『週刊プレイボーイ』に登場するタレント、女優、アイドルなど、各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ、『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。今回は尻職人の異名を持ち、グラドル自画撮り部部長も務める、倉持由香さんの前編。
倉持さんは10代の半ばより撮影会でグラビア活動を開始。2013年から自らの尻を自撮りした画像をTwitter(現X)に毎日投稿。「尻職人」として話題となり、DVD『まいにちくらもっち』をリリースするやたちまちヒット。
また、グラビアアイドルたちが自撮り写真をハッシュタグをつけて投稿する「グラドル自画撮り部」の発起人としても活動を開始し、一躍注目を集めます。
『週刊プレイボーイ』では2014年17号に初登場。美尻にフォーカスした圧巻のバックショット溢れるグラビアが大きな反響を呼びました。
現在はグラビアばかりか、タレント、ゲーム実況者などとしても活躍中。そんな倉持さんに、芸能界に入った経緯から、初グラビアに至ったエピソードまでを聞きました。
――週プレにゆかりのある皆さんに「初グラビア」のお話を聞いています。その中で、青山ひかるさんが倉持さんと出会い、倉持さんが部長を務めるグラビア自画撮り部に入ったことが、自分のグラビア人生で大きかったとお話されていました(第53回)。そこで、今回は倉持さんにお話を伺えればと思います。
倉持 うわー、そんな話を! 嬉しいなぁ。何でも聞いてください!
――倉持さんは小さい頃から芸能界志望だったんですか?
倉持 芸能界に、というよりグラビアアイドルになりたいと思っていました。もともと家で『週刊少年マガジン』を購読していて毎週見ているうち、自分も表紙に載りたいと思うようになりました。で、そのモデルがグラビアアイドルという職業の人だと知って、自分もなりたいと思ったんです。
あと、何より"女体"が好きだったんです。小さい頃から『セーラームーン』の変身シーンを一時停止してノートに模写したり、リカちゃん人形の服を脱がせて、胸やくびれをじっくり眺めたりするのが好きで(笑)。それでグラビアに興味を持ったのもありますね。
――小さい頃から目立つ子供だったんですか?
倉持 全然! めちゃくちゃ陰キャでした。小・中・高・大とすべて不登校でしたし(笑)。でも小学生の時は生徒会長に選ばれたことがあって。昔からスピーチの評判がなぜか良くて、それで推薦されたんです。本当はリーダーとして周囲を引っ張っていくんじゃなくて、裏側で支えたいタイプなんですが。
――なるほど。いずれにせよ当時から"部長"の片鱗は覗かせていたわけですね。ではこの世界に入ったきっかけは?
倉持 13歳のとき、千葉テレビのアイドル番組に応募したことです。そのオーディションに受かり、芸能活動を始めました。その後、前の事務所に入ったものの、目立った仕事はほとんどなくて。
ひたすらお茶くみや事務所のホームページ制作、電話番などをして下積みの毎日を送っていました。台所の床に寝袋を敷いて生活していたんですよ(笑)。
――グラビアのお仕事はまったくなかったんですか?
倉持 10代半ばから撮影会に出演していました。それが私にとって最初の水着仕事です。
――はじめて人前で水着姿を披露した時の心境は? やはり恥ずかしかった?
倉持 いえ、平気でした。むしろ「念願の水着仕事をやれるんだ」とすごく嬉しかったです(笑)。それまで雑誌のグラビアや先輩のイメージDVDを見まくっていたので、撮影中もこういうポーズをとれば美しく見えるんだなとか、衣装をこう見せればより華やかに見えるだろうなどと終始、考えていました。恥ずかしいとはこれっぽっちも思わなかったですね。
――おーっ! 最初から肚(はら)が据わっていたと。そういえばその頃なのかな。倉持さんが痴漢を撃退したニュースを読んだ記憶があるけど。
倉持 懐かしい! よくご存知で(笑)。16歳の時、山手線に乗っていたら男性がお尻を触ってきたんです。声をかけたら、小声で『ごめんね、ごめんね』と謝ってきたのですが、駅に着いたら逃げ出そうとしてしまって。正拳突きと下段回し蹴りをして捕まえることに成功しました。
ちょうどその頃、心身を鍛えるため事務所の社長に空手の稽古をつけてもらっていて。おかげで新聞にも大々的に載りました(笑)。
ただ、仕事のほうは相変わらず陽が当たらないまま。大学入学を機に今の事務所に移籍しましたけど、それでもまるでダメでしたね。某DVDメーカーに顔見せに行った時なんて、担当者に「キミが売れる将来が想像できない」なんて言われて、泣きながら帰宅したこともあったりしました(苦笑)。
――当時はAKB48をはじめとするグループアイドルたちが雑誌の表紙や巻頭グラビアを席巻していて。グラビアアイドルにとって厳しい時代でしたよね。
倉持 そう。そもそも活動できる場自体がすごく限られていました。私自身、20歳を超えていたし、正直途方に暮れていましたね。でもあるカメラマンの方に「もっちーはその大きなお尻を武器にしたほうがいいよ。隠していたら無駄尻だよ!」と言われて。
私は自分の大きなお尻がコンプレックスだったんですけど、その言葉を信じて、お尻の画像をTwitter(現X)に投稿したところ、ものすごい反響があって。で、さらにお尻を投稿していたら約3千だったフォロワーも一気に1万近くまで増えました。
――すごい! その頃ですか? 自ら"尻職人"と呼び出したのは?
倉持 はい。毎日お尻を投稿し続けていたら、なんだか自分が職人みたいに思えたんです。で、『情熱大陸』のイメージで、朝5時に尻画像と一緒に「尻職人の朝は早い」ってつぶやいたらそれが広まっていきました(笑)。
――当時、尻画像と一緒に「進撃の巨尻」「春の尻祭り」なんてつぶやきもありましたよね。すごく笑った覚えがあります(笑)。
倉持 当時、秋山莉奈さんが「オシリーナ」と呼ばれ人気だったんですけど、それとの差別化を図るため、"可愛さ"とは違うキャッチーさが欲しいなと思って。あと少しでも話題にして欲しくて。
話題になれば自分の知名度もあがりますからね。それでネタになるものを作ろうと考えていました。で、そうこうしているうちに、ついにDVDのお話を頂きました。
――やった! グラビアアイドルとして正式にデビューというか。
倉持 そうです! DVDは前の事務所で1枚だけ出したことがあるんですけど、それは自メイク自衣装、完全自主制作で。それが一般メーカーによるDVDだと、メイクさんもスタイリストさんもいて、カメラマンさんもムービーとスチールのふたりいる! 「これがちゃんとしたグラビアの現場なんだ!」と感激しました。
デビュー作ということもあり、ロケは高円寺の一軒家でしたけど(笑)、すべてが嬉しくて。しかもそれが好セールスを記録したんです!
――じゃあ、すぐに次作、次々作と続いて......。
倉持 そうなんです! 次作が伊豆ロケ、次々作ではなんとタイロケ! しかもそのDVDはAmazonのアイドルDVDランキングで1位を獲得し、Twitterのフォロワーも3万近くまで伸びました。すべてがいい方向に向かって不安になるほど(笑)、幸せでしたね。
――2014年17号(4月14日発売)では『週刊プレイボーイ』で初となるグラビアが掲載されました。
倉持 天下の週プレさんで撮り下ろし! 決まった時は信じられなかったです。
――グラビアはこれが初めてですか?
倉持 一度、吉田早希ちゃんとふたりで撮ったことはありますが(『ヤングアニマル』2014年No.1)、単独はこの時が初めて。これが私の初グラビアですね。
――タイトルは「尻職人の誘惑」(撮影/中山雅文)。昼下がりのラブホテルで撮影された、どこか背徳的な内容です。
倉持 扉ページでいきなり尻から始まるし、どこかただならぬ雰囲気がありますよね(笑)。カメラマンは人気アイドルなどを撮影されている中山雅文さんで、名前を聞いた時、「え? 私なんて撮ってもらっていいんですか?」って恐縮しちゃいました。それもあってか、全体的に表情がかたいですよね。
――撮影で覚えていることはあります?
倉持 とにかく「尻を見せよう!」というのがテーマだったんですけど丸みといい、肌の質感といい、すべての尻が最高にキレイで。自然光の当たり方を細かく調整しながら撮影してくださる中山さんの姿には思わず感動しちゃいました。
――尻の形が絶妙ですけど、メインカットの下着はTバックですか?
倉持 いいえ。これは普通の下着です。私、Tバックって好きじゃないんです。面積の小ささは気にならないんですけど、サイドが最初から紐状なのは情緒がないというか。動いているうち、食い込んでいくシワがいいんですよね。この時も息をするように、生きた尻を見せたいと思っていました(笑)。
――撮影後はどんな心境でした?
倉持 あっという間だったなって(笑)。でも帰りのロケバスの中では充実感がありましたよ。初の撮り下ろしを終えて、なんだか自分が一歩前に進んだような。「よしやるぞ!」ってエネルギーが自分の内側から湧いてくるのを感じました。
★後編⇒グラドル自画撮り部部長で尻職人の倉持由香が語る週プレ表紙への想い「『私の遺影となるグラビアを撮ってください』とお願いしました」
■倉持由香(Yuka KURAMOCHI)
1991年11月6日生まれ 千葉県出身
○グラドル自画撮り部部長。「G-STAR.GAMING」プロデューサー。
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★『初グラビア物語~My First Gravure Story~』
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