あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第55回】競馬初心者です。今週末はダービーですが、３歳馬、新馬、古馬、それぞれの馬券の買い方のコツがあれば教えてください。（男性・30代）
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今年のダービーは違った意味で波乱でした。まず17番ドゥラエレーデがスタート直後に落馬。そして２番スキルヴィングがまさかの急性心不全で他界してしまった......。
走るために生まれてきたサラブレッド。そこには栄光もあれば苦悩もあります。最後にルメールを降ろした後に倒れた姿を見て、悲しいの一言では言い表すことのできない、たくさんの感情が溢れました。彼が青葉賞で魅せた勇姿を忘れてはいけません。
その青葉賞で２着だったハーツコンツェルトは、３着と健闘しました。今さら言っても意味のないことかもしれないが、もし彼がちゃんと走れてたら、優勝もあったんじゃないかと思います。
そしてタスティエーラはおめでとうございます。皐月賞を見て逆転はないんじゃないかと思っていたが、見事に借りを返しました。ソールオリエンスも負けたとはいえ２着は見事。当然、今後の活躍も期待したいところです。
やっぱりなんだかんだで外国人騎手は上手いですね。レーンジョッキーはダービーを勝った後も目黒記念も制しています。基本的に馬で買いたいと思っている僕にとって、今更ながら考えを改めないといけないと思えるくらいに上手に乗っています。
そこまで影響はしないけど、騎手という予想ファクターを何%か上げないと、と思わされました。最近は予想もズレているし、とにかく修正が必要だと思っています。
さて、今回の質問。新馬戦、3歳馬、古馬の馬券の買い方のコツとのことですが、まず言えるのが、データ量の違いが挙げられます。
古馬になるとある程度レースデータがあります。
このコースが得意。左回りが得意。長距離が得意。道悪が得意。ハイペースが得意。これらの過去の実績を見て予想が出来ます。
基本的に新馬戦は初出走なので、過去のレースデータはありません。新馬戦は、ほぼほぼ血統と調教、パドック、厩舎（きゅうしゃ）のコメントからの推測という予想になってしまいます。
ただ、新馬戦はどんな馬でも同じ条件で走るので、今後G1馬になる馬と、未勝利で終わる馬が一緒に走ったりする。ハンデも何もない。
となると、実力差がハッキリある場合が多いです。
人気薄で決まることもあるように、人気と実力が比例しないんです。そこを上手く見極めての予想になりますから、とにかく新馬戦に関しては血統の知識をある程度持っていないとやるべきではないのかもしれません。
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では３歳馬はどうでしょう？
今回のダービーもそうだけど、僕はクラッシックが１番好き。デビューして勝ち上がった強い馬達の中で、どの馬が１番強いのだろう？と考えるとワクワクしてしまいます。
今回勝ったタスティエーラはサトノクラウン産駒で、そのお父さんはマルジュという馬で、そこまで活躍した馬がいない血統です。ジャパンカップで２着だった香港のインディジェナスくらいしか分からないが、サトノクラウンは好きな馬で、馬券の相性も良かったです。活躍馬を多数出しているキタサンブラックやハーツクライ産駒を押さえての勝利は素晴らしいですね。
クラッシックは特にそうですが、やはり走ったことのない距離の適性が大事なのかと思います。
サトノクラウンはダービー３着でしたが、タスティエーラはお父さんを超えてきました。牝馬は特に桜花賞からオークスは800メートルの距離延長なので、未知の距離適正を予想しないといけないでしょう。牡馬に関してはこの後菊花賞があるのでそこも同様です。まあ僕は外れてるので偉そうなことを言うつもりもありませんが、大事なのはそこかな、と思います。
古馬に関していえば、実績のデータと、ピークの年齢が鍵になってくるんじゃないかな？ まあ僕は目黒記念も外してるけどね。
おおよその見解で恐縮ですが、まとめると「新馬は血統」「３歳馬は距離適正」「古馬は実績データ」かな。もちろんそれだけではないけどね。
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』（KADOKAWA）など著書も多数。
