近年、SNSやコスプレイベントなどを中心に高い支持を集めたことで一気に浸透。今やグラドルたちもこぞって着用するまでになった、ちょっと特殊な水着やランジェリーの衣装たち。週プレでは、そんな衣装たちを「ネオ・コスチューム」略して"ネオ・コス"と勝手に呼ぶことにしたぞ!
そこで『週刊プレイボーイ39・40合併号』では、「ネオ・コス」を制作するブランドの中でも週プレが注目する3ブランドを厳選して大特集! さらに特集内でモデルを務めた3名の人気グラドルと各ブランドがコラボしたデジタル写真集も発売中だ!
今回、特集内では掲載しきれなかったブランドのインタビューを週プレNEWSで公開。最終回は、直球から変化球までアプローチは変幻自在。ネオ・コス界を牽引するブランド「Malymoon(マリームーン)」が登場。
代表取締役の井瀬真梨子さんがブランドコンセプトや、制作においてのこだわり、そして同特集でモデルを務める風吹ケイちゃんとコラボしたデジタル写真集『風吹ケイ×Malymoon』の衣装について語ってくれた!
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――「マリームーン」はどのように誕生したのでしょうか?
井瀬 私自身ウェブデザインを眺めるが好きで、自分でデザインした自分のお店を持ちたいと思い立ったのがスタートでした。一からウェブデザインを学び、自分でデザインしたショップをオープンさせたのが「マリームーン」の始まりです。
――当時からコスプレ衣装を取り扱うショップだったのでしょうか?
井瀬 はい。ちょうどサイトを立ち上げた頃に流行り始めたのが"渋谷ハロウィン"とか"ディズニーハロウィン"だとか、ハロウィンのコスプレ文化だったんです。そのときはまだコスプレ衣装を作る工場も少なかったので、「これからも伸びそうだな」と思い、コスプレ衣装を主に取り扱うようになりました。
――そのころからネオ・コス時代を予見していたんですね。
井瀬 予見というわけではないですけど、ショップを運営していく内にどんどん衣装の世界に魅せられていきました。最初は輸入品から始めたのですが、コピー品がとても多いことに気づき、そういう商品を絶対に取り扱いたくなかったので、オリジナル商品の展開をスタートしました。自分たちで全てデザインして衣装も一から制作した方がより確実でより一層こだわれますよね。商材撮影や商品ページのデザインを自分なりにアレンジしたのもそのころからです。
――ちなみに最初の衣装はどんなものを制作されたんですか?
井瀬 花魁風のワンピースですね。キャバ嬢の方とかイベント的なタイミングで着れたらおもしろいんじゃないかと思って制作しました。本物の着物は着付けも大変ですけど、私が作ったのはワンピースの帯を付けるような簡単なものだったので、手軽さも好評でした。
――1着目からネオ・コス! ではブランド認知された商品となるとどれになりますか?
井瀬 「アメリカンストライプウェイトレス」というダイナーにいそうなウェイトレスをイメージしたコスチュームですね。"インスタ映え"って言葉が流行りはじめた頃に発売したので"映える"とSNSで話題になり、楽天のコスチューム部門で常に1位とか2位とか上位にいる商品でした。
――確かに見たことあります。衣装デザインも井瀬さんが担当されているんですか?
井瀬 この「アメリカンストライプウェイトレス」は、今でも弊社の主軸として活躍しているデザイナーがデザインしてくれました。やっぱり、かわいくてクオリティの高いものを作ろうと考えたら専門の方にお願いするのが一番なので、基本的にはデザイナーが担当しています。
――マリームーンの衣装は種類が多いのも特徴の一つだと思うのですが、デザイナーは何人くらいいらっしゃるんですか?
井瀬 男性も女性もいて今は7名です。それぞれデザイナーによって得意ジャンルも違うので、フリルを多く扱うかわいい系はこの人とか、和テイストならこの人っていうふうに振り分けて依頼していますね。
――年間どれくらいの衣装をリリースしているんですか?
井瀬 200はあるんじゃないでしょうか。今年の5月には毎日、新作のメイド服を発売しました。"一年中新作を出す"というのがマリームーンが掲げているテーマでもあります。
――そんなに! デザインのネタ切れに困ったりしませんか?
井瀬 それがアイディアが止まらない病で、デザインが浮かばず困ったってことがないんですよ。日常的にずっと考えちゃう、クセになっていますね。「パフスリーブ麻雀チャイナ」という商品も、"麻雀ってかわいくない!?"ってパッと閃(ひらめ)いたときめきを練って生まれた一着なんです。
――じゃあ例えば「おにぎり」をモチーフにした衣装をつくれるってことですか?
井瀬 もちろんです。あ、でもオムライスの方がかわいく作れる気がします。というか一度企画に出したことありますね、オムライス。「ケチャップ映えるよね?」みたいな話をした覚えが(笑)。
――先入観の無い発想力が鍵となっているんですね。
井瀬 もちろんなんでもかんでも衣装にすればOKなわけではなく、デザイナー含めスタッフ全員が「かわいい」と思える商品しかリリースしない決まりにしているんです。1人でも悩んでしまうなら商品化するのは違うと思っていて。デザイン画の数と比べて、実際に商品化できる数は、どこのブランドさんよりも少ないと思います。
――そんなこだわりが強いマリームーンさんのコスチュームを着用して撮り下ろししたグラビア『風吹ケイ×Malymoon』がデジタル写真集配信中です。作品内のコスチュームの特徴をお聞きしてもいいですか? まずは「ベースボールベアコスチューム」から!
井瀬 ちょっと恥ずかしいのですが、私が大の野球ファンなのもあって、男性に人気なホットパンツと野球が合うんじゃないかと思って制作したんです。実は好きな野球選手の背番号も入っているんです(笑)。 野球シリーズは第二弾なのですが、第一弾はそのままユニフォームって感じのデザインだったので、今回は遊び心でクマの耳としっぽが付け外しできるようになっています。かわいくもかっこよくも着こなせるところがポイントです!
――では、もこもことしたファーと透け感が特徴的な「もこもこバニー」は?
井瀬 これは「もこもこコスランジェリーシリーズ」のバニーです。バニーのポンポンつきのフードがポイントです! 守ってあげたいような愛嬌をもたせつつ、セクシーさも兼ね備えたデザインを追求しています。
――フリルやレースがたっぷりとあしらわれた「チェック柄ポンポンキャット」は?
井瀬 "守ってあげたくなるような愛らしさ"がテーマなので、ふわふわのファーをしっぽと首元に使用しています。見せパンも形にこだわっているので、かわいくチラ見せできるかと。「チェック柄」と「編み上げ」はブランドの特徴でもあるので、マリームーンらしさがつまったフェミニンなデザインの一着ですね。
――フロントジップがエッチすぎる「ジッパーシースルー競泳水着」は?
井瀬 マリームーンのデザインの特徴はもうひとつあって「ファスナー」なんです。自社で撮影会の開催もしているので現場も見るのですが、ポージングって大変なんですよね。フロントにジッパーがあるだけでもポージングの幅が広がりますし、この競泳は部分的にシースルーになっているので通常のものよりもスタイルアップして魅せることができるデザインになっています。
――では最後に「フレンチメイドバニー」について教えてください!
井瀬 これは今一番人気のコスチュームです。デザイナーさんがフリルとメイド服が好きな方で"その二つを組み合わせてかわいくならないわけがない!"ってことで実現したバニーです。胸の下部分に大きなフリルがあるのでバストをキレイに強調してくれますし、サイドの編み上げがセクシーさの演出も。4色展開ですがどれも好評で喜んでいただいてます。
――ありがとうございます。今後もどんなコスチュームが飛び出してくるのか楽しみです。マリームーンの今後の展望について教えてください。
井瀬 マリームーンを好きになっていただく方の幅を広げていきたいですね。今はコスプレやかわいい衣装が好きな方が主なユーザーですが、もっと気軽に愛してもらえるブランドになれたら。あとはSNSを通じて知ってもらうことも増えたので、もっと海外の方に知っていただけるよう発信していきたいと思っています。そして変わらず今後も衣装、写真、サイトデザイン......マリームーンに関する全てにこだわりぬいて「かわいい」を追求していきたいです!
〇各衣装の詳細な情報や、その他の衣装はマリームーン公式サイトをチェック!