドラマで初めて知りました。原作や台本を読んだりして、オマージュとパクリの違いを知ったり、あとオマージュ的なものは世の中にあふれてると思っていて、どっちも売れてるならいいやって話かと思ったら、そういうことでもないんだってことにびっくりしたり。
新商品を出すときは、かぶってはいけない条件とか、通さないといけないことがあったり。そういった確認をしなきゃいけないのは、めちゃくちゃ大変だなって。
――秋元さんはその仕事をやってみたい?
秋元 おっちょこちょいが許されないお仕事だと思うので、向いてないと思います(笑)。
――乃木坂46時代にキャプテンでも?
秋元 結構穴だらけで、副キャプテンの梅澤美波がその穴を埋めてくれるような印象だったので(笑)。ふたりセットでできるお仕事の方が向いてるかなと。
――ちなみにドラマのタイトルのようにパクってしまったエピソードありますか?
秋元 グループ時代は、化粧品とか、いいリップを見つけると、「そのリップめっちゃいい色じゃん! どこの?」って聞いて、そこで「私も買う」とか言わず、後日、お店に行って買って使わせてもらったり。
――よかった! 黙ってポケットに入れちゃう話かと思いましたよ。
秋元 しないです! 同じものを買ってひっそり使うとかは頻繁にありました。私は一度買ったら、同じのを何度も買うタイプで、新しい化粧品の情報とかに疎いんです。他のメンバーは詳しかったりするので、そういうコに聞いたりして。
――そこで仕入れた情報を誰かに紹介しちゃったり?
秋元 それは全然あります。もともと私が知っていたものかのように、「これめっちゃいいんだよ!」って言っちゃうとか(笑)。
――ドラマでは社内恋愛が出てきますが。
秋元 私、学生時代に思い描いてた社会人像は、まず社内恋愛のイメージでした。
――どんなシチュエーションに憧れますか?
秋元 ドラマの見すぎかもしれないですけど、時間を合わせて給湯室に行って、そこでおしゃべりして、人が来たら逃げるみたいな。あとパソコンに付箋が貼ってあって、「今日6時に恵比寿」みたいなことが書いてあったり(笑)。バレそうなところで、コソコソやるっていう。
――すぐウワサが広まりそうですね。
秋元 中学、高校も女子校で、そういうウワサが起こる場所にいなかったので、ちょっと憧れがありますね、
――先ほどドラマ撮影が緊張したと言ってましたが、たくさんのステージに立ってるし、あまり緊張しなさそうなイメージがありました。
秋元 「緊張してるように見えない」ってすごい言われるんですけど、割と心の中では10人ぐらいのちっちゃい人が「どうしよ、どうしよ」って、せかせか走り回ってます(笑)。
――バラエティよりドラマの方がちっちゃい人は多い?
秋元 多いですね。バラエティだと5人ぐらい。ドラマだと10人ぐらいは動いてますね(笑)。ドラマはやっぱり緊張感というか、焦りというか、慣れていかなきゃなんですけど。
――慣れていけばちっちゃい人の数は減るんですか?
秋元 バラエティも10年以上やらせていただいて5人いるので、多分永遠に5人ぐらいはいるんだと思います。多少は追い込まれたほうがいいし。
――それが1人とか0人になっちゃったら逆に不安?
秋元 はい、波がなくなっちゃうので。でもいつかベテランになって、ちっちゃい人が1人とか0人っていうのも味わってみたいですね(笑)。
――今後、女優として、こんな役をやってみたいとかありますか?
秋元 今はまだてんてこまいで、あまり考えてなかったですけど、ちっちゃいコがすごい好きなので、保育園の先生役とかやってみたいですね。
――最後に目標を教えてください。
秋元 今は乃木坂46を卒業した直後で、ドラマも注目して見てくださる方がたくさんいると思うんですけど、あまりアイドル感が出ないようにというか、できるだけ等身大の社会人として溶け込めるようにやりたいなっていうのがあるので、そう見てもらえたら嬉しいなと思います。今後もドラマに出ていくなかで、「秋元真夏が出てる」というより、さらっと見てもらえるようになるのが目標です。
『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系、毎週水曜夜10時~)
奥乃桜子の小説『それってパクリじゃないですか? ~新米知的財産部員のお仕事~』が原作で、飲料メーカーの知財部で働く芳根演じる藤崎亜季と、重岡が演じる理屈っぽいエリート上司・北脇雅美がタッグを組んで、仲間と商品を守るためさまざまなトラブルに立ち向かう知的財産エンタメドラマ。
●秋元真夏(あきもと・まなつ)
1993年8月20日生まれ 埼玉県出身
〇2011年から2023年まで乃木坂46のメンバーとして活躍。現在はバラエティやドラマなど多くの番組に出演している。
公式Twitter【manatsusanstaff】
公式Instagram【manatsu.akimoto_official】
衣装協力/Ameri VINTAGE(ワンピース)LULA MAE(ピアス)