去る7月15日、名古屋・栄を拠点に活動するSKE48 Team Eがオリジナル新公演『声出していこーぜ!!!』の初日公演を開催した。Team S『愛を君に、愛を僕に』公演、Team KII『時間がない』公演に続くオリジナル新公演となっており、Team Eとしては結成以降初めてのオリジナル公演だ。
今回の新公演は、SKE48オリジナル公演としては『手をつなぎながら』公演(2009)、『制服の芽』公演(2009)、『ラムネの飲み方』公演(2011)、『愛を君に、愛を僕に』公演(2022)、『時間がない』公演(2022)に続く、第6弾のオリジナル公演。楽曲制作にはももいろクローバーZの『行くぜっ! 怪盗少女』などの楽曲で知られるヒャダイン氏をはじめ、俊龍氏ら豪華作家陣を迎え、振付はAcchan(アッチャン)氏、CRE8BOY(クリエイトボーイ)、MAYU氏、TAKAHIRO氏が担当した。
まずは今回のSKE48 Team Eの新公演『声出していこーぜ!!!』について、リーダーの佐藤佳穂と副リーダーの福士奈央に話を聞いた。
佐藤 ありがとうございます。Team Eもやっと初日を迎えることができました。SKE48の3チームの中で最後に新公演を迎えるにあたって、応援してくださっている方からの期待やプレッシャーもありました。初日からもっとTeam Eの色がついて、ファンの方が更に彩ってくれる、この公演のステージに大好きなTeam Eのメンバーと立てたことがとても嬉しく思いました。
福士 本当に安心しました。ただ終わった後は身体の限界がきていて、グッタリしちゃいましたけど(笑)。Team Eが結成してから13年が経ちます。Team Eとして初めてのオリジナル公演で、そんな大切なオリジナル公演をこのメンバーにいただけたこと、このメンバーで初日を迎えられたことを本当に誇りに思います。
新公演を経験するのが今回全員初めてで、決して楽しい気持ちだけでは乗り切ることが出来ない新公演への難しさもありましたが、ファンの方に楽しんでいただけるにはどうしたら良いのか、それを一番に考えてより良いTeam Eで新公演を迎えられるようにみんなで準備してきました。
――相当なプレッシャーがあったと思います。
佐藤 Team SとTeam KIIがかなりクオリティの高い新公演を迎えていて、周りから「Team Eもすごく期待している」って言われていました。Team Eも続くことができるのか、っていう心配もありながらの新公演に立ちました。
福士 周りからは色々アドバイス等をもらいましたけど、私はTeam Eのメンバーはちゃんとできるコたちだとわかっていたので、そんなに心配はなかったですね。
福士 あまり心配していなかったです。ただメンバーのメリハリの部分がちょっと苦手なのかなって気づいたり、切り替えですかね!? そこが新公演を通して、Team Eの直していく部分なのかなって思いました。
佐藤 人によって感情が違うこととか、自分が100%でやっていても周りが見たときに100%に見えないメンバーとか、私もそうかもしれないし、ちょっとしたズレというか。みんながみんな、毎日のレッスンをポジティブにやれないメンバーもいるわけじゃないですか。レッスンの覚えるスピードもメンバーによって変わってきますし。
そういうことを見てきて、私自身、みんなを優しく支えていくだけではダメなんだという葛藤もあって。自分の物差しで引っ張っていかなきゃいけないときもあったりして、Team Eの気持ちの持っていき方について悩みました。
――レッスン後に全員で話し合ったりはされたんですか?
佐藤 それはしました。深刻な状況になる前にちゃんと全員で話をしていました。
福士 Team Eの新公演をより良くしたいという話をずっとしていたので。大変でしたけど、有意義な時間だったなって思います。
佐藤 全く違いました。前日に両親や関係者が観るゲネプロがありましたが、それとは違った緊張感、パワーがありました。私自身も自分の表情の変化を見せられたのか、チェックをしていて、それができていたのも安心しましたね(笑)。
――なんでも公演に約8200人の募集があったそうですね。
福士 本当にすごい人数ですよね。聞いた時は本当にビックリしました。それはやはりヒャダインさんやTAKAHIROさんなど今回携わってくださった方々の名前の大きさも注目される要因だったと思います。
――初日が終わって点数を付けるとしたら何点ですか?
福士 私は94点かなぁ。自分の中では100点なんですけど、初日が良すぎると、今後、よくなくなるんじゃないかって思って。前回の公演よりもいいものを作りたいって考えているので、100点に近い94点にしました。
佐藤 私は80点かな。実は当日、100%の状態で挑めなかったメンバーもいて。初日に自分が見せたかった100%のアイドル像を見せられなかったと思うと、マイナスの意味ではなくて、これからTeam Eが100%の公演を見せられるのが20%残っているのかなって。私もまだまだいろいろな姿を見せたいので80点って思いました。
福士 実はゲネプロが終わった後、身体が限界だったのでマッサージ90分コースに行ったんです(笑)。すごくスッキリしました。ゲネプロで自分の限界、ここまで踊れるんだっていうのを見つけることができたので、それは本当によかったですけどね。
佐藤 えーーー!? マッサージ! いいなー。私はゲネプロのDVDをいただいたので、自分の動きをチェックしていましたよ(笑)。
――あははは。初日の公演に前リーダーの須田亜香里さんが観にいらしていたとか。何か言われました?
福士 「一緒に出たいって思っちゃった」って言われたので、そう思ってもらえたので勝ったなって思いました(笑)。
佐藤 私は「メンタルのケアだけは気をつけてね」って言われました。Team Eは他のチームと比べるとメンタルが弱いコが多いので、須田さんはちゃんと見ていたんだなって思いました。
――最後にメッセージをお願いします。
福士 48グループのファンの方だけでなく、様々なアイドルファンの方々にもぜひ観てほしいと思っています。この新公演でSKE48の名前を広く轟かせたい。
佐藤 新公演で発見できるものがいっぱいあると思いますので、ぜひ劇場へ足を運んでほしいなって思います。
* * *
続いて、今回の新公演の振り付け師の中で最も話題になったのが、欅坂46の『サイレントマジョリティー』『二人セゾン』などで知られるTAKAHIRO氏だ。今までのSKE48にはなかった振り付けと圧倒的パフォーマンスで魅了していたメンバーの中から、斉藤真木子、菅原茉椰、倉島杏実の3人に話を聞いた。
斉藤 SKE48に入って14年が経ち、初めてオリジナル公演をもらえることができました。29歳になってしまいましたが、20代ギリギリ、15年目に突入した私にとって初めての経験です。ファンに方々たちに観てもらえることができて、心の底からうれしいです。
――本当によかったですね! 自分の立ち位置や衣装をもらってどうでした?
斉藤 もちろん、めちゃくちゃうれしかったんですけど、14年間もSKE48にいると、オリジナル衣装、オリジナルの立ち位置を公演以上にもらっていたので、実感が湧かないというか......(苦笑)。本当に恵まれた環境で来たんだなって本当に思いました。新公演については緊張感や責任感の方が強かったなって思います。
菅原 オリジナル公演の立ち位置、衣装をいただいて、本当に不思議な気持ちなんですよね。ありがたいという感謝の気持ちよりも先に不思議な気持ちが出てきてしまって。今のメンバーと一緒にゼロから作り上げるものがなかったので、こういう機会を作ってくださって本当によかったです。
――倉島さんは?
倉島 私はSKE48に入って7年ぐらい経つんですけど、劇場公演をものすごく大切に活動してきました。オリジナル公演をもらえたことで、やっとSKE48のメンバーになれた気がして。まぁ、なれてはいたんですけど(苦笑)。
今後、入ってくるコだったりが、私の衣装やポジションを目にするでしょうから、私がSKE48にいたという証が残せたのかなって。すごく幸せな気持ちになりました。
――今回、振り付けをTAKAHIROさんにお願いをされて、メンバーの中でも3人がとくに目立っていた印象です。TAKAHIROさんからの期待感はありましたか?
斉藤 初めてお会いしたときにはもう振りが出来ていたりして、TAKAHIROさんの中の世界観に入っていたのはラッキーだったと思います。16人の中から選ばれたのは本当によかったなぁって思っていますね。
菅原 私はあまりセンターにこだわりはなかったんですけど、ファンの方々から「茉椰ちゃんのセンターを見たい」って言われていて。いつか立てたらいいねって話していたら、新公演の曲『Don't judge me』でセンターに選んでいただけました。
実は運営の方にどうして私をセンターに選んでいただけたのか、聞いたんです。以前、私が初選抜メンバーに選ばれたAKB48さんの54thシングル『NO WAY MAN』の作曲家の前迫潤哉さんに新公演の曲を作ってもらうことになって。その縁があって、私をセンターに選んだって教えてもらったんです。
――それはすごい運命ですね! 倉島さんはTAKAHIROさんの振り付けでも目立っていましたが、ユニット曲でもセンターを務めていましたね。
倉島 私はユニット曲『釘付けwink♡』で、初めてセンター曲をいただけました。SKE48に入って若い時から入る苦労とかもあってダメなのかなって落ち込んだ時期もありました。でも最近はやっと自信を持ててきて。
それはすごく新公演が影響しています。ユニットセンターをいただけたのもそうですし、TKAHIRO先生が振り付けしてくださった『Loose control』で(斉藤)真木子さんとシンメトリーで踊らせていただいたりもして。私はかっこいいのもかわいいのもどっちのジャンルも全力で見せていきたいと思っていたので、今回、どっちの見せ場もいただけたのはすごくありがたいと思いました。
――ファンの方たちや周りのお友達も喜んでくれたんじゃないですか?
倉島 ファンの方たちが喜んでくださったのはSNS等で見ましたし、お友達などからは直接メッセージが来ました。本当にありがたいなって思っていますが、それだけで満足せず、もっといいものを見せていきたいと思っています。今後はもっとSKE48の主要なメンバーになっていきたいと思います。
――3人にお聞きしたいんですが、今回の新公演の振り付けで覚えるのが大変だった、苦労したという曲があれば教えてください。
斉藤 新公演の曲全ての振り付けがひと作品というか、全部が表題曲というか。私が入った頃は指の先まで伸ばすとか、自分の全てを出す振り付けのイメージだったじゃないですか。でも今回はそのエネルギッシュな部分を残しつつ、時代に沿ったキャッチーな振り付けを覚えなきゃいけなくて、すごく難しいことをしているなっていう印象です。
今回、初めて話すんですけど、ユニット曲『Revolver』の振り付けの物足りなさを感じていたので、公演1週間前ぐらいに振り付けを足してもらったんです。かなりやり込みましたけど、まだまだと言われたので、これは追求すべき曲だなって思っています。
菅原 今回、一人一人、目立つ曲があるので、踊りながら、歌唱力をキープするのは本当に大変だなって思いました。
倉島 私が一番練習したなって思う曲は『Loose control』ですね。ダンスは得意な方だと思っているんですけど、力強いダンスをするのが初めてだったので何回も踊って、身体を大きく見せられるように研究していました。
――では、最後に斉藤さんからメッセージをお願いします。
斉藤 たくさんの方々に関わってもらったからこそ、これを劇場公演だけで終わらせるのはもったいないって思うんですよね。今すぐってわけではないですけど、見たいという声が大きくなれば、他のグループの劇場で出張公演をしてみたいです。
ファンの方たちのためにもそういう取り組みを出来たらいいなって思っています。そのためにもまずはSKE48劇場でしっかり作っていきたいと思います。
【SKE48 Team E 6th Stage『 声出していこーぜ!!!』 初日公演セットリスト】
01.overture(SKE48 ver.)
02.貴方へ
03.単推しシンドローム
04.誰しもいつか止まる心臓を
05.声出していこーぜ!!!
06.Revolver
07.釘付けwink♡
08.ユースコール
09.キラスキ
10.星の雫
11.ねえ 横浜のあの子を好きになっちゃったの?
12.Loose control
13.Don't judge me
14.グーとパー
15.Long long way home
EN1.ぎゃぎゃぎゃわいい
EN2.君ダケ好キダッタ私ヲ置イテユク
EN3.あなたへ