AV業界を代表するアイコニックな存在ながら、セクシー女優の枠を超え、さまざまな舞台へと活躍の場を広げていったキラ星のような女性たち。日々、多くのスターが生まれる世界で次なるアイコンとなるのは、いったい誰だ!
そんな「ネクストアイコン」な女優たちを撮り下ろし写真とインタビュー記事で紹介していく連続企画。第4回は2017年11月にデビューするや清楚系妹キャラとして人気を集め、近年は痴女キャラとしての活躍も目覚ましい七沢みあが登場する。(前編)
■もともと撮られることは好きだった
――もうすぐデビュー7年目を迎えようとされている方に「ネクスト」っていうのも失礼な話なんですけど。
七沢 いやいや、うれしいです。
――デビューから振り返って早かったという感覚?
七沢 早かったですね。そんなになるかって。
――それでもずっとフレッシュな印象があるのが素晴らしいと思います。最近だと夏のコミケ出展も大盛況で終わったそうで。
七沢 個人的趣味なんですけどね(笑)。
――今年はコスプレの写真集を販売されていました。七沢さんといえば、コスプレイヤーとしての活動も知られていますが、実はかなり昔からやられているんですよね?
七沢 最初は小学生です。友だちと一緒に『銀魂』のコスプレをしました。友だちが男装だったので銀さんを、私が神楽ちゃんをやっていました。
――それで高校生になるとコミケにコスプレイヤーとして参加するようになって。
七沢 でも、この仕事を始めてからしばらくは行けなかったんですけどね。
――もともとカメラに撮られることは好きだったんですか?
七沢 好きでした。たくさんの人に自分のコスプレを見てほしいっていうのもありましたし、特にコミケみたいなイベントだと、皆さんがかわいく撮ってくださるので(笑)。
――高校卒業後にAVデビューされたわけですけど、コスプレイヤーとして有名になってタレントへ、みたいなことは考えなかったんでしょうか?
七沢 全然なかったです。AVデビューしたのも軽い気持ちだったんですよ。当時付き合っていた彼氏が愛須心亜ちゃんっていうセクシー女優さんが好きで、私と似ているって言われていたんです。それで一緒にAVを観てみたら、ほんとにアイドルみたいで、わたしも「かわいい!」となっちゃって。一緒にお仕事してみたいなって思ったのがきっかけです。
――では、有名になりたかったとかでもなく?
七沢 こういうコがどういう環境で仕事をしているのか知りたいっていう単純な興味でした。ほんと業界のことを何も知らなかったから。で、気が付いたらここにいます(笑)。
■デビュー時で後悔していること
――AVの世界に抵抗はなかったんですか?
七沢 意外となかったですね。ちょっとどうなのって思われるかもしれないですけど、コスプレで撮られることに慣れていたので、脱ぐこと自体はそれほど。さすがに全裸になるのは恥ずかしかったですよ。でも、それ以外は緊張したとかもなかったですね。とにかく現場の皆さんがいい人たちばかりで、楽しく撮影させてもらったのを覚えています。
――今もブログやSNSで「仕事が好き」とよく書いてますよね。
七沢 仕事も好きなんですけど、現場に行ってみんなに会うことがいちばん楽しい(笑)。
――そういう気持ちがいまだに続いているのがすごい。
七沢 今も現場の全員に自分から話しかけますから。休憩のときもずっと誰かと喋っているので、静かな時間がないくらいです。現場の空気が良くなるし、次に会ったときにも最初からフランクに来てくれるんですよね。
それは自分が働きやすいようにってだけじゃなく、スタッフさんたちにとっても、「いい現場だったね」と思ってもらえるようにしたくて。帰るときには必ず、「お先に失礼します」って言いますし。
――苦労した末にそうなるのはわかるんですが、若くて人気が出ると、普通はもっと天狗になりますよね。
七沢 もちろん、私も2年目くらいのときは、ちょっとこう(鼻が高いポーズ)なっていたと思いますよ。でも、これだけ経つとね、周りの人のありがたみを本当に感じるんですよ。自分でも「大人になったな」って思います(笑)。
――デビューした頃を振り返って後悔していることはありますか?
七沢 AV以外の仕事をほとんどやっていなかったことかな。こういうインタビューすらもやりたくないって基本的にはお断りしていました。
――それはなぜ?
七沢 さっきも言ったデビュー作の現場があまりにも楽しくて、「私がやりたかったことはこれだ!」となったんです。ただ、その分、「これだけをやっていきたい」とも思ってしまったんですよね。「AVやるために入ったんだから、ほかの仕事はしたくない」って。デビュー直後っていう皆さんに知ってもらうためのすごく大事な時期に、ほかの仕事を全然しなかったことはすごく後悔しています。
――でも、ブログはかなり初期の頃からやられていますよね。しかも、毎回ものすごく長い内容で。
七沢 あれ、マジで時間かかるんですよ。いつも5時間くらいかかっています。
――あれだけ熱量のこもったブログがあったから、取材とかに積極的じゃなくてもファンは身近な存在に感じられていたと思うんですよ。
七沢 だといいんですけどね。あの頃に戻れるとしたら、そこは絶対に気をつけます。
■痴女は楽しい!
――キャリアを振り返って、転機になったと感じる瞬間はありますか?
七沢 3作目かな。メイドのシリーズものでした。セクシー女優って、だいたいそのくらいで初めてドラマもやるんですけど、それまで役をもらって演技をしたことなんてなかったから、あまりにも恥ずかしくて、現場で泣いてしまったんです。
――何が恥ずかしかったんでしょう?
七沢 だって普通に生きてきて、「ご主人様」なんて言うことないじゃないですか。それがものすごく恥ずかしくて。セリフは覚えてきているんですけど、早く撮影が終わってほしいから、めちゃくちゃ早口で喋って何回もやり直しになって。それがツラくて泣きました。
――AVに出ることよりも演技が恥ずかしかった。
七沢 ほんとダメだったんです。で、そのあとにMOODYZの秋山祥子さんって先輩の女優さんとご一緒させていただく機会があって、そこで「演技がイヤで」って話をしたんです。「恥ずかしくてもうやりたくない」と言ったら、「役っていうのはあなたじゃないんだから、恥ずかしがっているほうが恥ずかしいんだよ」って言われて。
それを聞いたときに、「たしかに」と思ったんですよね。実際、「これは自分じゃない」って思うようにしたら全然恥ずかしくなくて、それ以降はむしろ演技が楽しくなりました。今ではAV以外の作品にもちょこっと出させていただいているくらいです。まさに祥子さんの一言で人生が変わりました。
――実際、今ではセリフがたくさんある作品のほうが多いですよね。初期の妹キャラよりも、痴女っぽいほうが印象として強い気がします。
七沢 痴女をやるときはゴリゴリのアドリブ演技でやっています(笑)。
――じゃあ、台本なしでやれるくらい演技に目覚めたっていう。
七沢 そうですね。もともとプライベートはMだったんですけど、この仕事で小悪魔キャラをやるようになって、段々と自分はSだったのかもしれないって思うようになって。今ではそっちのほうがノリノリでやれるようになりました。
――最近は痴女ものが定番ですよね。
七沢 だから、ファンも今はドMのオジサマが多いです(笑)。
――痴女は楽しい?
七沢 楽しいです! ナースとか上司とか設定はあるんですけど、痴女タイムに入ると基本的にはこちらに任されるので、自分で勝手にセリフをべらべら喋っちゃいます。やりすぎて、「そんなに喋らなくてもいいよ」って言われることもあるくらい。
――もともとSじゃなかったのに、セリフのボキャブラリーはどこから?
七沢 どこからでしょうね。でも、現場で聞きますよ。監督さんとか男優さんとかMの方が多かったりするので、「どう言われるのが好きなの?」「どうされると興奮するの?」って男性の意見を聞いちゃいます。だから、現場で得ている部分がすごく大きいです。
――そうやって調べてキャラを作り上げていって。
七沢 「乳首はどうされると気持ちいいんですか?」とか、けっこう真剣に聞いています(笑)。
●明日配信の後編に続く
●七沢みあ
1998年12月13日生まれ 東京都出身 身長145cm
〇2017年11月25日にMOODYZからデビュー。2019年にはFANZAアダルトアワード2019で最優秀女優賞にノミネートされた。最新写真集『evergreen』(徳間書店)が11月29日(水)に発売予定
公式X(旧Twitter)【@mia_nanasawa】
公式Instagram【@miananasawa_official】