HKT48のラスト1期生、本村碧唯の卒業コンサート「HKT48 夏のコンサート2023 本村碧唯 卒業コンサート ~唯一碧く輝く宝石~」が7月17日(月)、福岡サンパレスホテル&ホールにて行なわれ、村重杏奈、松岡菜摘、多田愛佳ら、多くのOGメンバーが駆けつけて、その門出を祝った。
オープニングは本村のソロダンス。続いてダンス選抜メンバーと共にパフォーマンス。さらに『野蛮な求愛』。『Escape』、『Must be now』、『空き缶パンク』、『無謀な夢は覚めることがない』と、48グループのダンスナンバーを連続披露。HKT48が誇るダンスメンバーの本村らしいセットリストだ。しかもこれらの曲はなんと彼女が新たに振り付けを考えたのだそう。「住んでるんじゃないかって言われるぐらい(笑)、レッスン場にいたんですけど、こうやってみんなが覚えて踊ってくれたので、大満足です!」と、後輩メンバーをねぎらった。
MCが終わると、6期生、5期生、4期生と、各期のメンバーと共にユニット曲に挑戦。昔から幼いと言われていた本村、後輩たちの中に入ってもフレッシュ。10歳以上年の離れたメンバーもいる6期生と一緒にパフォーマンスをしても違和感がないのは驚きだ。
現役メンバーと踊ったあとはOGが登場! 『ガラスのI LOVE YOU』では多田愛佳が、『天国野郎』は村重杏奈や田中菜津美ら、『夕陽を見ているか』では本村のよき相方であった松岡菜摘。あの頃見ていたHKT48がよみがえって懐かしさでいっぱい。
そしてこの日集まった1期生11人で披露した『手をつなぎながら』。今から12年前、彼女たちが劇場デビューしたとき、「HKTは一番仲のいいグループでいなさい」とプロデューサー秋元康から受けたアドバイスを体現した曲を、当時の映像をバックに大人になった1期生たちが歌っている。その成長を感じさせる姿に、そしてもう二度と見ることができない姿に涙が止まらない。
そのまま1期生だけのMCに突入。村重、田中、中西智代梨といったグイグイ攻めるメンバーが中心となって、「このまま1時間しゃべろう!」と、好き放題おしゃべり。全く収集がつかない自由奔放トークに、いい意味で涙が一気に引っ込んだ。
本編ラストでは改めて卒業生からメッセージが送られた。初代チームKⅣのキャプテン多田は「プレッシャーもいっぱいあったと思うけど、キャプテンを碧唯ちゃんに任せてよかった」と話し、本村は涙を浮かべる。松岡は現役メンバーたちに「これで1期生はいなくなるけど、うちらが作ったHKT48にこだわらずに、みんなで新しく楽しいHKTを作れたら」とエールを送った。
アンコールは盛大な「碧唯」コール。コロナが落ち着いて、ファンは全力で思いの丈をぶつける。やっとあの頃が戻ってきたと感じる。
ファンの声援を受け、青い卒業ドレスに身を包んだ本村が登場し、ラストメッセージ。
メンバーに向けて「正直、みんなと離れるのが一番さみしいです。たくさん私の力になってくれてありがとう。みんなが一緒に頑張ってくれたから、私はキャプテンとしてステージに立つことができました。みんなと過ごしている時間が大好きで、みんなの成長を実感するときが一番幸せでした。全員の成長を見てきて、もう1期生がいなくても、これからのHKTを作っていけると私は思いました。不安もきっとあると思います。でも自分たちを信じてください。今までのように楽しく、新しい夢のつまったHKTとして大きくなっていってください。頼んだよ、みんな!」と言葉を送る。
そしてファンに対しては「12年間たくさんの愛をありがとうございました。反抗期もあったし、ずっと楽しいオタ活をさせてあげられなかったかもしれないけど、それでも私のことを大好きだっていってくれて心強かったです。どんなつらいときでも、力になってくれたみなさんがずっと大好きでした。これからも大好きです。ただの子供で泣いてばかりだった私をここまで成長させてくれて。キャプテンになってからは、私が泣かなくなったから、心配して優しい言葉をかけてくれて、私がやりたいと決めてことには全力で力になってくれて、何よりも私といたときは心から楽しんでくれてありがとうございました。
卒業発表してから、みなさんと思い出を作りたくて準備した8ヶ月。長いと思ってたけど、今までで一番早い8ヶ月で、あっという間でした。でもやりたいことがたくさんできて、できる限りの方とお話しできて、とっても充実していたし、幸せでした。みなさんとの時間はキラキラした素敵な思い出ばかりです。12年間本当にありがとうございました!」と語りかけ、『あなたかいてくれたから』を歌い上げた。
最後に現役メンバーからのメッセージ。チームKⅣキャプテン引き継いだ松岡はなは「私が不安だったら、みんなも不安だと思うから、強い気持ちを持って、ファンの人も後輩もしっかりついていくと思ってもらえるように頑張るから、見守っててください。ありがとう。大好きだよ」と話す。
チームHキャプテン豊永阿紀は「碧唯ちゃんに教えてもらったことを全部吸収できてるかわからないけど、みんなで持ち寄ってひとつにして、もっともっとパワーアップさせて、碧唯ちゃんたちが見たことのないような、また違った魅力も出せる。でも碧唯ちゃんが大好きなHKT48でいられるように頑張ります」と誓った。
そしてラストは全員の『ひこうき雲』でライブ終了と思いきや、ダブルアンコール。本村はドレスからアクティブな衣装に着替えて、『野蛮な求愛』を再びパフォーマンス。涙で湿った会場を熱く盛り上げた。
そして「12年間自分の好きなこと、楽しいことを全力でやらしてもらいました。ついてきてくれてありがとうございました! みんな大好きだーー‼」と叫んでコンサートは終了した。
本村の卒業により、HKT48の立ち上げメンバーはいなくなる。だが同日昼に行われたコンサートでは、研究生から新たな3人のメンバーが昇格し、秋のコンサートも発表された。HKT48はこれからも前に進んでいく。