『週刊プレイボーイ』に登場するタレント、女優、アイドルなど、各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ、『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。今回は尻職人の異名を持ち、グラドル自画撮り部部長も務める、倉持由香さんの前編。
倉持さんは10代の半ばより撮影会でグラビア活動を開始。2013年に自ら「尻職人」を名乗ると話題となり、DVD『まいにちくらもっち』でグラドルとして本格的にデビュー。
また、グラドルたちが自撮り写真をハッシュタグをつけて投稿する「グラドル自画撮り部」の発起人としても活動を開始し、『週刊プレイボーイ』では2014年17号に初登場。美尻にフォーカスしたグラビアが大きな反響を呼びました。
前回では芸能界に入った経緯から、初グラビアに至ったエピソードまでを聞きましたが、今回は彼女が部長を務める「グラドル自画撮り部」について、そして彼女が人生をかけた週プレの表紙にまつわるエピソードなど聞きました。
――倉持さんはグラドル自画撮り部の部長としても知られていますが、それはどんな経緯で始めたんですか?
倉持 先ほども話にありましたけど、私がDVDデビューした2010年代前半はAKB48さんをはじめ、グループアイドルたちがグラビア界を席巻していた頃。雑誌をはじめ、グラドルたちの活躍の場が限られていたんです。それに対抗すべく一丸となって、グラドル界そのものを盛り上げたいと思って。
それでグラドルみんなにハッシュタグ『#グラドル自画撮り部』をつけて自撮りをTwitter(現X)にアップすることを呼びかけたんです。そうしたら3日ほどでなんと数百人のグラドルが参加してくれました! そこからですね。
――当時、ネットニュースにもなりましたよね。あと渋谷のライブハウスでグラドル自画撮り部のイベントをやったりとか。
倉持 すごい反響がありました。「権利を譲渡してほしい!」みたいなことを言う怪しい大人から連絡もきたし(笑)。でもそういうのはすべて断わりましたけどね。
――「ビジネス」ではなくて、「部活」だぞ!と。
倉持 そうそう。グループアイドルって"小さい劇場から武道館でライブを演るまで、みんなで頑張るぞ"って、部活っぽい青春ストーリーがあるじゃないですか。グラドルも同じように、みんなで『週プレ』や『ヤンジャン』にガンガン出るぞって(笑)。グラドルみんなが損得勘定をせず自発的に参加して、ファンをも巻き込むムーブメントにしたかったんですよね。
――実際、倉持さんは『週プレ』では、グラドル自画撮り部で「"ジガドル"コンテスト」を開催したり、部員である青山ひかるさん、鈴木ふみ奈さん、鈴木咲さん、菜乃花さん、天木じゅんさんらと企画グラビアを度々、撮り下ろしされましたね。
倉持 一緒に温泉へ行ったり、私の家に集まってロケしたりとか『週プレ』さんにはすごくお世話になりました(笑)。
私自身、たくさんの仲間と出会えて、『週プレ』さんに限らず一緒にお仕事をする機会も増えましたし、中にはプライベートでも家族のように付き合う仲間も得ましたし、今もプライベートで会うのは自画撮り部メンバーなので、グラドル自画撮り部は自分の人生の中で大きな転機となりました。
――そんな企画モノを含め、倉持さんは現在まで週プレのグラビアに合計21回登場しています。特に印象に残っているグラビアは?
倉持 なんといっても表紙になった号(2017年50号/11月27日発売)の「禁断解放の尻職人」です。これは最初、週プレさんから「100万いいねプロジェクト」を提案されたんです。私のSNSで100万いいねを獲得したら表紙を飾れると。でも私、これを言われて、担当編集の前で大泣きしたんですよね。
――泣いた? 嬉しくて?
倉持 いえ、その逆であまりに無茶なことを言うことへのショックで。じつをいうとこの企画、最初は「1万いいねを獲得したら表紙に」という話だったんです。それが急遽、「100万に変更した」って。
――あー。1万だと倉持さんならすぐにクリアできてしまうのではって思ったのかもしれませんね。
倉持 でも当時約28万フォロワーがいたんですけど、普段1ツイートにつく「いいね」は2000前後、しかも開催期間が1週間と限られていたんです。
『週プレ』さんは私の失敗するところを見たいの!? って、ネガティブになってしまって。でもやると言った以上、引き下がれなくて。ツイッターでの告知とライブ配信を毎日やっていいねを募りました。
――結果は見事......
倉持 そう! なんと4日間でクリア(笑)。もう信じられなくて! 嬉しかったのはファンの方々だけでなく、たくさんのグラドル仲間までが応援してくれたこと。本来であれば自分も『週プレ』さんの表紙を飾りたいライバルなわけじゃないですか。その上、以前、仕事をした他媒体の関係者の方々まで。
大勢の方々がいいねを押してくれる度に涙がこぼれそうになりました。そして最終的には約280万近いいいねがついて。今まで「グラビアは向いていない」だの「表紙なんて無理」だの言われてきましたが、すべてが報われました。
――それで撮り下ろしされたのが「禁断解放の~」なんですね。
倉持 はい。でもこの撮影の時点では表紙になるかわかっていなかったんですよ。だからすごく不安だったんですけど、「これが載る時は絶対に表紙を獲っているはずだ!」って強い気持ちで臨みました。
――カメラマンは西條彰仁さん。これは倉持さんからのリクエストだったそうですね。
倉持 はい。担当編集さんにお願いしました。そして西條さんには「私の遺影となるグラビアを撮ってください」とお願いしました。
――遺影、ですか!?
倉持 私、西條さんに撮っていただく自分が、一番作画が良いと思うんですよね(笑)。この時、嘘偽りなく自分の人生をかけたグラビアだったのでもうすべてを託そうと。
――それほどの想いを込めたグラビアだったと。しかも出来上がったのは、8ページの袋とじグラビアで、開いてみたら、すごく攻めているというか......。
倉持 私のグラビア人生では最大の露出でした。ラストページなんて水着を取ってお尻を丸出しにしていますから(笑)。もうこれ以上は絶対にできません!
――好きなカットは?
倉持 扉です。衣装を半脱ぎしているんですけど、大好きなんです。肌の露出的にはそれほどではないけど、自分的にはすごくセクシーだなって思います。
――じゃあ、この半脱ぎが遺影に?
倉持 そうですね。でもえっちすぎてお葬式の参列者の方もびっくりしちゃうかもしれないですね(笑)。
――ちなみにもし100万いいねが達成できなかった場合、どうしたんですか?
倉持 表紙に再チャレンジってことはないだろうし、遺影と言えるほどのグラビアを撮ったし、引退していたかもしれないですね。
――引退! でもなぜそこまでして週プレの表紙にこだわりを?
倉持 やっぱり『週プレ』の表紙を飾ればグラドル界の天下をとった感じがするじゃないですか。何より単体での初グラビアは週プレさんだったし、20回以上グラビアに出させていただいたのも週プレさんでした。倉持由香としては最大の目標だったんです。
――これは皆さんに聞いていますけど、倉持さんは初グラビアを見返したりしますか?
倉持 写真自体はネットでたまに見たりするけど、雑誌に載ったのは今日、久々に見返しました。懐かしい! 雑誌のグラビアって撮影スタッフはもちろん、じつにさまざまな人たちが関わって世の中に出るモノ。
ネットもいいけど、やっぱり紙の状態で手にとるとすごく嬉しいです。見ていると、「またやりたい!」って気持ちにさせられますね。
――倉持さんご自身は2019年に結婚されていまは一児の母に。グラビアを撮り下ろす機会は減ったと思います。
倉持 そうですね。最近はゲームの仕事がメインで、グラビアは昨年、週プレさんで自画撮り部のメンバーたち(鈴木ふみ奈、鈴木咲、柳瀬さき、天木じゅん)とレジェンドぬるぬるグラビア(2022年20・21合併号/5月2日発売)を撮ったきりですかね。
Twitchという配信プラットフォームのサブスク登録をしてくれている方向けに、自宅で撮った写真をこっそり載せたりはしてるんですが。
グラビアを卒業したつもりはないんですけど、こればかりは需要がないとできないですからね。でも以前から「グラビアに生きて、グラビアで死にたい」と言い切っていて、その気持ちはずっと変わりませんよ!
2024年でなんとデビュー20周年なので、『週プレ』さんで記念グラビアができたらいいなあ。いかがでしょうか!?(笑)。
■倉持由香(Yuka KURAMOCHI)
1991年11月6日生まれ 千葉県出身
○グラドル自画撮り部部長。「G-STAR.GAMING」プロデューサー。
公式X【@yukakuramoti】
★『初グラビア物語~My First Gravure Story~』
【週プレ プラス!】+コラムと『週プレNEWS』にて毎週水曜配信
【https://www.grajapa.shueisha.co.jp/plus】
*『週プレ プラス!』(30日間、税込1500円/初回&クレジットカード決済限定 30日間無料)は『グラジャパ!』で加入できるグラビアに特化したサブスクリプションメニューです。