総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」と、音楽レーベル「ドレコード」を共同設立したウルトラ寿司ふぁいやーっていったい何者!? そこで、メジャーデビューしたばかりのメインボーカルふたりを直撃した!
■きっかけはドンキのスタッフのひと目ぼれ
――まずは、メジャーデビューおめでとうございます!
J(じぇい)ぺい&しょーりん ありがとうございます!
――ズバリ、ウルトラ寿司ふぁいやーって何者なんですか?
Jぺい よく言われるのは、「景気が良くなったら売れそうなバンド」ですね(笑)。
しょーりん でも、ずっと不景気なんすよね......(苦笑)。不満や不安にあふれた社会では、暗い曲が共感を得て流行しやすいらしいんですけど、われわれはなぜかずっとポジティブな曲を演奏してます!
メンバーはBTSと同じ7人で、そのうちの4人がアカペラ経験者なので、コーラスワークも特徴だと思います。
――確かに、全体的に明るく盛り上がるアッパーチューンが多いですね! そう言われると、なんとなくドン・キホーテとの親和性は高そうな気がしますが、どういう経緯で音楽レーベルの共同設立に至ったんですか?
しょーりん ドン・キホーテのスタッフさんが僕らのライブを見に来ていて、そのときにひと目ぼれしてくださったそうで、「何かドン・キホーテと企画はできないか?」ってお話をいただいたんです。
Jぺい バンド内では最初、「ドンペンとのコラボTシャツを出す......?」って感じで、単発的な企画ばかり考えていたんですけど、「一緒にレーベルを立ち上げる」というとっぴだけどわくわくするアイデアが出てきて。それを持ちかけたことで実現しました。
――そうしてドレコードを共同設立し、メジャーデビューするワケですね。
しょーりん はい。ただ、メジャーデビューって定義がいろいろあるんです。僕らも、もともとアミューズという大手事務所に所属していたし、CDも全国流通していたし。
Jぺい 特に今は、ネットを使えば個人でも自作の曲を配信できるので、そもそもメジャーデビューです!と発表することの意義も問われていて。
そんな中で、ドン・キホーテさんと共同でレーベルを立ち上げてのメジャーデビューは、われわれにとってこれ以上ない形になったと思います。だってこんな楽しそうなデビューないでしょ(笑)。
しょーりん ほかのアーティストさんたちがエイベックスとか、ソニーとか、ユニバーサルって所属する中でドン・キホーテですよ。「え、ドンキ!?」って二度見しますよね(笑)。
■最初のセッションで出たキラーフレーズ
――そもそも、バンドを結成したきっかけは?
Jぺい 簡単に言うと、僕が高校生のときに一緒に軽音をやっていた仲間と、大学生のときに一緒にアカペラをやっていた仲間をがっちゃんこした感じです。大学を卒業して就職した時期もあったんですが、最初はお笑いの道に行こうと思って、会社を辞めてお笑いの養成所に通ったんです。でも結局、音楽をやりたいという気持ちが強くて。
ちょうど葛藤していた時期に、高校時代のバンド仲間だった現ドラムの翼から「活動していたバンドが解散したから、なんか一緒にやらない?」って誘われたんです。それで、「とりあえずお互いに人を呼んでセッションしてみよう」って集めたのが原型です。それが2017年。
しょーりん 急にJぺいから「面白いことあるからスタジオ遊びに来ない?」って連絡が来て、「何があるんだ?」って思いながら行ってみたらそのセッションが超楽しくて。テンションが上がって、俺も仕事を辞めて。
――ええー!?
Jぺい そのセッションで、しょーりんと僕がラップバトルみたいになって。しょーりんに「おまえ、なんでお笑い辞めてバンドやってんだよ」って言われたから、「いいだろ、お笑いも音楽も全部エンターテインメントだろ!」って返したりしてたら、しょーりんが気に入ったのか「すべてはエンターテインメント♪」ってメロディに乗せて歌ってきて(笑)。
しょーりん そんなのあったっけ。
Jぺい そう、俺覚えてる。そのフレーズを元に制作したのがわれわれの第1作『全てはエンターテインメント』という楽曲で、この曲こそがドンキのスタッフさんがホレてくれた曲なんです。
しょーりん 今回リリースしたメジャーデビューシングル『私はかまいません』にも2023バージョンとして録り直した音源が入っています。一発でレコーディングしたので、ライブ感がパワーアップしていると思います!
――ちなみに、個性的なバンド名の由来は?
Jぺい 実は言えないんです(笑)。以前、声優の鈴村健一さんとイベントで共演させていただいた際に、「バンド名の由来を知りたい人はぜひ彼らを追っかけてあげてください」とおっしゃっていただいたので、いつか売れて鈴村さんの番組に呼ばれたときに明らかにしようってなってます。
――ちなみに、しっくりきてはいるんですよね?
しょーりん いやあ、あんまきてないっす。ふとした瞬間に恥ずかしくなります(笑)。
■2時間に1回、店内で曲がかかる!
――今後はドン・キホーテ所属として、どういう活動をされるのですか?
Jぺい まず、ドンキでライブをします! 7月30日には渋谷のMEGAドン・キホーテの前という、かなり人通りの激しい所でリリースイベントのライブをやりました。
しょーりん ストリートライブが一番好きなんですよね。許されるなら毎週末、渋谷のドンキ前でやりたいです。
Jぺい ライブで元気をもらうバンドなので、コロナ禍が本当にしんどかったんです。一緒に歌ってもらって盛り上がる曲が多かったのに、ほとんどのライブが声出し禁止で。最近は、イベントにもよりますが、声を出すのも大丈夫になってきたので、ゆくゆくは全国のドンキでライブしたいです!
CDはすでに、全国のドンキで販売しています(一部店舗)。ハンパない来店者数と店舗数を誇るドンキにCDを置いてもらえるのはうれしいです。店内でも僕らの曲をかけてもらえますし。
――え! あの店内放送、変わるんですか!
しょーりん 厳密に言うと、2時間に1回、店内放送で『私はかまいません』とわれわれがカバーしたドン・キホーテのテーマ曲、『ミラクルショッピング』が流れます。つまり両方聴くには2時間以上お店にいなくちゃいけないんですけど(笑)。店内放送以外でもいろんなコーナーで流してもらってます!
――『ミラクルショッピング』は公式カバーですね!
しょーりん ドン・キホーテの方に「『ミラクルショッピング』のカバーもしてください!」って言われて、最初はバンド演奏でカバーしてみたんですけど、アカペラでも面白いかなってやってみたところ、先方も「第1弾はこれでいきましょ!」って。
Jぺい 実はあの曲、田中マイミさんっていう、ドンキの元社員さんが作った曲なんですよ。もともとプロの作曲家を目指していたけど、生活費を稼ぐためにドンキでバイトし始めたら"伝説のバイト"と呼ばれるほど売り上げを上げて、その後、社員になったらしいです。
しょーりん すごくいい曲だったのでアカペラアレンジのしがいがありましたね!
――ドンキに行った際は耳を澄ましてみます! 最後にメッセージをお願いします!
Jぺい 日本の音楽もショッピングも、われわれウルトラ寿司ふぁいやーとドン・キホーテとドレコードが盛り上げていきます!
●ボーカル・Jぺい(じぇいぺい)
バンドの発起人。ボーカル、司会、ライブ作りを担当。アカペラでは数多くの大会で優勝
●ボーカル・しょーりん
作詞・作曲も行なうボーカル&エンターテイナー。ライブでの"迷言"も名物になっている
●ギター・加部輝(かべ・あきら)
King&Prince、なにわ男子、A.B.C-Z、日向坂46などへの楽曲提供も行なう作曲のエキスパート
●サックス、パーカッション・まじくん
オールマイティに楽器をこなす姿にホレるファン続出。音楽の教員免許を持っている
●キーボード・なめちゃん
バンドの最年少メンバー。Jぺいの大学時代の後輩。好きな言葉は「上原ひろみ」
●ベース・尚也
メンバーの中で唯一、公募で加入。初参加の日にウイスキーの瓶を持ってきたほどの酒好き
●ドラムス・翼
すべての楽曲の録音・MIXに始まり、運転、デザイン、機材管理も担当するバンドの要