あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第70回】流れがきたと感じた瞬間は?
ツキや流れというのは確かにある、とのことですが、具体的に、「あ、いま流れがきたな」と思ったのはどんな瞬間でしたか? どんな些細なことでもいいので、教えていただけたら嬉しいです。(40代・男性・会社役員)
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今週の重賞は京成杯オータムハンデキャップとセントウルステークスでした。京成杯AHはソウルラッシュが59キロのハンデをものともせず完勝。2着は中山巧者のウイングレイテスト。3着はミスニューヨーク。一応、4頭推奨した中の2頭が馬券に絡んだのは良かったかな。
セントウルSは本命のエイシンスポッターが残念な競馬に......。最後方は想定内だったけど、進路に困りめちゃくちゃな展開に。普通に外に回しても勝ち切れたんじゃないかっていう脚を使っていただけに残念でした。
勝ったのは14番人気のテイエムスパーダ。おかげでWIN5は一口の4億オーバーです。あっ、私じゃないですよ。
それでは質問に答えていきます。
ツキや流れというのはオカルトと呼ばれるもので、科学で解明するのは難しいものとされています。
「そんなものはない!」というデジタル志向の方もいますが、それを否定することも出来ないし、するつもりもありません。「ツキなんてない」と思うのなら、それを貫けばいいと思うし、素敵なことだと思います。
私の個人的な考えでは、「流れ」「ツキ」はあると思っています。これは確実に感じたことはあるし、良い時、悪い時で立ち振る舞いも変えます。
ではどんな時にツキを感じるのでしょうか。
◯競馬
<流れが悪い時>
・本命馬が出遅れる
・本命馬が落馬する
・単勝のときは2着、馬連の時は3着、複勝の時は4着にくる
・鼻差で悪い方がくる
・締め切りで買うのが間に合わなかった時によく当たる
・マークシートの記入ミスでハズす
<流れが良い時>
・上記とは基本的に真逆の事象が起きる
・鼻差で高めがくる
・WIN5で1レース目で外したが、その後に出走取り消しで全額返ってくる
・選んだ馬が連続でくる
・勝つ馬が直感的に見える
◯麻雀
<流れが悪い時>
・配牌が悪い
・ツモが悪い
・相手の当たり牌を1発で掴む
・リーチで負ける
・多面チャン待ちがカンチャン・ペンチャンに負ける
・場替えをしても同じ場所になる
・七対子で捨てた牌ばかりツモる
・裏ドラが乗らない
<流れが良い時>
・配牌が良い
・ツモが良い
・高めでアガれる
・1発でアガれる
・テンパイが早い
・薄い待ちから埋まる
◯テキサスホールデム
<流れが悪い時>
・ハンドが悪い
・ハンドが良い時に絡まない
・フォールドした時によく役が揃う
・強い役の時に更に強い相手に負ける
・ストレート、フラッシュドローが引けない
・1目差で負ける
<流れが良い時>
・ハンドがいい
・自分が強い役の時に相手も降りれないハンド
・ナッツになる
・ドローがよく引ける
・勝率が悪くてもリバーで捲れる
と、まぁこんな感じかな? 大事なのは、そういう時に流れに乗ったり、我慢したりすること、ツイてる、ツイてないで終わらせないこと。
あとは単純にツイてる、ツイでないだけではなく、競馬なら内枠が来てる、外枠が来てる、逃げ馬が来てる、追い込み馬が来てる、人気馬が来てる、穴が来てる、という流れを考えるのも面白いと思います。
昔、大井競馬場のイベントで、3レースやったんだけど、2番の馬が1、2レースで1着になり、マネージャーに「2番が来る流れがあるよ!」と言ったら、マネージャーが2番を買って、結果的に40万円も勝ったことがありました。あれは普通に予想していたら買えない馬でしたね。
麻雀だと、マンズで決着がついている。中がキー牌になっている。ドラが9ピンが多い、などなど、そういうことに気付くことも大切だと思うし、そうやって流れにも思いを巡らせることで、更にプレイを楽しめると思います。
ポーカーでもボードによく2が落ちる流れなら、2.6オフスート(♡と☘などそれぞれのマークが違うこと)でも参加したりします。そうすると、フルハウスが出来たり、3.4.5がボードに落ちてストレートになったりすることも。
まあ当然毎回なんてことはないけど、そういうのを考えながらプレーするのは面白いし、他のプレイヤーからしたら、どんな手を切るか読めなくなる。何を考えてるか分からないと、相手は判断を間違えることもあります。
つまり、「流れ」というのは、いかに視野を広く持ち、いろんなところに目が届くか、ってことなんだと思います。自分に有利な流れを引き寄せることができます。
街中で犯罪者を見つける警察のように、大事なことを見落とさず、全体を見つめるかが大事なんですね。そして、それこそがギャンブルを楽しめる秘訣なのだと思います。
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。