じゃい

あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。

【今週のお悩み・第74回】ビギナーズラックってなぜあるのでしょうか。私も初めて買った時に当たりました。

また、まったく関係ないですが、じゃいさんが馬主になったら、馬にどんな名前をつけますか?(30代・女性・自由業 ゆうこりん)

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本日3連休の3日間開催の2日目が終わったところでこの原稿を書いています。

毎日王冠はソングライン、シュネルマイスターを抑えて3歳馬のエルトンバローズの勝利。展開の利もあったとは思うけど、今年の3歳の活躍は目を見張るものがあります。推奨馬にも挙げていましたが、あの2頭に先着は相当な能力がなければ出来ません。今後期待ですね。

さて、ギャンブルでは切っても切れない関係のビギナーズラック。そもそもこのラッキー、運の部分っていうのは科学的な根拠があるわけではないので、証明するのは現在の科学ではほぼ不可能かと思います。

今後このラッキーや運が解明されることになれば、それはもはや歴史的な発見であり、おそらく地球がひっくり返るくらいのことになると思います。占いや風水は形を変えるかもしれません。

ビギナーズラックですが、基本的に人は負けた時のことより勝った時の方が記憶に残る習性があります。

例えば競馬でも「あの時あれくらい負けたんだよね」なんて話をする人はあんまりいません。「あのレースで万馬券取った!」「帯を取った!」「数百万円当たった!」という当たった時の話をする人がほとんどです。

このことから紐解くと、ビギナーズラックというものは存在せず、負けたり外れたりするのは当たり前だけど、初めてやったのに勝った!というのが記憶に鮮明に残っているからビギナーズラックが広く言われているという可能性はあります。

実際に初めて競馬をして勝った、という人は過半数に満たないと思われます。

それでも初めてなのに勝った!というのが強烈だからそういうことを大きな声で言うのではないでしょうか。

今週のギャンブル格言【運と上手に付き合える人がギャンブルの強い人である】今週のギャンブル格言【運と上手に付き合える人がギャンブルの強い人である】

ところで、実際にビギナーズラックがあるという前提で仮説を立てた場合、果たしてこれは本当にラッキーなのでしょうか?

競馬でもパチンコでも麻雀でもカジノでも初めてやって勝った!となると、「簡単じゃん!」という思考になりかねません。これは今後の人生のことを考えた場合、ラッキーではありません。甘い罠です。

誰かが言ってました。「私ブラックジャック負けたことないの! 得意なの!」この人は負けることを知りません。負けを知らないことほど恐ろしいものはありません。藤井聡太竜王名人も負けを重ねて強くなっています。メイウェザーや井上尚弥選手のような無敗の選手でも負ける恐怖を感じてるからこそ無敗でいられるのです。

ギャンブルは簡単なものではないけど、簡単に勝てることが出来たとしたら罠に陥るでしょう。

質問者は初めて勝ったのはビギナーズラックだとして、今後それは続くことはありません。運の強い、悪いはあるとして、決してギャンブルの甘い罠にハマらないようにしていただきたいと願います。

馬の名前。馬主になることはないと思いますが、もし馬の名前を付けるとしたら? これはよくダビスタでやってましたね。牡馬はジャイ、牝馬はシャイを冠にすることが多かったかな。そして過去に1番強かった馬は「ジャバラ」でしたね。

☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します! ペンネーム・性別、相談に必要な情報(年齢や職業など)があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします!

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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。

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